仙台にオリンピック 2012.8.14 ブログ

 ロンドンオリンピックが終り、早くも次の話が始まった。いかにして東京に招致するか?という内容が多い。その人達は国民の支持が低いことを嘆いているが、健全じゃなかろうか。正式表明した頃、私はテレビの生放送で反対だと言った。東北に、オリンピックは都市開催だから仙台に招致しよう!と申し上げた。詳しくは明日。
 下記は「浅草着物工房」さんのHPに寄稿した元祖「ウカツなコラム」。2009年10月、リオデジャネイロに決まった時のものである。
             「2 for 1」
【バンクーバーで暮していたある日、ピザ屋さんに行った。シーフードピザを注文すると、店員さんがしばらく待ってから壁に貼られたチラシを指し、「2for1を知っているか?」と訊いてきた。これは二枚頼むと高いほう一枚の料金になるというシステムで、靴のバーゲン等でもよく使われていた。「知っている」と答えると、「なぜもう一枚注文しないんだ」と更に訊く。「必要ないから」、と言うと驚いた顔をし、やがて嬉しそうに笑ってピザを焼いてくれた。
 オリンピックの開催地決定の騒動を見ていて、そんな出来事を思い出した。今回は誰がどう考えてもリオデジャネイロである。新自由主義の悪弊は経済問題ばかりではなかったようだ。仮にその主義を是としても、北京・ロンドンの後で東アジアや西ヨーロッパの目はなかった。ましてや、84・96年に開催(80・02年冬季)し、昨年金融不安の元凶となったアメリカは推して知るべしである。
 オリンピックを五輪と呼ぶのは日本だけと聞く。大陸を象徴し、その結びつきが世界の平和を表すという五つの輪を略称として用いている国が、なぜ、4都市に絞られた時点で辞退しなかったのか不思議でならない。なぜ、南米初となるブラジルを応援すると表明できなかったのか残念でならない。これは政治やスポーツだけの話ではないのだ。足るを知るというのが、相応しいものを美とするのが、日本文化の根幹なのである。せめてもの救いは、市民の支持率が最も低かったことだろう。日本人の矜持を示せたと思う。
 もう一つ、まるで正義のように、「子ども達に見せたかった」と語る人がいらした。ナンセンス! 世界中どこの国にだって子ども達はいる。】

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