愛を込めたテスト

なんという仰々しいタイトルをつけたのか、と我ながら恥ずかしくなりますが、、、

前期期末テストが終わり、評価をつけるという苦行に粛々と耐えています。できれば、ひとりひとりメッセージを付け加えたい気持ちです。
数字で評価だけがポンっと出ると、なんだか人間味が薄いというか、、、人対人であることを大切に授業を作っている私にとって、10段階で生徒を評価することへの重圧とあっさり感は、少々居心地の悪さを感じてしまいます。

生徒には、努力はちゃんとみているよ、評価は数字で出るけれど、私はその数字を出す上で、皆の頑張りや取り組みもしっかり加えるし、数字だけで皆を捉えることはないよ、と伝えました。
伝わっているといいな…。

さて、この仰々しいタイトルの中身に触れたいと思います。

前期期末は、夏休みから練りに練って作りました。中学1年地理と2年歴史、2つ問題を作る必要があったので、頭を悩ませながら何とか完成させました。

前回は、教員になって初めてテストを作ったので、生徒にとっては分かりにくかったり難しかったりした点が多くあったと思います。アンケートに、生徒は色んな思いを書いてくれましたが、改善して欲しい点はなるべく改善しようと思い、作問しました。

まず、問題数です。前回もだいぶ調整したつもりでしたが、多かったとのこと。特に中1は、時間配分に失敗して力を出しきれなかった生徒も多かったです。反省を活かし、今回はかなり思い切って問題数を厳選しました。

次に、配点です。問題に配点が書いてあると、時間が無い中でも解く順番を判断できる、という生徒の意見を取り入れ、10回くらい確認して事前に配点を問題用紙に書き入れました。万が一間違えては採点にも、生徒にも影響が出るので、細心の注意を払って確認しました。作問で一番気を張ったところです。

そして、問題の出し方です。
ある生徒が、漢字が書けないから書き取り問題を出さないで欲しいと言ってきました。理由を聞くと、自分は帰国生でまだ漢字が苦手であり、練習しても書けなくて嫌になるのだ、と言うのです。
この生徒の話を受けて、ハッとしました。

私は海外経験がなく、なんなら海外旅行すら一度も行ったことがありません。帰国生への意識が欠けていたのです。
他の帰国生の子にも、こっそり、歴史の授業何か難しいところある?と聞くと、漢字…と言います。漢字が書けないから歴史が苦手だと、今この段階でなってしまってはいけない。歴史きっかけに漢字をもっと頑張りたい!と思えるような発信が必要だと、この時気付きました。

これを踏まえて、今回は選択問題や、問題用紙に書いてある用語から選んで書く問題を増やしました。書き取り問題ももちろんありましたが、声を上げてくれた生徒も健闘しました。

選択問題だと、勘でも当たることがあるから、勉強した人が点をとれるように、書き取り問題を増やして欲しいという声もあるので、これがベストだとは思っていません。ですが、私にとっては今までなかった視点を大切にできた意味で大きな一歩でした。

最後に、細部までこだわる、を意識しました。前回のテストも、面白かったという声はありましたが、今回はそれ以上にこだわりをもって作りました。テストの時間目一杯、生徒が頑張ろうと思えるように、隅々に生徒への愛を散りばめました。
Twitterの問題を出したり、悩んだ時のヒントを添えたり、「こう書いてね」を明確に示したり。
誤字脱字もとにかく気を付けて、頑張ったつもりです。(あんなに頑張っても、ミスは出てしまいますね…悔しい)

今回のテストを作る上で、生徒の声が本当に支えになり、道標になりました。前回の作問時より、少しは成長できたかな…?
生徒への愛が深まった作問でした。
後期はどんな授業をしようか、わくわくします!

ここまでお付き合いいただきありがとうございます!😊

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