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東京アンブレラ基金協働団体紹介

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東京アンブレラ基金に協働していただける各団体へのインタビュー&レポート
運営しているクリエイター

2019年6月の記事一覧

「どこにも居られなくなってしまった人々が最終的に行き着くのが公共空間なんです」ホームレス問題を都市のあり方として捉え、誰しも都市にホームがある社会へ

「どこにも居られなくなってしまった人々が最終的に行き着くのが公共空間なんです」ホームレス問題を都市のあり方として捉え、誰しも都市にホームがある社会へ

ARCH (Advocacy and Research Centre for Homelessness)は都市や地域の中に存在するホームレス問題について、調査研究やアドボカシーをおこなっている団体だ。また、ホームレス状態におかれた方の「実際の人数」を市民の力で調査するソーシャルアクション「東京ストリートカウント」も主催されている。

今回の「東京アンブレラ基金」では、協同団体として唯一直接支援団体

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妊娠により居場所を失う。一方で、居場所がないから妊娠する方も……。「にんしん」をきっかけに自由で幸せに生きることができる社会をめざして

妊娠により居場所を失う。一方で、居場所がないから妊娠する方も……。「にんしん」をきっかけに自由で幸せに生きることができる社会をめざして

妊娠が「困りごと」になる
たとえば、20代のAさん。彼女は、性風俗店で働いている。
客の子どもを妊娠。誰にも言わず、性風俗の寮で産んだ。

たとえば、生活保護を受給しているBさん。
経済的な余裕がないなか、妊娠したことに不安を感じている。
生活保護のケースワーカーに、叱られてしまうのではないかと怖くて妊娠のことを伝えられない。

特定非営利活動法人ピッコラーレ・代表理事の中島かおりさんらは、こうい

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原発事故避難者が安定した住まいを取り戻すために。問題を終わらせず、声を上げ続けて

原発事故避難者が安定した住まいを取り戻すために。問題を終わらせず、声を上げ続けて

震災の日。「避難」の始まり
松本徳子さんは出身の福島県で、ごく普通の家庭に育ったという。
祖母が親戚が闘病する姿を間近にしていた影響もあり、医療関係に興味を持ったことから看護の専門学校に進学。看護師として地元の病院に勤め始めた。
やがて結婚され、お子さんが産まれたこともあり、地元の百貨店に転職。その後もずっと福島県内で生活を築いていらっしゃった。

そうして2011年3月11日を、松本さんは福島市

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「すべての子どもに気軽に泊まれる親戚のお家を作りたい」 地域の中で孤立する親子を「一歩手前」で受けとめるために

「すべての子どもに気軽に泊まれる親戚のお家を作りたい」 地域の中で孤立する親子を「一歩手前」で受けとめるために

リビングではゲームで対戦する子どもたちの歓声が上がる。隣のキッチンでは、手分けして今日の夕食の炒め物を作っている。

「小学生から高校生まで集まって、週3回、こんなふうに遊んだり一緒にご飯を作って食べています」

そう説明してくださるのは「NPO法人豊島子どもWAKUWAKUネットワーク」事務局長の天野敬子さんだ。

プレーパーク(冒険遊び場)の運営や子ども食堂、学習支援など、豊島区内でさまざまな

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