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あかるい暗室を作ろう。その6

こんにちは、吉森です。
あかるい暗室ファンのみなさま!(いるのかな...)
以前から告知していたように、あかるい暗室ワークショップを開催します。

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カラーネガフィルムの手焼きプリント体験です。

ワークショップと聞くと、なんとなくハードルが高そうですが
プリント楽しいよ!やってみない?くらいの気持ちで実験的に始めてみますので、気軽にネガだけ持って遊びにきてください。
教えることに関しては初心者ですので、その辺はどうか優しく見守っていただければ幸いです。

まずはざっと流れを紹介していきます。
初めての方は予習として、経験者の方も作業環境や使い勝手の確認としてお付き合いください◯

こちらが現在のあかるい暗室ver.0914です。

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作業スペースが広くなり、より使いやすくなりました。
アトリエ側には念願のデスクを...仕事も捗りそうです。
ではいきます。

①プリントするネガを選びます。

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ビューアー上でルーペを覗きながら、プリントする1枚を選んでください。


②ネガキャリアにフィルムをセットし、付着している埃をとります。

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ネガサイズだと微細な埃でも、引き伸ばすと致命的な汚れになります。
ブロアーでしっかり丁寧に吹き飛ばします。

③引き伸ばし機にネガキャリアをセットします。

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埃がつかないように、ブロアー後さっとセットします。

④プリントサイズに合わせ、画角やピントを調節します。

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焼きたい写真のサイズに調節したイーゼル上で、サイズとピントを同時に微調整していきます。ネガの粒子にピンを合わせる、地味に難しい作業です。

❺テストピースを用意、段階露光で適切な露光時間を見つけます。

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3・6・9秒など段階的に露光し、そのネガの適性露光秒数を見つけます。
撮影時の環境、設定等によって秒数も変わってくるので、最初はネガ毎にこの作業を行います。印画紙そのままで試してもいいのですが、そこそこ値が張る物なので必要最低限のサイズにカットしたテストピースを使用します。

❻露光した印画紙をプロセッサーに挿入します。

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挿入口のラインに沿って、真っ直ぐに。(※全暗室)

⑦排出された印画紙を水洗します。

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発色現像、漂白定着、簡易水洗を経て、約3分程で印画紙が排出されます。トングで水洗バットに移し、表面を優しく撫でながら本水洗を行います。その後、温風もしくは自然乾燥。

⑧出来上がったテストピースから適性露光秒数を計算します。

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現状の適性露光秒数がここでわかります。

⑨カラーフィルターの値を変えてテストをとっていきます。

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カラーフィルターの値に合わせて露光秒数も変わるので、目指す色味のフィルター値と秒数のバランスをここからさらに探っていきます。⑤〜⑧の繰り返しです。プリントの肝となる部分ですので、慎重かつ時には大胆にトライアンドエラーを楽しみましょう。

⑩本番プリント〜完成

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自分好みの色味と露光秒数が決まったら、いざ本番プリント。イーゼルに印画紙をセットし(全暗室)、❻⑦の工程を経て完成です。お疲れ様でした。


※番外編 ベタ焼き
プリントの状態で全カットをチェックしたい場合は、最初にベタ焼き(インデックス)を作ってもOK。(大まかな工程は同じです。)

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※便宜上、明るい環境で説明しましたが、露光前の印画紙は全暗室の状態でないと感光して(使えなくなって)しまうので、テストピースのカットや❺❻の工程は暗闇の中での作業となります。

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以上が簡単な流れになります。
いくつか複雑な工程の説明を省いてしまいましたが、実際に手を動かして作業をしてみると、すんなり体が覚えてくれると思います。
手焼きプリントは時間も手間もかかりますが、美しいプリントが完成した瞬間は、なんとも言えない幸せな気持ちになります。

以下詳細です。
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●カラーネガ 暗室プリントワークショップ●
カラーネガフィルムの手焼きプリント体験です。
現像済みカラーネガをお持ちください。(35mm/645/67/45)

▼日時 (全回満席となりました。)
9月26日(土)
①9:00〜12:00 (3H)
②13:00〜16:00 (3H)

9月27日(日)
①10:00〜13:00 (3H)

▼内容
最初の1時間半で、機材の使い方含め、プリントの基礎的な講習を行います。
基本の作業を覚えた後、残りの時間は自分のペースで焼いてみてください。
隣のアトリエに待機していますので、分からないことがあればいつでも聞いてくださいね。

▼タイムスケジュール(①の場合)
08:55:あかるい暗室集合 (中野坂上駅近辺)
09:00:WS開始〜基礎講習 *1.5H
10:30:フリータイム(ご自身のペースでどうぞ!) *1.5H
12:00:終了、ありがとうございました!

▼料金
6,500円(税込)
六切り印画紙10枚付き *FUJIFILM PRO-G(光沢)
(薬液代、暗室利用料込)

▼申込み方法
お名前/ご連絡先/参加人数/希望時間帯(①or②)/ネガサイズ
上記の内容をご記入の上、下記アドレス宛にメールください。
shinnosukeyoshimori@gmail.com

▼機材
引き伸ばし機:LPL7454(35mm〜4×5)
ネガキャリア:35mm/645/67/4×5
レンズ:各種(50/75/80/90/150mm)
イーゼル:SAUNDERS 11x14
プロセッサー:LUCKY CP32
現像液:Kodak Ektacolor RA
他:コンタクトプリントガラス、ビューワー

▼複数名でのご参加希望の場合
スペースや機材の都合上、1回の最大参加人数を2名までとさせていただきます。
2名様でご参加の場合、講習時間や手順を少々変更して行います。
料金も少しお安くなりますので、詳しくはお問い合わせください。

※マスク着用でのご参加をお願いします。

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実は、昨年刊行したうまれたてのあさも手焼き写真で構成されています。
暗室でのプリント作業は二度目の撮影のようなものです。撮影時の気持ちに立ち返り、改めて写真と向き合うことができる大切で楽しい時間です。
気軽にどうぞ〜!

吉森



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