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【後編】<えの木てい>横浜文化と人を紡ぐ山手のサロン

※この記事は【前編】からの続きです。

専属パティシエも驚く高級食材から繰り出される華麗なる味

--お母様お手製のケーキは今もメニューにありますか?

「創業当時から母が考案した独自レシピでつくっており、チーズケーキ、ショートケーキなどが代表格ですね。近所に住む外国人の影響もあってつくるようになったホームメイドケーキです。西洋文化に触れてつくるようになったのかな。

今も4名のパティシエがその味を引き継ぎながら、一方で今のこの時代のトレンドやお客様のニーズなどに合わせたケーキも製作しています。昔ながらのケーキと今のお客様にも喜んでもらえるケーキ、両方が揃っているかなと思います。」

--注文が多い人気のメニューは何ですか?

「強いて挙げるとすればロザライチ、モンブラン、ショートケーキでしょうか。土日は週末限定メニューのミルフィーユとフルーツタルトも人気です。」

--足繁く通う方や外国の方も多いなかで、リクエストから生まれたメニューもありますか?

「看板商品のチェリーサンドはまさにお客様のご希望から生まれました。チーズケーキの横に添えていたチェリーソースが好評で、一方で『テイクアウトできるスイーツがあるといいな』という声も頂いており、それでつくるようになったのがチェリーサンドです。

あとは、女性に連れられた男性の方などお腹をすかせていることも多く、しっかり食べたいという要望に応えたのがカレー、サンドイッチ、ハンバーガーです(笑)カレーは完全オリジナル、ハンバーガーは父が経営していた『珈琲屋』の復刻版です。」

--ご自身がお客様として来たら注文するメニューは何ですか?

「迷いますが…アフタヌーンティーかな。サンドイッチにはじまり、スコーン、ケーキとさまざまな味を楽しめるのが魅力ですね。」

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--友人におすすめメニューを聞かれたらどう答えますか?

「シーズンメニューをおすすめします。春・夏・秋・冬と季節ごとに食材やメニューを変えていて、そのときどきだけの味をぜひ楽しんでほしいです。」

--メニューやサービスへの矜持を感じます。同様に食材や製法にもこだわりがあるのでは?

「家に招いた時に出したいと思えるものだけを提供したくて、食材には昔からこだわっています。例えば生クリームは最上級の品質で、リードパティシエが初めて食材を見た時に『こんなにいい食材つかっているなんて…!』と驚いたぐらいなんですよ(笑)

現在のリードパティシエはもともと高校生の頃からホールスタッフとして働いていて、製菓学校を卒業した後に再びえの木ていで働きたいと戻ってきてくれました。えの木てい愛が強く、これまでのレシピを踏襲しながらも、私のアイデアに応えて実現してくれるなど、高い技術力を備えています。えの木ていのスイーツは、上質な食材とパティシエたちのデコレーション技術が融合してできています。」

コロナ禍で感じたお客様のパワー

--忘れられないお客様との思い出はありますか?

「素敵なお客様ばかりなんです。よくご報告いただくのは、『えの木ていで初デートして結婚しました』と。結婚記念日や子どもが生まれた際など節目節目で来店してくれるお客様もいます。

最近特に感動したのが、Twitterをきっかけとした応援です。私の子どもの幼なじみがTwitterで呼びかけてくれたんです。

するとオンラインショップに1,000件以上注文が殺到しました。コメントでも『えの木ていさん大好き…地元民も愛する場所』『ここのお菓子大好きだし、お店も大好き』などあたたかい言葉ばかりで。発送作業など大変だったのですが、涙が出るほどうれしかったですね。」

--好きなお店になかなか行けない今、通販やテイクアウト、デリバリーでお店を支えることができますよね。この応援の話を伺うと、好きなお店が継続できるようにできる形で応援していこうと改めて思いました!

デリバリーでも非日常体験が叶う

--店舗ならでは、デリバリーならではのそれぞれの楽しみ方はありますか?

「紅茶インストラクターの資格も取得しており、店舗ではメニューに合わせた紅茶を5種類用意しています。ご自宅で楽しむ際も、ぜひ英国式に紅茶と一緒に召し上がるとよりアフタヌーンティーの雰囲気が盛り上がりますね。

たとえば自宅でも非日常を楽しめるんですよ。デリバリーで楽しんでくださった方が実際に撮影した写真を送ってくれました。

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NEW PORTのデリバリーは、実はNEW PORTだけのオリジナルです。デコレーションをNEW PORT仕様にしています。『薔薇のアフタヌーンティーセット』に含まれているマフィンは新しく取り入れたものです。NEW PORTのボックスからアフタヌーンティースタンド(別売)に移すと、味だけでなく目でも楽しめて単品にはない豪華さと贅沢な気分を味わえるのでひと手間かけるとより気分が盛り上がることまちがいなしです。」

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--NEW PORTチームでも、ギフトとしてNEW PORTで友人に贈ったメンバーがいます。そのご友人はパッケージを開けた時のかわいさと添えられていたメッセージに驚き感動したそう。特別な計らいでしょうか?

「NEW PORTのデリバリーでは、対応するホールスタッフがすべて手書きでメッセージを添えています。特に指示したわけではないのですが、細やかな気遣いのできるスタッフが揃っているのもえの木ていらしさかなと。NEW PORTのデリバリーはご自宅用だけでなくご友人に送ることもできるので、今でしたらちょっとしたお礼やギフトとして活用いただくのも新しい使い方ですね。」

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鮮やかなピンク色のワンピースで取材に応じてくれたオーナーの安藤さん。少女時代の思い出、開業当時の様子、同じ横浜で店舗を営む方たちとの交流などを、いきいきと惜しみなくお話しくださいました。ご自身が暮らした洋館とここで紡がれる人の縁、その両方を大切に思っていることが伝わってきました。

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編集後記

ここまでのインタビューはつとめて冷静にまとめましたが、実は取材時は興奮しっぱなし。入口に飾られている看板、バラのアーチ、各所を彩る花々、現存する貴重な洋館の細部など、これだけ統一感のある世界が広がる店舗はそうそうありません。そして外観も内装も当時の装いを残す建物がだれでも入れる洋菓子店として開放されていること自体が、どれほど希少なことか…。

取材当日に体験した「平日限定・復刻版ローズガーデンセット」がテーブルに運ばれてきた瞬間、取材陣(女性2名)は「キャーーーかわいい!!!」と目がくぎづけに。NEW PORTで取り扱う「薔薇のアフタヌーンティーセット」も、ボックスからスタンドに飾り付けて楽しむことを断然おすすめします!日常から一瞬でイギリスにワープできる体験、ほかには思いつきません…。

自宅にいながらその世界観に触れることができるのがNEW PORTのデリバリー。こちらのページから注文可能です。

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