新しい感覚

私はカナダに住んでいながらウィンタースポーツがてんでダメで、一応スキーもスノーボードもスケートもやったことはあるし、マイスキーとマイスケート靴まで持っているけれど、今までほぼ一度もそれらを心の底から楽しめたことがない。

多分、あれは幼稚園か、もっと小さかったかもしれない。母親が良かれと思ってスケート教室に私を通わせたらしいのだが、初日で才能がないと分かったという。それでも小学生の頃は家族や友達とスケート場に遊びに行ったりしていたが、靴はきついし寒いしで楽しい思い出は記憶の中に残っていない。

スキーとスノーボードは学生時代に初めて経験したのだがどちらも中途半端。こちらに来てスキーやブーツ、ポールも一式揃えたのだが、お蔵入り・・

そんな私が初めて、んん、これは気持ちいいかもと思えたのが、雪の上を走ること！

今年はあまり雪が降らなかったので、街中の雪はほとんど残っていないが、山にはまだ雪がある。

先週末、アップダウンのある林の中を一時間少し歩いて、その先結構な下りが続いていたので試しにちょろっと走ってみた。そうしたらフカフカとまではいかない、でも踏み固められたわけではない雪の感触が心地よくて思わず走り続けてしまった。

今の時期は凍った地面もところどころあるので、靴の底にスパイクをつけていたのだが、蹴り出す足が軽くて軽くて、靴を履いていることすら忘れてしまったくらい。

夏のロッキーは小石などがあってそれはそれで滑りやすいのだが、雪の上をスパイクをつけて走ると全く滑らないし、足に伝わってくるなんともいえない雪の感触がやみつきになりそうだ。

私の唯一の冬のアウトドアの趣味になるだろうか。

なんだか新しい自分の感覚に出会えたことにワクワクしている。

また今週末もどこかに繰り出してみようかな。