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人類みな兄弟

最近読んだ「人類の足跡 10万年前史」によると、

遺伝子解析をたどって私はみな、15万年前アフリカにいた単一の先祖につながっていて、その種はおよそ7-8万年前に世界に広がった。

昔どこかで習ったアウストラロピテクス(300万年前)やホモ・エレクトス(30万年前)は、今では、実は直系でつながる先祖ではないことがわかっている。彼らは繰り返される氷期のどこかで絶滅してしまったのだ。

私が中学生くらいの頃に「たま」というバンドの「さよなら人類」という歌がヒットした。

その歌詞に出てくるピテカントロプスは別名ジャワ原人、およそ20万年前にジャワ島に住んでいたホモ・エレクトスなんだけど、それも私たちの先祖じゃないというわけ。ゲノム解析すごい。

一方で、進化の多様性と環境変動による選別の繰り返しのなかでたまたま私たちが生き延びたわけだけれど、ホモ・エレクトスの脳の仕様は十分に現在の人類に近いため、彼らを現代に連れてきたら今どきの生活に適合するだろうという学者もいるらしい。

マクロヒストリーに思いを馳せると、30万年という時間は長いのか短いのか、よくわからなくなる。

人類はほかのあらゆる動物と同様に進化をすすめる力の産物であり、これからもそうであり続ける。思えばすごいエネルギー。

というわけで、おすすめです。スティーブン・オッペンハイマー著の「人類の足跡 10万年前史」

さて、前述の「さよなら人類」については丁寧に解説した記事をみつけたので貼っときます。今どきの若い方は知らないかもしれないけど、人類が木星について原始人に戻るというなかなかシュールな歌詞、よく聞くとすごい名作な気がしなくもなくもない。

そして、「たま」はおそらくキューブリックの傑作SF映画「2001年宇宙の旅」にインスパイアされているので、そちらも併せておすすめです。

その映画の冒頭の有名なシーン(表題写真)は400万年前を想定しているので、まあ、人間よりもだいぶ猿寄り。改めて気が付いたんだけど、これって50年も前(1968年)の作品なのね。子供心に美しい映像のとりこになり、作品全部見るくらいキューブリックのファンになった。

まあ、本来わたしは、この手の夢想空想妄想が、好きなんです。

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