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マイナスイオンを浴びに

ここしばらく、SNSに流れる友達の山旅写真を指をくわえて見ていたのだけれど、日曜日があまりにおあつらえむきの天気だったので、ネットで「大自然」「別天地」と評されている等々力渓谷に行ってみた。

パパとあーちゃん(0歳)にお留守番してもらって、ヨーヨー(3歳)と二人で、家から往復2時間半のプチハイキング。

"渓谷"っていう冠とこの記事のせいで、北アルプスや八ヶ岳とまではいわないけど昇仙峡くらいのマイナスイオン浴びられるのかな、なんて思ってたんだけど、

期待値高すぎた。

護岸工事を施された川と、コンクリートに固められた歩道。流れの中には誰かが落としたビニール袋なんかひっかかってるし。

アプローチは短くてもふかふかの土の匂いを嗅ぎ、水が岩に砕ける音をBGMに歩けるかもなんて期待した自分がばかだった。やっぱり、世田谷区のまんなかにそんな都合のいい大自然があるわけがないよね〜、と、内心がっかりしていたら、

ヨーヨーが嬉しそうに「トンネルだね!」なんていう。

いや、君が電車好きなのは知っているが、とつっこみかけて、昨日、寝る前にトトロの絵本を読んだばかりなのを思い出し、彼が言っているは、「となりのトトロ」に出てくる「木のトンネル」のことだと気がついた。

これね↓

たしかに、土地を穿った渓流沿いには、見上げるほどの大きな木もはえていて、遊歩道に涼しい木陰を投げかけている。

気を取り直してみれば、護岸工事にも自然の石のテクスチャを残そうという必死の努力がみてとれるではないか。ほら、流れの中には小さな魚がいるし、カメラを構えた人も...いっぱいいる...し。

欲張りなわたしは、やっぱり全然違うがな、と思ってしまうけれど、ヨーヨーの素直な目には、十分素敵な大自然なようなのだっだ。

ヨーヨーは飛んだり跳ねたりしながら歩き、
石のベンチ(表題写真)でおにぎりを食べる時も「ピクニックだね」と嬉しそうだった。

ピクニックの後は、等々力不動尊に続く階段ものぼり、参拝してから境内でソフトクリームを食べた。

往復の電車も、ヨーヨーにとっては楽しい時間。家に着くまで一度も「だっこ」と言わずに歩ききり、「またいきたい?」と聞くと「うん!またいきたい!」と答えてくれた。

君のおかげで、期待とは違っても、素敵な日曜日になったよ。等々力渓谷、アクセス抜群だけれどプチ森林浴が楽しめる、良い公園。

この調子なら、ヨーヨーも高尾山くらい自分で歩けちゃうかな?行っちゃう?パパとあーちゃん置いて、二人で行っちゃう?なんて、欲が出た。

それにしても、山登りを始めたころからずっと愛用していたカリマーのザック、ここ数年出番がなくて押入れで寝かせていたら、内装のビニルがペタペタになっちゃっていた。こうなったら、もうさようならするしかないのかな。

ほんとにまったく、ビーサンでも歩けそうな公園にそんなもの(ザック)を引っ張り出していったわたしの間違った期待値をご高察ください。普通の公園として行ったのであれば予想外の緑に感動したのかもしれないところ、テンションのあがりきらないコラムで...ごめんなさい。

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