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真夜中の謎の動物など

真夜中に目が覚めた。案外涼しかったので、開け放っておいたリビングの窓を閉めに行った。5階のうちの部屋からは、建物の庭が見下ろせる。

夜風が気持ち良かったので、それにそよぐアカシアの葉陰とその下に敷かれている煉瓦を見るともなしに見ていると、みたことのない動物が横切った。

猫くらいの大きさで、尻尾は細く長い。鼻面が長く耳が大きく尖っている。体が細く足が長い。色は灰色っぽい白のように見えたけれども、何しろ夜の外灯のもとでみたものなので確信が持てない。

最初何かの見間違いかと思ったが、すぐにもう一匹、同じ姿の何者かがその同じコースをゆっくり横切って行った。つがいで行動している?何かの野生動物??

猫にしては尻尾が太く動きが直線的だった。キツネにしてはしっぽが細すぎ、小さすぎ。ネズミにしては大きすぎ、足が長すぎ、耳が尖りすぎていた。ましてやずんぐりむっくりのハリネズミでもないし、なんだ。強いていうなら顔と体のバランスがフェネックに似ていたけれど、そんなアフリカの生き物がここにいるとも思えない。まあ、やっぱりキツネの類の夜行性の動物で、日中は公園の緑に隠れて住んでいるんだろう。このあたりにはまだ、私の知らない生き物がいっぱい住んでいるのかもしれない。

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40代半ばで夫婦はじめての海外暮らし。旦那は一年の私費留学を終え、現地で仕事開始。7歳と4歳で渡英した子供二人はバイリンガルになれるかな?表では書けないニッチな話や個人的な考えも盛り込みつつ、ワンコインで月に20本前後をお届けします。購読中はマガジン内の過去記事(200本以上)もすべて読み放題です。

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