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4歳と行く夏の岐阜・高山旅行

7月24日の金曜日。4連休にどこにも行かないのはもったいないので、近場の旅先に出かけることにした。行き先は高山。連休でどこも宿泊代金が高い中、高山は比較的お安い宿が多かったからだ。

お安い理由を想像するに、おそらく高山は外国人観光客が多かったからだと思う。今年は99%の外国人が観光に来れない状態にあるため、インバウンドに強かった観光地ほど打撃を受けていると予想する。実際に訪れてみると連休にも関わらずどこも空いていて、観光はしやすいけれども今年で潰れてしまわないかなと不安にも思う旅だった。


1日目

モーニングあいりす

最初の目的地は岐阜のモーニング。岐阜市のモーニングは名古屋と同じで、珈琲を頼んだら無料で大量のサービスが付いてくるのが魅力。

1店目は息子氏が0歳2ヶ月の頃に訪れたあいりすに再訪した。けれど店舗に着くやいなや「10年前から小学生未満はお断りなのよー!」と言われてしまった…10年前か…息子氏は今4歳のはずなのに…この4年間にタイムパラドックスが起きている。

モーニングキコリカフェ

速攻で予定を変更し、奥さんが調べてくれていたキコリカフェへ。おしゃれなカフェで、店前にブランコが置いてあった。

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必然的に子供連れでも入りやすいといえる。店内はオープンしてから数年と思われるほどに新しく、木々のぬくもりを感じる映える内装だった。

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モーニングプレートもおしゃれでどれも美味しい。朝ご飯をあまり食べない息子氏もタマゴトーストにはバクついていた。30代の家族におすすめ。あらゆる電子マネーが使えるのも嬉しい。

使ったお金:家族で1,000円

モーニング果実香

まだまだお腹に余裕があったので、モーニングをはしごすることに。果実香はキコリカフェから10分の場所にあり、はしごにピッタリのロケーションだった。

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楽しみにしていたのはフルーツジュース。メロンが丸々半分出てくるダイナミックなジュースだ。メロン好きの息子氏が喜ばないことがあるだろうか。本来はジュースを飲むだけだろうけど、皮が破けるんじゃないかと思う程に果肉をほじくっていた。

使ったお金:家族で1,500円

河川環境楽園オアシス

天気予報が雨から曇りに変わったので近くにあった大型公園で遊ぶことに。オアシスは一般道と高速道路の両方からアクセス可能で、アスレチック、観覧車、水族館と、公園とは思えないくらいに施設が揃っていた。

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息子氏はアスレチックを走り回り、夏らしく噴水にダイブしていた。相当楽しめたようで、普段はまったく寝ないのに車に乗った瞬間にお昼寝していた。

使ったお金:家族で0円

臥龍の郷

遊び疲れた一同は高山へ。今回の宿はゲストハウスで温泉がついていないので、途中にある臥龍の郷に立ち寄ることに。「移動して、どこかで遊び、温泉に立ち寄り、ぐっすり眠る。これが幸せな旅の1つの答えなんじゃないか」と夫婦で話した。

臥龍の郷は内風呂3つ、露天3つ、サウナ1つの温泉宿で、日帰り入浴もできる。施設自体は古さを感じるけれどお風呂には清潔感があって、気持ちよく汗を流せた。露天風呂は硫黄のかおりをかすかに感じられ、目の前の森からはひぐらしの鳴く声が聞こえていた。あまりにも良すぎる夏の風情にやられてしまい、風呂上がりの牛乳を購入してしまった。

使ったお金:家族で1,400円

ゲストハウスケイズハウス高山オアシス

宿泊場所のゲストハウスへ。車だったので関係ないけれど、駅前通りから一本入った場所にある便利なお宿だった。駐車場もすぐ隣にあるのが嬉しい。

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もともと予約していた個室をグレードアップしてくれたようで、ゲストハウスにも関わらずかなり広いお部屋だった。壁紙を見ていると外国人の笑顔写真が多く貼られている。本来であれば外国人でにぎわう宿だろうに、今年は閑散としてしまっているんだろうな。アップグレードしていただき、ありがとうございます。

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息子氏はロフトベッドが気に入ったご様子で、「いいホテルだったねー!」と言ってくれていた。前回のホテルが高級だっただけに今回のゲストハウスをどう思うのか気になっていたけれど、高級だけじゃないホテルの良さを分かってくれる息子氏でよかった。

使ったお金:家族で8,000円

中華そば専門店M

晩ご飯は高山ラーメンを食べに行くことにした。ラーメンは昼と夜で値段が変わらないディナーの優等生。ディナーに飛騨牛なんて食べようものならランチの2倍はしてしまう。夜はラーメンに限る。

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中華そばMはふるい町並みから川を挟んで駅側の商店街にあった。高山のお店は全体的に閉店が早く、中華そばMの灯りだけがひっそりとともっていた。普段は行列が絶えないらしいけど待ちは一組だけ。個人的には嬉しいけれど、「もしこのまま観光産業が廃れてしまったら、長期的には個人的にも嬉しくないのかもしれないな…」と考えていた。

中華そばMは飛騨牛専門店の姉妹店らしく、高山ラーメンだけでなく牛やイノシシを使った変わり種ラーメンも置いていた。とりあえず売りの飛騨牛ラーメンと高山ラーメンを頼んでみる。

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高山ラーメンは鰹の醤油味で、シンプルでありながら飲み干してしまう程に美味しい深い味わいがある。飛騨牛のラーメンはまったく異なる味で、レモン塩が効いたサッパリ目の味わい。しゃぶしゃぶのような飛騨牛もふわっとしておいしい。

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小食の息子氏も「ラーメンに決まってるでしょ!」と言いながらバクついていた。高山ラーメンはコショウが苦手だったらしく、レモン塩ラーメンをメインに食べていた。食後は「おいしかったです」と店員さんに告げていて、店員さんから「また来てね!」と言われると、「また来てねって言われちゃった」とはにかんでいた。

使ったお金:家族で2,300円

ホテルに帰ってからはシャワーだけ浴びて息子氏と2人でロフトで就寝。狭いロフトに2人で寝るのも旅先であればなかなか乙である。ダブルベッドで1人寝ていた奥さんは何年かぶりにぐっすり寝れたらしく、「皆それぞれ良い眠りだったのだな」と思った。


2日目

ブーランジェリーのぼりや

今日は雨が強い。チェックアウトを済ませて高山市内にあるパン屋へ向かった。高山にはトランブルーという超有名パン屋があるらしいけれど、行列がすさまじいらしい。のぼりやは行列はないものの昔から愛されるパン屋とのこと。

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5つくらい買ったパンはハード系・ソフト系問わずどれも美味しかった。旅先で食べるパンはなんでこんなに美味しいんだろう。パンは値段も安いし幸福感にあふれている。

使ったお金:家族で1,200円

飛騨大鍾乳洞

雨が強すぎる。高山市内のいたるところが濁流にまみれていた。

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室内で遊べる飛騨大鍾乳洞へ。10年前に1度研究室で来ていたはずなのに、まったく記憶に残っていなかった。記憶力が低いと何度でも同じものを楽しめて良い。

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予定を立てた際は避暑目的も兼ねていたけれど、予想以上に寒かった。夏でも12度らしい鍾乳洞内は長袖必須。しかも水滴がものすごくて、洞窟内であるにもかかわらず雨が降っているようだった。

息子氏は洞窟の探検感が気に入ったらしく、ものすごい勢いで走り回っていた。もはや忍者。「せっかくキレイなんだからゆっくり見ようよ」と奥さんが言うも、「見てる!」と言って走り続けていた。

使ったお金:家族で2,200円

リスの森

「やまない雨はない」と彼の誰かは言ったが今のところ雨はやまない。次なる屋根付き観光スポットを目指しリスの森へ向かう。

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リスの森では大量のリスが放し飼いにされていた。野生に近い状態と聞いてはいたけれど、腕に昇るは服に飛びつくはと人慣れ感が半端ない。

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息子氏はエサを食べてくれるリスになかなか出会えずしょんぼりしていたけれど、遂に手の上でモリモリと食べるリスに出会えた瞬間は幸せそうにはにかんでいた。「かわいいねぇ。動物飼いたいねぇ」と言っていて、楽しんでくれていた。

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使ったお金:家族で2,300円

ざる蕎麦せと

すでに15時近かったので、16時まで空いている貴重なお蕎麦屋へ。蕎麦の種類を選ぶことができるようで、とりあえず4種類すべてのお蕎麦を頼んでみた。基本は1人前で2種類選べるようになっているので、そんなに食べない人でも色々選べて楽しい。追加で辛味大根と自然薯も頼んだ。

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4種類の食べ比べができるということで、そばつゆに付けずにそのままいただく。なるほど、うまい(が味の違いはわからない)。どれも美味しかった。

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辛味大根は鼻に来る辛さで口の中がサッパリして、自然薯も粘り気がいい。そば好きの息子氏はそばを塩で食べることを覚えたようだった。通な4歳だ。

使ったお金:2,500円

Cup of tea

車を置くためにゲストハウスにチェックイン。今日の宿はふるい町並みの近くにあるCup of teaというゲストハウス。おそらく町屋をリフォームしていて「最近、日本が懐かしい」と感じる建物だった。モダンだが懐かしさも感じる中庭がとてもいい。

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今日のお部屋は畳部屋。部屋からも中庭が見える。押入を基地にしていた息子氏はテンションが高かったけれど、畳まれていたシーツをどかして怒られてからは不機嫌に。ただ、中庭が見えるイスに座るとすぐにご機嫌に戻っていた。

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使ったお金:7,700円

原田酒造場

宿から歩いてふるい町並みへ。16時を回っていたのでお店が閉まり始めていた。酒蔵で350円払うと12種類のお酒が試飲できるということで色々飲んでみることに。甘口や辛口だけでなく旨口という表記も見つけて、個人的には旨口のお酒が気に入った。辛口はスッキリとしていて、甘口はモワっと酒らしい。旨口は酒らしいけれども爽快で、後味もよかった。

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後のことを考えて6種類くらい飲んで終わりにした。昼のお蕎麦と違って日本酒は味の違いがわかって楽しい。

ふるい町並みを歩いて飛騨牛の握りを食べたり、お土産を見てぶらぶらとした。

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使ったお金:350円

つづみそば

そろそろお夕飯。もともと行こうと思っていたラーメン屋に辿り着くと、残念ながら灯りが消えていた。夜営業をしばらくやめているらしい。これも昨今の影響だろうか。

雨も強かったので歩いてすぐのつづみそばへ向かうことに。昔ながらの定食屋という感じだけれども、ラーメン屋独特の脂感を感じることなく清潔さが行き届いている。店員さんもみなやわらかな接客をしていて、「この店にしてよかった…」と思えた。

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頼んだのはオーソドックスなラーメンとワンタンメン。頼んですぐ到着したホカホカのラーメンが、雨で冷え切った身体に染みわたっていく。高山ラーメンは〆にピッタリな味をしているので、「さっきの日本酒でちょうど良かったね」と夫婦で話した。息子氏も「毎日ラーメンがいいよねー。とりあえず飽きるまでラーメンにしたいねー」と気に入っていた。

使ったお金:1,700円

ゆうとぴあ稲荷場

食後は宿にいったん帰り、目の前にある銭湯へ行った。おそらく物心ついてから初めて銭湯に入る息子氏は、いつものスーパー銭湯との違いを色々不思議に思っていたらしい。

「なんで温泉少ないの?」と聞かれたので、「温泉は遊びで時々行く特別なところだけど、銭湯は家のお風呂みたいに毎日行くところなんだ。だから家のお風呂と大きな温泉の間くらいの感じなんだよね」と答えたら、「毎日行くからなんだねー」と納得しているようだった。

思えば僕自身も小さい頃から銭湯という文化に慣れ親しんだ世代ではないし、よく考えれば僕の親も同じかもしれない。銭湯は世代だけでなく地域によるもので、銭湯文化のある町でしか経験しづらい文化である。幼い頃に経験したわけでもなく、僕の親も経験してきたわけでもないのに、懐かしくなるのはなぜなんだろう。

使ったお金:500円

部屋に戻り、中庭で少しゆっくりして20時には就寝した。


3日目

フィナンシェ

チェックアウトを済まし、朝ごはんは車で行きやすそうなモーニングを目指した。Googleのクチコミだけ見るとカレーでも食べられるかなと思ったけれど、モーニングはスイーツだけだった。美味しかったけれど、朝からスイーツだけはちょっと辛い。

使ったお金:家族で1,000円

飛騨物産館

高山の最後は、「高山の土産のすべてがそろう」と言われる飛騨物産館へ。その言葉に偽りはなく、本当に巨大な物産館だった。息子氏は自分用にお土産を1つ、万華鏡を買ったようだ。

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物産館にあったせんべい焼体験をやってみた。釜の中にペラペラの煎餅を入れるとぷくぷくと膨らんでいく。予想外に難しい。

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息子氏はかなり真剣な顔で潰し係をしていたかと思いきや、すぐに集中力が散漫になってキョロキョロしていた。自分で焼いた煎餅は格別だったらしく、素朴な味なのに気に入って食べていた。

使ったお金:家族で550円

森のわくわくの庭

雨が強いので室内で遊べるところに移動する。高山からずっと家方面まで走り、養老近くまで戻ってきた。1年くらい前に行った森のわくわくの庭で2時間程遊び、2泊3日の旅行を終えた。

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使ったお金:家族で1,800円


おわりに

今回の旅では毎日温泉か銭湯に立ち寄った。移動して、どこかで遊び、温泉に立ち寄って、ぐっすり眠る。これが幸せな旅の1つの形なんじゃないかと再確認した旅だった。

Googleのクチコミを見る限り、今回訪れた店の多くは行列が絶えない店だったらしい。観光産業は大丈夫だろうかと心配になる旅だった。久しぶりの旅はやはり楽しくて、観光産業を応援するためにも旅好きの僕らはあえていつも以上に旅をすべきなんじゃないかと思った。

息子氏はほとんどの場所を自分の足で歩き、ご飯も自分で食べていた。ゲストハウスでは何回かはうるさくしてしまったけれど、静かにしようと頑張っていた。息子氏はゲストハウスに泊まれるようになった。この旅を通して息子氏は確実に大人になっていて、今度はまた新しい旅もできるんじゃないかという期待を抱けた旅だった。

使ったお金

🍴食事 ¥12,050
🏨宿泊 ¥15,700
👣移動 ¥23,890(レンタカー込み)
📷観光 ¥8,720
総計 ¥60,360

2日間のハイライト

ここからは写真を主に貼っていきますが、顔写真が多くなるので有料ハードルを設けます。ご興味あればぜひご覧ください。ここで読了される方、読んでいただきありがとうございました。

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