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余白の法則 -The Rule of White Space-

過剰な飾りより、余白をきちんと取るほうが効果的である。


(この記事は『人を動かすデザイン22の法則』からの一部抜粋と、書き下ろしのコラムを組み合わせて書籍の紹介をしています。)

「余白」が持つ3つの役割

「余白」とはその名の通り、余分な空白のことです。私たちの誰もが、余白を作ることによって、

①物理的あるいは心理的な「境界(スペース)をつくる」
②対象を「浮き上がらせる」
③対象までの距離が遠く取られるため「大切なもの違いない」などと感じる

ことができます。

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例えば、「モナリザ」のような名画は、必ず周辺のスペースが大きくとられています。もちろん、多くの人は「モナリザ」が名画であることを知っています。

では、展覧会で、私たちが知らない絵があったとして、

❶周辺に大きくスペースをとって展示されているもの
❷狭いスペースにぎっしり詰め込まれて展示されているもの

があったとしたら、❶の方が、より「名画に違いない」と感じてしまいます。つまり、それが置かれている立場や置き方一つで、人は「ランク」や「価値」までを無意識のうちに、感じ取ってしまうのです


余白があるから「注視」できる

下は、壱岐市でお手伝いした「お茶」コミュニティーのロゴデザインの提案デザインサンプルです。白い茶筒にしかるべき余白を持たせることで、少し複雑なデザインにもしっかり視線がいくように、配慮しています。

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コロナ渦で「DX」は6年前倒し?

私が今、山口県で関わっている「高校生にブランドデザイン を教えるプロジェクト」では、先週からついに、生徒一人ひとりに、最新型のタブレットが配られ、ICT=「Information and Communication Technology(情報通信技術)」を積極的に活用した授業が進められています。

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授業の中では、お年寄りから子供までが集うカフェや、水産加工品のパッケージデザインなどを想定して、実際に手を動かして「デザイン」を行いますが、高校生が実際にデザインしたシンボルマークのほとんどは「多くの人に一瞬で伝わる」デザインが生まれています。


202001230_ビジネスで使える相手に伝わるデザイン〜資料作成編〜1枚に詰め込むから一瞬で伝わる

本書では、第19章でも「一瞬の法則」の中で紹介しますが、オンスクリーンによるコミュニケーションにおいては、人はもちろん、資料や企画書なども含めて「第一印象」がますます重要になってきます。

資料やデータを見てから判断するのではなく、見るか見ないかも含めて、ほんの一瞬で決まってしまうシビアな世界です。

つまり、私たちの脳は、目には見えていないものが見えている一方で、目に見えているものをそのまま単純に見てはいないのです。


『これならわかる! 人を動かすデザイン22の法則』 

今日は、余白の法則(The Rule of Focus) の触りだけ、紹介してみました。

01 一点の法則 
02 余白の法則 → 大事なものの周りには余白が必ずある、飾りよりも余白
03 書体の法則
04 色彩の法則
05 コントラストの法則
06 映えの法則
07 アングルの法則
08 錯覚の法則
09 模倣の法則
10 引き算の法則
11 整列の法則
12 反復の法則
13 重力の法則
14空気の法則
15 占領の法則
16 制限の法則
17 逆張りの法則
18 選択の法則
19 一瞬の法則
20 鏡の法則
21 男女の法則
22 記憶の法則



帰ってきた!「デザインマーケティングカフェ」(オンライン)-クリエイティブクラスの移住〜デザインそして広告-

直前の告知となりすみません。予定だけぜひ開けておいてください!

帰ってきた!「デザインマーケティングカフェ」(オンライン)
-クリエイティブクラスの移住〜デザインそして広告-

コロナ渦の影響で、東京を脱出する「コンテンツホルダー」、あるいは「クリエイティブクラス※」とも言われるいわゆるデザイナーやクリエイターの地方への移住が目立つようになりました。

※クリエイティブ・クラスとは…”経済学者・社会科学者であるリチャード・フロリダ (トロント大学 Rotman School of ManagementのMartin Prosperity Institute 所長) によってアメリカの脱工業化した都市における経済成長の鍵となる推進力と認識された社会経済学上の階級である”  出典 Wikipedia

広告論のトップランナーでもあり、広告制作の現場にも長く経験を積まれた多摩美術大学の佐藤先生がこの度、研究論文の視察・執筆のために壱岐島に来島されます。

この機会をぜひ多くの皆さまと共有すべく、急遽、デザインカフェの開催となりました。ぜひ、お誘い合わせの上、ご参加をお待ちしています。

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イベント名:移住ムーブメントとデザイン・広告のこれから
イベントURL:https://dmcake11.peatix.com/
日   時:12/7(月) 19:00〜20:00  (zoomによるオンライン形式)
メインスピーカー(ゲスト): 佐藤達郎先生(多摩美術大学教授)

参加費用 : 2,200円(※なお、本ブログをお読みいただき、『人を動かすデザイン22の法則』をお買い上いただいた方の参加費は無料になります。)


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佐藤先生プロフィール

多摩美術大学教授(広告論 / マーケティング論 / メディア論)。個人事務所「コミュニケーション・ラボ」代表として、クリエイティブスーパーバイザー・執筆・講演・研修・企画・社外アドバイザー・社外取締役としても活動中。2004年カンヌ国際広告祭日本代表審査員。浦和高校→一橋大学→ADK(アサツー ディ・ケイ)→(青学MBA)→博報堂DYメディアパートナーズ→2011年4月より現職。受賞歴は、カンヌ国際広告祭、アドフェスト、東京インタラクティブアドアワード、ACC賞など。審査員としても、多数に参加。著書に、『「これからの広告」の教科書』、『人前であがらない37の話し方』、『社畜もフリーもイヤな僕たちが目指す第三の働き方~時間、やりがい、収入を自由に組み合わせるモジュール型ワーキング~』、『リーダーシップのなかった僕がチームで結果を出すためにした44のこと』、『教えて!カンヌ国際広告祭』、『自分を広告する技術』、『アイデアの選び方』、『NOをYESにする力!』がある。所属学会は、日本広告学会(常任理事・デジタルシフト研究委員会委員長)、日本広報学会、日本マーケティング学会、公共コミュニケーション学会。WOMJ(クチコミマーケティング協議会)で国際委員会担当理事(前理事長)も務める。


聞き手(ファシリテーター):ウジトモコ デザインコンサルタント、アートディレクター

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多摩美術大学グラフィックデザイン科卒 広告代理店および制作会社にて三菱電機、日清食品、服部セイコーなど大手企業のクリエイティブを担当。1994年ウジパブリシティー設立。デザインを経営戦略として捉え、採用、販促、ブランディング等で飛躍的な効果を上げる「視覚マーケティング®」の提唱者。

ノンデザイナー向けデザインセミナーも多数開催。「かごしまデザインアワード」審査員。山口県防府市「幸せますブランド」契約アートディレクター。最近では、スタートアップ企業のCDOなど兼任。老舗や日本の良いものを世界に打ち出すブランディング案件にも積極的に取り組んでいる。

25周年を迎えたインテリア雑貨大手ブランド Francfrancのデザインガイドライン策定に携わり、Scalable Identity System® を導入。2017年9月より、オンライン上 francfranc.io に一般公開されている。

現在、島おこし(地方創生)プロジェクト参画を機に、デザインコンサルタントとして壱岐島と東京の二拠点で活躍。テレワークやウェビナーなどを活用し、2拠点生活を実践中。 一般社団法人 社会技術情報デザイン研究所(JUSTIDA)の立ち上げに理事として参画。2021年より本格始動予定。

特別ゲスト:まだ秘密!(移住やデザイン、広告に関わる〇〇〇さん、〇〇さんなどももしかしたら登場します。お楽しみに。)


詳しくは→こちらのブログあるいはデザインマーケティングカフェのFacebookページをご覧ください!(まもなく詳細が公開されます)

デザインマーケティングカフェhttps://www.facebook.com/DesignMarketingCafe

パーソナルブログ
https://medium.com/@UJITOMO

PEATIX
https://dmcake11.peatix.com/




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