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森さんの農園がある、南伊豆がすき。

うだるような暑さが続いたかと思うと、傘が意味を成さないほどの連日の大雨。そんな中、奇跡的に雨が降らず、少し涼しいくらいの日に、ひさしぶりに”森さんの農園”へ伺いました。


二度目の訪問

農園へ足を運ぶのは、今回で二度目。

一度目は、初めて「ローカル×ローカル」に滞在したときです。宿泊と合わせて「南伊豆くらし図鑑」を申し込みました。数あるプログラムの中から選んだのは「農園を開拓し、採れたて野菜で料理を作る」。

▼南伊豆くらし図鑑
https://minamiizu.fun/
南伊豆町で暮らす人たちの日常におじゃまする暮らし体験プログラム


このプログラムのナビゲーターが森さんでした。数年前に、関東から南伊豆へ移住。奥石廊崎に自身の農園を持っています。

春野菜の収穫が落ち着き始める五月。採れたてのそら豆を七輪で焼いて食べたり、スナップエンドウと春キャベツでペペロンチーノを作ったり。収穫したばかりの野菜を、そのまま農園で調理するという初めての経験に、わくわくしたのを覚えています。

▼そのときのnoteもよければ、覗いてみてください。


そして、今回。

L2のインターンとして南伊豆に来ることが決まった時から、農園には訪れたいと思っていました。そのため、迷うことなく森さんに連絡。ふたたび農園におじゃますることになりました。


「、、夏の農園も楽しい!」

前回とはまた違う野菜が収穫の時期に。森さんの農園では、よく聞く野菜でも”珍しい品種”を育てている、という楽しみがあります。

たとえば、ナス。
ナスと聞いて思い浮かべる色は”紫色”だと思います。しかし、森さんの農園にあるのは、”ひすいナス”という淡い緑色の部分が多い、少しまるっこいものです。

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▲紫色が混じっていないナスもありましたが、撮り忘れました...。

「なにこれ、初めて見た!」

興奮しまくりです。
他にも、”バナナ南蛮”という野菜。細長い見た目と香り、食感、どれもどことなくピーマンっぽい。採れたてのバナナ南蛮をそのままひとくちかじってみます。

..........辛い!

森さんに「辛いの平気ですか?」と聞かれていたにも関わらず、「平気です!」と謎に強がってしまった自分を責めます。しばらく、半泣き状態でした。

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▲こんなに可愛らしい見た目をしながら辛いなんて、罪なやつです...。

他にも、うぐいす色をしたきゅうりや、すじのないオクラなど、どれも気になるものばかり。


さまざまな野菜について、森さんにお話いただく中で、とても印象に残ったことがあります。

それは、レモンの木について話している時の森さんの表情。
今年初めて森さんが栽培に挑戦したレモンの木に実がなったそうです。そのことを、なんとも嬉しそうに話してくださる森さん。

溢れんばかりの笑顔に思わず「めちゃくちゃ嬉しそうですね〜〜〜!」と、口にしてしまうほどでした。こちらも笑みが溢れます。

まだ青いレモンの実。勝手ながら、黄色く色づいて収穫できるまでわたしも見届けたい、という気持ちになりました。

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▲たった一つですが、立派なレモンの実がなっていました。

農園のすみでのんびりおしゃべり

ひととおり野菜を見て回ったあとは、農園のすみに座って森さんとおしゃべり。

南伊豆での暮らしについて森さんのお話を伺ったり、わたしが抱えている仕事の悩みについて話したり。今振り返ってみると少し驚きます。まさか、自分の仕事の話をするとは思っていなかったので。森さんと時間を共有する中で、すっかり安心しきって、思わず口からその話が出てきたのだと思います。

そんな私に森さんは、南伊豆へ移住する前の仕事の話などを聞かせてくださりました。(くわしくは、ぜひ「南伊豆くらし図鑑」に参加して森さんに直接聞いてみてください・・!)二人であれこれと話した後、どこか心がスッと軽くなっている自分がいたように思います。

そうして、気づけば野菜を見ている時間よりも、おしゃべりをしている時間の方が長くなっていました。

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▲わたしより背の高いオクラ。テンション上がりまくりました。


森さんの育てる野菜を見るために、また来たい

今回農園を訪れて、いつの間にか森さんの農園に対して愛着が湧いているということに気がつきました。そして、農園に足を運ぶために、また南伊豆に来たいと思っている自分がいます。

たとえば、南伊豆に台風が来ると聞いたら、「森さんの農園の野菜は大丈夫だろうか」ときっと不安になります。何も起きなくとも、「あのレモンは順調に育っているかな」「アボガドはそろそろ実をつけたかな」そうやって、ふとした瞬間に思い出して、また森さんの農園に足を運びたくなるはずです。

森さんと農園で一緒に野菜を見たり、どんな気持ちで野菜を育てているのかを聞いたり。野菜のことだけでなく、お互いに日々感じていることや考えを共有したり。「農園の人」と「見学者」という関係ではなく、「個」と「個」として関わったからこそ、この気持ちは生まれたように思います。

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▲森さんが大切に育てているアボガド。実がなるまでに4〜5年はかかるそう。


「森さんの農園がある、南伊豆がすき」

現在わたしがインターン生として滞在している宿、「ローカル×ローカル(通称:L2)」。ローカルという言葉は「地方」だけではなく、「局所」とも言い換えられます。
そして、この「局所」は突き詰めていくと、例えば、”いま、これを書いているわたし"と、”書いた文章を読んでいるあなた”、という小さな単位でさえもL2の定義では「ローカル」です。


「森さんの農園がある、南伊豆がすき」


地方だとか、都会とか、場所がどうこうではなく。「ローカル」=そこで暮らす人、に魅力を感じ、惹かれ。その「ローカル」を通じて、町そのものに愛着が湧きはじめていることを、自身で感じた経験となりました。





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