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アプローチ前に行うべき評価のポイント

股関節痛の評価を例に「全ての評価に通ずる3つのポイント」について解説しています。

・弱い刺激で評価をする

・円運動を加える

・動きと痛みを確認する


形態構築アプローチなどを行う前の「評価の重要性」について、まずはこちらの動画をご覧ください。


弱い刺激で評価をする


動画は仙腸関節由来の股関節痛に対する評価を載せています。

全ての評価で言えることですが、評価は施術や治療とは違い「もとの状態に戻せる」ように、刺激は弱く、ソフトに行うことが望ましいと考えています。

ある刺激で良い反応が得られたら
逆の刺激で悪い反応が得られるかを確認すれば
より精度の高いアプローチが可能となります


また、これは体験しないと分からないかもしれませんが、弱い刺激ほど体は反応してくれます(^-^)

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動画からも分かるように、弱い刺激で仙腸関節の動きを引き出した後に、痛みの確認を行いました。

今回は真っ先に「この股関節の痛みは仙腸関節由来かも…」と予測したので、仙腸関節から評価をしています。

もし、これで股関節の痛みが変わらない場合は、別の評価をしていきます。大切なことは、評価は弱い刺激で行うという事です。是非、このことを念頭において評価を進めていってください。


円運動を加える

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ヒトの動きを追求すると、「動きとは回転運動の集合である」と表現できます。

物理学的ルールにOS-OCの原理というものがあります。これは関節の動きは全て円運動であり、円運動の回転軸から遠くなる(末梢へ行く)ほど動きは大きくなり、筋張力が必要になるというルールです。
(この原理を理解すると、様々な評価・アプローチに応用が効きます)

つまり、痛みを改善させたり、パフォーマンスを改善させたりするには、「関節の綺麗な円運動」が行えていない部位を見つけ出し、綺麗な円運動を引き出すことも必要と言えます(これが拘縮や癒着、攣縮や短縮などを改善することで、動きが良くなる1つの理由です)。

動画では、仙腸関節に円運動を加えているのが分かります。

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動きと痛みを確認する

評価によって、一時的に関節の機能を高めることで「痛みの変化」を確認しました。多くの場合で痛みが改善すると、動きも変化します。

大切なことは、本人に「痛みの変化を感じてもらいながら、次の説明をする」ことです。

この評価は○○の状態をみるものです。
 この評価によって痛みが改善し、動きも良くなりました。
 このため1つは○○の機能を高める必要がありそうです。
 そして、なぜ○○に負担がかかっているのかを見つける必要があります

このように、動きと痛みを確認し、アプローチすべきポイントを見つけていく作業が、全ての評価に通ずる3つ目のポイントだと考えています。

そして、今回であれば「なぜ右の仙腸関節に負荷がかかったのか」を姿勢や動きの中から、さらに評価を進めていきます(ここでは紹介していません)。

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アプローチ前の評価が的確に行えないと、何にアプローチをすればよいのかが判断できません。つまり、アプローチ前の評価で狙いを判断することがとても大切です。

狙いを判断するためにも3つのポイントを踏まえ、明日の臨床を行ってみてくださいm(_ _)m


アプローチ前に行うべき評価のポイントをまとめると…

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ちなみにアプローチはなんでも良いのですが、形態構築アプローチはおすすめですよ(笑)

形態構築アプローチについての疑問などがあればいつでもご連絡ください。

それではまた次回!

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