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焼肉店「焼肉の和民」にスマート案内機能を搭載したサービスロボット「KettyBot」を本格導入

SGST株式会社がワタミ株式会社が運営する焼肉店「焼肉の和民」3店舗(国分寺南口店(東京都)、坂戸北口駅前店(埼玉県)、川越東口クレアモール店(埼玉県))にスマート案内機能を搭載したサービスロボット「KettyBot」を本格導入したと発表しました。

導入された導入された「KettyBot」は中国深センにあるロボットメーカー・Pudu Robotics社が開発していて、特徴的なのは大画面のサイネージを搭載している点です。

また、今回「焼肉の和民」に導入されたKettyBotには「スマート案内機能」が搭載されています。スマート案内機能とはどういったものでしょうか?

KettyBotの具体的なフローに沿って見ていきましょう。

スマート案内機能のフロー図 株式会社SGSTプレスリリースより抜粋
  1. お客様ご来店

  2. お客様席までKettyBotにてご案内

  3. お客様席到着後KettyBot内サイネージにてお食事コース&施設のご案内動画放送

  4. スタッフにてお食事コースの最終確認

  5. KettyBot案内ポイントへ帰還

  6. お食事スタート

というフローになっていて、最初のオーダーまでの業務の効率化が図れるとしています。

最終的な食事コースの確認はスタッフが行うという点については意見が分かれる部分だと思いますが、初来店の時などはお店のシステムに対する質問に適切に答える部分であったり、ロボットなどでは不安というお客さんもいるためその不安を解消する点から見ても、最終的な確認の部分を人間が対応するというのはアリだと思います。

最近ではある程度の大きさのチェーン店の飲食店では積極的に配膳ロボットが導入され、お客として訪れたときに遭遇するということが増えているのではないでしょうか?

今回KettyBotを導入したワタミ株式会社は1年以上前の2020年10月には既に同じ「焼き肉のワタミ」で株式会社日本システムプロジェクトが販売している上海のロボットメーカー・KeenonRobotics社が開発した配膳ロボットの「PEANUT」が導入されていました。

世界中で1万台以上が稼働している「PEANUT」 株式会社日本システムプロジェクトプレスリリースより抜粋

PEANUTは全世界で11,800台が稼働しており、日本国内でも出荷台数が150台を超えていると日本で正規代理店である株式会社日本システムプロジェクトのWebサイトには掲載されていて、チェーン店の居酒屋やラーメン屋、焼き肉店、ベーカリーレストランなどでも導入されています。

Pepperでおなじみのソフトバンクロボティクス株式会社も2021年2月からアメリカのBear Robotics社とのパートナーシップを結び開発した「SERVI」の販売を開始しました。

ソフトバンクロボティクスが手掛ける「SERVI」 ソフトバンクロボティクス株式会社プレスリリースより抜粋

こちらもソフトバンクロボティクス株式会社のリリースでは、販売開始のタイミングで既に100ブランドへの導入が決定していると発表していました。

ソフトバンクロボティクス株式会社はSERVIに続き、配膳ロボットの第2弾として、前述したPEANUTを開発したKeenonRobotics社のロボット「Keenbot」も国内で販売を開始すると2021年10月に発表しました。

ソフトバンクロボティクスが販売開始を発表した「Keenbot」 ソフトバンクロボティクス株式会社プレスリリースより抜粋

ソフトバンクロボティクス株式会社の発表によると、SERVIとKeenbotがラインナップにあることよって、「店舗規模や配膳する容量に合わせて柔軟に提案が出来る」と説明しています。

実は、SERVIの開発パートナーであるBear Robotics社、PEANUTやKeenbotのKeenonRobotics社ともに共通点があります。

それはソフトバンク(傘下のファンドを含む)が出資を行っているという点です。

報道によると2020年1月にBear Roboticsに3200万ドルを出資しており、一方のKeenonRobotics社は2021年9月に調達した2億ドルはソフトバンク・ビジョン・ファンドがリードしました。(具体的出資額は非公開)、今回の調達より前の資金調達の段階ではSoftbank Ventures Asiaが出資をリードしたとも報道。

やはりグローバルに展開するとなると、これ位の資本金は必要なのかも知れませんね。

そして、この流れを見るだけどもソフトバンクが配膳ロボットの将来性について並々ならぬ期待をしていることがわかるのではないでしょうか。

今はまだ物珍しさが先に立っている配膳ロボットですが、近い将来ある程度の規模の飲食店ではスタッフをサポートするように稼働をして、お客さんもそれが当たり前という様な状況になっているのではないでしょうか。