【地域滞在型】中国で考えたこと
はじめまして。中国チームに参加していた今井です。具体的な活動については辻君が既に書いているので、私は中国で考えたことを自由に書きます。
中国で受けた衝撃
私は成功する。
深圳で出会った起業家は、私にそう言いました。笑い飯の西田に少し似た彼の鋭い眼光を今でも覚えています。これだけの自信と上昇志向を持って起業している若者がそこら中にいるという事実に、私は衝撃を受けたのです。
笑い飯の西田(写真左:吉本興業公式サイトより)
中国で驚いたことは沢山あります。蘇州でどれほど大きい規模の都市開発が行われているか、武漢がどれほど急速に発展しているか、そして深圳がいかに起業に適した環境か。知れば知るほど、自分は中国を見くびっていたと思わざるを得ませんでした。
ビジネスに関しても勉強になることばかりでした。工場やR&Dセンターでは、ロボット化や「カイゼン」が実際にはどのように行われるのかを、販売店やカスタマーセンターでは、中国でいかにブランドや顧客対応が重視されるかを学びました。また経営においては、IoT・ビッグデータを駆使する企業とどのように競うのか、中国市場に適合できるビジネスモデルはどのような特徴を備えているかをダイキンと共に考えました。
百聞は一見にしかずという言葉があるように、現場で学び、肌感覚で得たものには大きな価値があります。私が学んだことの中には本に書かれていることもありますが、その情報が自らの血肉となる度合いには雲泥の差があります。
22時の深圳。左がテンセントの本社ビル。明かりが全く消えていない。
実際に行くことでしか得られないものがある
皆さんそれぞれに中国に対するイメージがあるでしょう。もしあなたが中国に行き多くの中国人と交流したことがないのであれば、そのイメージは屁の役にも立たないものであるということをまず認識してください。そのイメージを形成したものがたとえThe Economistであれ、ワイドショーであれ、Twitterであれ、実物を見たことがない限りそれは幻想のようなものです。
自分の足で赴いて、自分の目で見て、自分の頭で考えてください。人間は得体の知れないものに恐怖を抱きます。ですから、知りに行ってください。今まで持ち合わせていた先入観と、目の前で起こっている出来事を照らし合わせれば、おそらく何らかの違和感が生じるはずです。そしてその複雑な真実を、複雑なまま受け入れてください。自分は所詮何も分かっていやしなかったという強烈な体験こそ、次の一歩に繋がります。
上海。すぐ裏の道には高級モールが立ち並ぶ。
例えば私の場合、最初は中国人と日本人の違いにばかり目がいっていましたが、多くの中国人の方々と出会い、時には不躾な質問をしたり、愉快な話をしたりする中で、本質的には自分と大して変わらない人間なのだという結論に至りました。そして、何故だか分かりませんが、中国に住む人のために、もっと言えば、世界中の人のために働くことができると心から思えるようになったのです。私にとって大きな収穫の一つでした。
進路に悩んでいる人へ
進路に悩んでいる人にもこのプログラムはお勧めできます。企業の上層から下層まで遍く観察できるので、ビジネスがどのようにして成り立っているのか2週間でよく理解できます。また、ダイキン社員の方々がメンターとして2週間行動を共にしてくださります。私はビジネスに限らず多くのことをメンターの方々から学びました。自分よりも十数年長く生きた先輩が何を考えて働いているのか、あれほど忌憚なく聴ける機会はとても貴重だと思います。
最終的に選ぶ進路とは関係なく、ビジネスマンとして働くのはどのようなものなのか知ることは意味があるでしょう。ちなみにチームメンバーとは学年も学科もバラバラですが、今でも定期的に会うほど結束が深まります。
移動中に自撮りしていたところを別のメンバーに撮られていた(筆者左)
おわりに
私が中国で考えたことはあくまで私個人の感想であって、このプログラムに参加すれば一人一人に異なる収穫があることと思います。まだ若いプログラムですし、どのような経験ができるかは本当に皆さん次第です。ダイキンは今、単なるエアコンの会社から、空間に関する全てのサービスを提供する会社へと進化するにはどうすればいいか真剣に悩んでいます。企業の変革期において、新たな空気を生み出せる皆さんのご応募を心よりお待ちしております。
アルムナイ紹介
今井健
文科二類2年。フェアウェルパーティーで一生分のフォアグラを食した
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