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バクーの地下鉄で流れる名曲たち

アゼルバイジャンの首都、バクーを初めて訪れたときに地下鉄に乗った時の感動というものを今でも覚えています。旧ソ連の雰囲気のある車体、しかし2009年にタシケントの地下鉄に乗った時に感じた、あの独特のものものしさと暗さがあるわけでもない。同じテュルク圏でも、全く異質の雰囲気というべきでしょうか。

その後運あって、バクーを何回か訪問する機会に恵まれたことはnoteやTwitterでもたびたび言及してきました。その訪問時、地下鉄に乗って市内を移動するのが地味ながら毎回とても楽しみでした。

その理由の一つが、各駅ごとに到着前に車内で流れてくるピアノの曲だったのです。各駅ごとにテーマ曲が割り当てられているのですよね。

ところでこういうアゼルバイジャン語なりトルコ語なりの文字が化けてしまうの、note公式さんなんとかなりません?

上の記事はアゼルバイジャン語で書かれているのですが、各駅のテーマとなっている曲の曲名と作曲家の名前が掲載されています。

自分の経験では、どの駅でもどの曲も、ピアノの音で流れてきていた(例外の駅はあるかもしれない)のですが、この駅に着く前のこの曲はきっと有名な人のものなのだろうな、ということくらいは予想できていました。ならば、これらは誰の曲なのか?と興味がわくのが自然な流れというものですね(しらんけど)。

というわけでそのうちの一つ、バクーの観光スポットとしても有名な「イチャリシャハル」(İçərişəhər)駅に着くときに流れてくる曲。バクーに行ったことある人は、きっと地下鉄で流れてきた、この一節を思い出すのではないでしょうか。

"Bakı Gəcələri"(和訳するなら、「バクーの夜」くらいですか?)は上記リンクの記事(およびVikipediya)によるとƏləkbər Tağyev(アラクバル・タグエフ)の作曲。個人的にとても好きな旋律ですし、駅の場所が場所ですので印象に残っています。

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(ちなみにYouTubeではVaqif Mustafazadəの作曲となっていますが、おそらく上記リンク記事のほうが正しいと思われます)

アゼルバイジャンは独自にジャズ音楽が発展した国としてもよく知られていますが、上記リンクあたりから作曲家の名前を調べていくと、往年のアゼルバイジャンのクラシックのうち、有名な曲に巡り合うことになるでしょう。

なお、上で少し触れたVaqif Mustafazadəはアゼルバイジャンのジャズ史上知らないわけにはいかないビッグネーム、実娘にあたるƏzizə Mustafazedəも現役のジャズピアニストとして知られています。

アズィザ・ムスタファザーデはその後、iTunes経由で最初のアルバムを買いました。車の運転中に聞くと心が洗われて精神に大変よく、安全運転のお供としてもオススメです。

かようにして、アゼルバイジャンに興味を持ってからというもの、次々に関心領域が伸びていき、果ては自分の音楽の趣味にも影響を与えていくという流れです。国外に興味関心が行くことを「チャンネルが開かれる」と表現されることがありますが、まさしくご当地の音楽を聴きはじめるというのも典型的なその一つではないかと思います。

さておき。
関係者のみなさんも同様かと思うのですが、そろそろアゼルバイジャン養分が不足してきましたよね…地下鉄で流れてくる音楽が懐かしいのはもちろんとして。アゼルチャイはまだまだストックあるけど。ワインもそろそろ必要だわ。Savalanの瓶をまとめ買いしたいし…

バクー国立大横のAkademikitabで専門書買いあさるのも、28 May駅周辺の書店でアゼルバイジャン語の教科書買いあさるのも、アゼルバイジャン式のピラフ食べるのも、そして何より現地でできた友人たちに会うのも全部。

いい加減、そろそろ私のアゼルバイジャン養分が全体的に不足してきました。これは非常にまずいことなのです…(わかるでしょ??)

ほんと毎回同じことを書いていますが、果たして次の訪問はいつになりますやら。Bakı, sənin üçün darıxıram... という心境です。

上記図書の中に、アゼルバイジャン音楽について解説した文章があります。そちらのほうもぜひご一読を。オススメです。

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