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バスケットボールが好き

 先日敗退し、3年生が引退していきました。アシスタントコーチとして1期、ヘッドコーチとして5期が終了し、今回で6度目になります。ただ、何回経っても3年生の最後の大会は慣れません。

 昨シーズンの先輩たちは最初から評価が高くて、実際にほとんど負けることなくチーム史上最高の結果を残しました。そんな先輩たちの背中を見て、それを超えることを志して始まった今シーズンですが、スタートから躓き、なかなかに厳しい戦いが続きました。ここ数年続けてきた結果には遠く及ばず、最終日まで残れなかったり、シードを取れなかったりと勝てない日々でした。

 スポーツで勝ちを目指している以上、負けたら言い訳にしかなりません。勝手に勝てると思っていた試合で負けて、指導者である自分に驕りがあったのだなと反省しました。でも自分より何倍も悔しかったのは、実際に試合をしていた生徒たちでしょう。

 「当たり前」は「当たり前」では無く、自分たちで壊しながら何度も何度も創っていくものだと日々感じながら、試行錯誤して話し合いました。衝突があり、お互いに伝わらないことも空回りすることもあり、失敗の毎日でした。

 迎えた最後の大会。目の色が変わった3年生と本気で取り組みました。全てを見直し、拘り、日々最高を更新していこうと頑張りました。負けたら終わりのトーナメント、ノーシードの1回戦からスタート。

 「自分たちのコートに必ず帰ってきて、また全員で練習する」

 この言葉を胸に、一つひとつの試合でチームが成長していきました。迎えた先週の大一番、全ての準備を遂行してシード校を破りました。指導者になって格上に勝つのは初めての経験でした。

そして昨日。勝てばベスト8の相手は、何の因果か自分が高校2年の時に惜敗し、昨年の先輩たちが負けた強豪校でした。

 序盤に点差を離されて、敗退。やはり強かった。自分にとって三度目の正直とはなりませんでした。でも、後半に見せてくれた堅守速攻は間違いなく僕が目指してきたバスケットボールだった。

 僕にはこれしか出来ないけど、自分が教わってきたこのバスケットボールが最強だと信じています。指導者として、このバスケで勝ちたい。体現してくれた選手に感謝しかありません。

 チーム史上最高の成績を更新した本当にすごい生徒たちです。今まで見たことのない景色を見せてくれてありがとう。

 また新しいチームが始まります。もう少しやれるかな。頑張ろ。

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