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『パラサイト 半地下の家族』格差だけじゃない…いびつな現代社会を映し出す傑作! 公開中

『パラサイト 半地下の家族』本ビジュアル

英題:Parasite ★★★★★+

12/27~の先行公開にて。

何だったんだ、これは、すごいもの見せられた…というのが正直なところ。

前半は半地下で暮らすキム一家と、高台の豪邸で暮らすパク一家の格差を皮肉り、自虐と、度を超えた大胆さでこれでもかと笑わせる。

やっぱり、ポン・ジュノ監督のコメディセンス好きだな、と。その世界観にハマるソン・ガンホら俳優陣の演技に魅了され、著名な建築家が設計したという設定の豪邸の構図に唸らされていると、

転調してからの予測不可能なストーリーテリングの凄まじさたるや!

ヤバかった、感情の揺れ幅がすごいことになりました。

そこかしこに散りばめられた、ポン・ジュノ的集大成の仕掛け

社会派の人間ドラマでホラー…。シームレスなジャンル、あらゆる定義的なものを超えてくる、映画 でした。


「計画がない」とうそぶく、ポン・ジュノ監督にしてやられた感じ。

この感情にどう接すればいいのでしょうね。私たちも、まさにこの格差の只中にいるはずです。

2019年は『ジョーカー』と『パラサイト』『アス』『家族を想うとき』が登場した年として刻まれるのでしょう。『バニーング』を見たのも2019年でした。



黒澤明監督『天国と地獄』の終盤のシーンのように、

下へ、下へ、下へ、下へ。

下にはどんどん行く。行けてしまう。さらにさらに下がある…。

彼らが半地下から出る日は来るのでしょうか。

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