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軸の作り方:共同体感覚~「私とあなた」の最小単位から「私と世界」の最大単位まで


前回のnoteでは、大志を頂く必要はなく、大海の一滴の貢献をしよう、というお話をしました。

以前、内と外の社会というお話をしました。

私たちは内の社会を大事にしながら(家族、隣人を愛する)、

外の社会に対しても貢献していく必要があります。

感覚としては、外の社会を自分の内の社会に取り込んでいく・・・

こんなところでしょうか。

職場と家庭は違いますし、自分が持っているフィールド(分野)

によって感じられる実感は異なるでしょう。

社会との繋がりを意識するための感覚が大事になります。

いわゆるアルフレッド・アドラーのいうところの

「共同体感覚」です。

1.共同体感覚とは?

有名な「嫌われる勇気」から引用しましょう。


『他者を仲間だと見なし、そこに自分の居場所がある」と感じられること を、共同体感覚といいます。』(同書、178頁)

共同体感覚は英語ではsocial interest、社会への関心と訳します。

社会での最小単位である「わたしとあなた」を意識し、

自己への執着(self interst)を他者への関心(social interst)に切り替えていくことの必要性が問われています。

いわゆる承認欲求を求める生き方から、「自分も共同体の一部であって、中心ではない」という生き方、考え方をしなさい、

ということですね。

アドラー心理学の中で中核であり、かつ難しいのがこの共同体感覚を身に着けることです。

感覚なので、これはすぐに身につけられるわけではありません。自分が共同体の1人である、と経験することが重要になります。


2. 共同体感覚を養うためには?

(1)承認欲求をコントロールしよう。

皆さん、承認欲求ありますよね?

承認欲求とは、いわゆる認められたいという欲求です。

これ自然なことだと思います。

認められたい。誉められたい!

当然です。人ですから。

誉められて嬉しくない人間はほとんどいません(たまにいますけど笑)。

この言葉を受け止めるとしても、この言葉に酔ってはいけない。

承認されるという事を目的に生きる、ということは危険

ということです。アドラー理論では、承認欲求を放棄することを半ば求めていますが、私は、人間の性を考えればそれは難しいと思ってます。

むしろ、自覚しながらそれと上手く付き合っていく、それを人生の真ん中にしないことだ大事です。

(2)共同体感覚の養い方

いちばん良い方法は、自分の遠い外の社会とのかかわりを何らかの形で持つ、ことです。

学校や職場でないほうがいいでしょう。

なぜか?

遠いと感じられる外の社会との関りをもつ、ことがより大きな共同体感覚を養うことにつながるからです。

つまり、「私とあなた」と最小単位、から、

「私と世界」という最大単位までの幅を持っておくことが

お勧めです。

大きな共同体感覚を身に着けることは、広い視野を身に着ける事につながります。

じゃ、具体的にどうすればよいのか?

一つは、海外に行くことです。

旅行でなくて色々なところを見て回る。

そして私たちは一つの世界なんだということを肌感覚として身に着ける。

たとえば、世界を見て回り、そして自分の軸をもって活動されている方として、

「藤原ひろのぶ」さん

「栗山さやか」さん

がいらっしゃいます。

お二人の共通点は世界を見て回り、日本と世界を同じ『内の社会』として捉え、物事を考えていることです。

■ 半径5mの問題
ギニアでの事業中に貧困問題についてFacebook で発信していました。6年間で4030いいね!になりましたが、これは「同情いいね!」です。無理矢理のいいねではなく、どうしたら人が耳を傾けるのか?
人は貧困問題より、もっと「身近な問題」を気にしている ことに気づきました。
僕はこれを「半径5mの問題」と呼んでいます。
気になっていないことはないけれど、みんな自分のことに必死すぎて人に対して無関心。気になっているのは地球の裏側の子供のパンより、今日の家族の晩ご飯なんです。

(5万人のフォロワーを持つ GOODEARTH代表 藤原ひろのぶさんのnoteより引用)

みんなが飢えたり、栄養不足になり免疫も下がってしまって、コロナウィルスだけではなく色々な感染症にかかりやすくなってしまいます。いいサポート体制ができれば。。と思っております。(栗山さやかさん、2020.03.23 Mondayのブログ記事より)


3. 出来ることからやろう

といいながらもオイオイ、今海外いけないだろう?

とか、仕事があっていけません。

お金ありません。

とか、色々声が聞こえてきそうです。

そうです。私も含めて、今、内の社会の活動に集中しなければならず、

その枠組みを拡げることが難しい、ということはまま起こります。

子育てなどの家庭のこと、仕事を放棄していくことをお勧めしているわけではないです。

出来ることはあるはずです。

(1)寄附をしよう

たとえば、寄附をする、という事です。

私も収入の一部を寄付しています。

そうすると手紙が送られてきて、今支援している女の子の状況が

知らされてきます。

え、偽善者っぽい?

そうかもしれません。でもそれでいいんです。

何もしないよりは、何かした方がよい、まずはこのぐらいの感覚で

気にかけてあげることが大事です。そういえば手紙の返事書いていない・・・書かないとですね(汗)

不定期ですが、こちらの支援もしてます。

こうした所に支援させていただくと、皆さんの活動がレターとして届きます。それを読むたびに、ああ、みんな頑張って欲しいな、自分が出来る事なにかなぁと考えさせられます。

まずはこうした所から始めてみてはどうでしょうか?

(2)ボランティアに行こう

いちばん良いのは、ボランティアに行って直接的な貢献、体験をすることです。

共同体感覚は、「感覚」なので、寄附もよいのですが、感覚を身に着ける上で、経験に勝るものはありません。

どんなボランティアがいいのか?私もなかなか行けないので、そこを課題としています。

ボランティアを行う上で注意しなければならないのはマナーですね。

「やってあげてる!」というような感覚で行くと大変な迷惑をかける事になります。

遠方よりもまずは身近なボランティアを経験してみることが大事かもしれませんね。



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