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看護師国家試験 看護ケア項目 4

血液・造血器疾患の看護ケア

1.鉄欠乏性貧血の看護ケア

徐々に進行する貧血は、高度になっても自覚症状のないことが多いが、組織への酸素供給不足のため顔色不良、動悸、息切れ、全身倦怠感、易疲労感、頭痛、肩こり、耳鳴、めまいなどがみられることが多い。
舌乳頭の萎縮、舌炎、口角炎、ときに嚥下困難、嚥下痛などのプランマー・ヴィンソン症候群が出現することもある。
無月経や、匙(さじ)状爪、食物の嗜好が変化する異食症なども鉄欠乏性貧血を疑わせる徴候である。
鉄剤は経口投与を基本とし、朝食前や就寝前の服用が望ましい。また、貧血回復後も2-4か月は、継続して服用することが重要である。

2.自己免疫性溶血性貧血の看護ケア

温式はIgG誘導免疫性の自己免疫性溶血性貧血である。
冷式はIgM誘導免疫性の自己免疫性溶血性貧血である。
重症の溶血性貧血および溶血発作では、赤血球濃厚液や洗浄赤血球の輸血が行われる。
冷式では、副腎皮質ホルモン製剤が無効なことが多いため、寒冷を避けるような生活指導を行う。

3.好中球減少症の看護ケア

感染症を起こすと重篤化する危険性が高く、感染予防と感染症の早期発見、感染を最小限に抑えることが重要である。
特に口腔内からの細菌の取り込みの可能性が高いため、手洗いと含嗽を励行し感染防止に努める。
食物からの細菌侵入の可能性もあるため、食事は生ものの摂取は控え、加熱したものを摂取する。
入院環境は、HEPAフィルター(高性能微粒子除去装置)つきの個室の使用が望ましく、生花の持ち込みや感冒などの症状のある人、および子どもの面会は制限する。

4.血栓性血小板減少症の看護ケア

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