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パリのレストランの味、クランブルケーキの再構成デザート

クランブルケーキとは、イギリス発祥の、そぼろ状の細かい生地をトッピングとして、果物の上にのせて焼いたもの。最近、パリのレストランのデザートに、このそぼろだけがのっていることが多いのです。初めてみたときは、この砂みたいなものは何かしら?と思ったものです。
(※追記:ドイツのStreuselkuchen ストロイゼルクーヘンが、クランブルケーキの起源でした。)

私が今まで食べたものを見返すと、ムースだったり、アイスクリームなどと組み合わされて出てくることが多かったです。

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クランブル以外にも、メレンゲを砕いたものをのせるのも、流行りのよう。

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先日、オシャレパリジェンヌで美味しいもの好きな同僚の家に遊びに行ったら、これがのったデザートが出てきたのです!「よくレストランでみるやつ!」と感動していたら、レシピを教えてくれました。また、最近のレストランのメニューのトレンドは「古典メニューの再構成」であるという興味深い話も。フランス語で再構成されたものを「reconstitué」といいます。

以前、イタリアを旅行したとき、ミシュランの星付きレストランにいきました。当時は子どもが生まれる前だったので、奮発して2か所ほど。
そしたら、前菜としてそれぞれのお店で、トマトとピーマンが丸ごとでてきたのです。見た目は、生の野菜。でも口に含むと、非常に手の込んだ、再構成された野菜なのです。トマトはトマト味、ピーマンはピーマン味なのですが、味が濃縮されて食べたことがない粋に達しているのです。イタリアでは、自然物の再構成がトレンドのよう。

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そんなことも思い出し、気になりました、再構成デザート。
クランブルケーキは、本来であれば、果物、生クリーム、そしてトッピングのクランブルが、ひとつのケーキとして焼かれます。
それに対し再構成とは、クランブルを単体で焼き、果物は生のまま、生クリームはホイップし、最後に一緒に盛りつけるということです。構成要素は同じでも、一度それらを分解し、違うタイミングで組み合わせているのです。
先程の写真、私が今までに食べてきたデザート達も、要素分解されて、盛り付けられているものばかりです。

通常のレストランのクランブルは常温で出てくることが多いですが、私は熱々の状態が好き。ひとつのお皿の中で、熱々サックサクのクランブルと、冷たい果物に、熱でとろんと溶けかけたホイップクリームの組み合わせのコントラストが最高! 温度差を楽しむデザートはお店では買えないものなので、レストラン感がでます。

では、その作り方のご紹介。理想的な材料は全粒粉とカソナードですが、どこのご家庭にもある小麦粉と砂糖で作ってみました。

【材料】2人分
クランブル
・小麦粉 35g
・アーモンドパウダー 25g
・砂糖 25g
・バター 35g

ホイップクリーム
・生クリーム 100g
・砂糖 10g
・マスカルポーネ 20g(フランスの生クリームは脂肪分が低すぎるので)

よく冷えた季節の果物

【作り方】
①バターはサイコロ状にして、材料全部をボウルに入れ、手で混ぜる。

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②天板に薄く伸ばして、180°に余熱したオーブンで12-15分焼く。焼き上がったら、好みの大きさに砕いて。

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③ホイップクリームの材料を泡立てたら、盛り付けまで冷蔵庫へ。

④果物を切る。グレープフルーツは8頭分に切った後、緑の線の部分を切り落とすと苦味がとれて食べやすい。

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⑤全部を一緒に盛り付けたら、できあがり! ホイップクリーム以外にも、アイスクリームなどと組み合わされても美味しいです。

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Bon appétit !

他にも食に関しての記事を書いているので、ぜひ!



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