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私がウイスキーを飲めるようになるまで

※この記事は、謎解きクラスタによる謎以外 Advent Calendar 2021 の9日目です。
※全部酒の話です。未成年の方は軽く読み飛ばしてください。

私はいろんなお酒が好きですが、その中でも特に好きなのがウイスキーです。好きな飲み方はストレートとロックです。
ただ、自分の周りでは同じくらいの年代(20-30代)でウイスキーが好き!という人をあんまり見かけないんですよね…
そこで、ひそかに興味を持っているという方向けに、私がウイスキーを楽しく飲めるようになるまでにどんなことをしたのかを書きたいと思います。

初めてストレートを飲めた日

ウイスキーに興味を持った理由はとても単純で、漫画やドラマによく出てくる「バーでウイスキーを飲むシーン」に憧れたからです。ハイボールだけでなく、ストレートやロックをしみじみと飲む姿を見て、自分もやってみたいとずっと思っていました。
ただ当時はウイスキーの知識もなく、たまにバーに飛び込んでウイスキーに挑戦してみても、慣れなくて居心地は悪いわ、銘柄はわからないわ、アルコール度数が強くてむせるわで散々でした。

そんなある日、何度目かの挑戦で、「あっ、おいしい」という言葉が漏れました。あてずっぽうで飲んだストレートのウイスキーを美味しいと思ったのは初めてです。
それはメーカーズマーク46でした。

https://www.suntory.co.jp/whisky/makersmark/lineup/

解説:
ウイスキーは後天的味覚と言われています。生まれつき好きな人はおらず、何回か飲まないと味に慣れないということです。
なので比較的飲みやすい銘柄から入った方がいいのですが、メーカーズマーク46は甘くてまろやかな味わいなので運が良かったですね。今だったらジョニーウォーカーやシーバスリーガルなど、バランスの取れたブレンデッドから入るといいと思います。

正露丸の洗礼

すっかり気をよくした自分は、別のバーでストレートを頼んでみました。銘柄はラフロイグ10年です。
https://www.amazon.co.jp/dp/B0029ZFVVW
が、これが本当に大変で、ものすごく薬臭かったのです。その味わいはまるで正露丸。なんとか飲みきりましたが、完全に体力を持っていかれ、ぐったりしながら家路につきました。

解説:
2回目でいきなりラフロイグ10年に行くのは無謀でした。
ラフロイグはウイスキーの中でも特に癖が強く、アイラ島由来のピートと呼ばれる泥炭の香りによって正露丸のような味わいが生まれ、好き嫌いが強く分かれる銘柄です(今は大好きな銘柄の1つです)。初めてのうちはアイラウイスキーは避けた方が良いかもしれません。

ウイスキーめぐりの旅へ

ラフロイグに打ちのめされて帰ってきた自分ですが、「あれのおいしさが分からないまま終わるのは悔しい」という気持ちがむくむくと湧いてきました。
ラフロイグはウイスキーの中でも特に個性が強いと知った自分は、そこに行き着く前にいろいろな銘柄を飲んでみようと決意したのでした。

本を読んだり、コンビニや酒店で小さいボトルを買ったり、ウイスキーが好きな知人に相談したりするうちに、クセの強いウイスキーでも最後までおいしく楽しみやすい飲み方がだんだん身についてきました。

  • 香りを楽しむ

ウイスキーは味だけでなく、香りも重要な要素です。銘柄によって様々なフレーバーを感じ取ることができます。
ストレートやロックの時は、グラスを円を描くように軽く動かすと、香りが立ちやすいです。アルコールでむせないように、鼻はグラスから少し離す方がよいです。
ハイボールのときも、銘柄によっては炭酸に負けない香りを感じられるかもしれません。

  • 1滴ずつ飲む

ウイスキーは度数が高いので、日本酒や焼酎と同じようなつもりで飲むと口の中が盛大に焼けます。ストレートやロックを飲むときは、本当に1滴ずつくらいのつもりで口に含むとよいです。
そして、その1滴を味わい尽くします。ドロップのように口の中で転がし、唾液と混ぜることで、アルコールの刺激が和らぎます。鼻から香りを抜くと、さらに風味を楽しめます。
以前ウイスキー好きの方から教わったのですが、ウイスキーに年数表記がついているときは、目安としてその年数と同じ秒数だけ口の中で味わうとよいです。例えば12年物なら12秒です。おいしい銘柄は、たった数mlでもそれだけの時間たっぷり味わえます。ハーフショット(15ml)あれば30分くらいは余裕です。

  • 水を加える

どうしてもアルコールが強くて飲めない場合、水を加えて薄めるのも手です。これは全く恥ずかしいことではなく、水を加えることでウイスキーの香りや味わいが変化し、拾いにくかったフレーバーを感じ取れることも多いです。必ず加水して味を確かめるプロのテイスターや作り手もいます。薄まりすぎないように、数滴ずつ加えていくとよいです。
ロックの場合、氷が溶けることで味が変わっていくので実感しやすいですね。

  • 水を飲み、おつまみを食べる

加水とは別に、水を大いに飲むとよいです。チーズやナッツなどのおつまみもあるとよいです。喉や胃を守ることにつながりますし、二日酔いの予防にもなります。
私の場合、ハーフショット(15ml)2杯を飲むのに、水をグラス3杯くらいは飲んでいます。

  • バーテンダーに聞いてみる

何を飲んだらいいか全然選べないときは、バーに行っておすすめをバーテンダーの方に聞いてみるようにしていました。
このとき、自分の味の好みや今まで飲んだものをなるべく具体的に伝えると、ドンピシャなものが出てきやすいです。(「知らない銘柄を飲んでみたくて、最近飲んだやつだと○○とか△△がおいしかったんですけど、何か良さそうなものありますか?」など)
知識がないことは全然恥ずかしくありません。お客さんの好みに合うお酒を見極めるのはバーテンダーの重要な仕事なので、遠慮なく相談してみましょう。

解説:
もし「バーはどうしても入りづらい…」というときは、ウイスキーの試飲を利用するのがおすすめです。1杯ワンコイン程度でいろいろな銘柄を手軽に体験できます。大手酒販店や百貨店、最近では家電量販店の酒売り場でも試飲をやっていることがあります。
また、パブに行くのもカジュアルに飲めるいい方法です。ビールが飲みたくて某パブチェーン店に入ったら、実はウイスキーの品揃えもすごかったということが何回かありました。

そして現在

こういう感じのことを繰り返していたら、味覚が進化してきたのか、飲める銘柄の幅がどんどん広がっていきました。
そして3ヶ月後、そこにはラフロイグ10年のストレートに感動して満足そうに家路につく人物の姿が…

その後も蒸溜所見学に行ったり、ウイスキーのフェスに参加したり、とある試飲イベントに██円ぶちこんで参加したりなど、いろいろやっています。コロナ禍になってからは小瓶の詰め合わせを取り寄せたりもしました。
最近ではオーストラリアの新興蒸溜所のボトルがおいしかったです。赤ワイン樽で熟成してるそうです。

みなさんもぜひウイスキーを飲んでみてください。あとめちゃくちゃおいしかったボトルがあれば教えてください。なんとかして探します。

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