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勝率とウデマエptの関係 (バンカラマッチ)

シーズン2用の追記 (2022/12/1)

シーズン2からチャレンジ挑戦に必要なウデマエptが増えたため、計算結果が変わった。変更点を簡単にまとめる。

  • 収支プラスになる勝率 : 約42% (シーズン1) → 約47% (シーズン2)

  • 勝率50%の場合

    • 1セットの収支期待値 : 約+40p (シーズン1) → 約+20p (シーズン2)

    • 1セットの期待試合数・勝敗パターンについては変化なし

      • 1セットの期待試合数 : 5.3試合

      • 終了パターン : 3敗 (77%) >> 5勝 (23%)

      • 2勝以下 (50%)

    • 昇格戦の成功率については変化なし

グラフ1' : 勝率5%-95%
グラフ2’ : 勝率35%-60%
グラフ3 : シーズン1 (オレンジ) とシーズン2- (ブルー) の比較

以下の内容はシーズン1のもの。しかし、考え方や計算方法は同じなので、残しておく。


以前、チャレンジとオープンの効率比較記事を書いた。分かりやすさのために、3敗するまでに2勝・3勝・4勝するパターンを抜き出して検討した。しかし実際は、勝敗の順番・1セットあたりの試合数などの要素があって、もう少し複雑だ。(結論だけ知りたい方は、記事の最後へ)

例題 : 5勝2敗

複雑といっても、1セットの結果を左右するのは、プレイヤーの勝率と表彰状況だけだ。それさえ決めてしまえば、1セット挑戦した時のウデマエptの期待値が計算できる

例えば、5勝2敗したパターンについて計算してみる。
(高校数学Aレベルなので、知識がある人が納得できるように、計算過程を残しておく)

  • 前提 (S+) : 参加費 (-160p), 5勝 (+300p), 金表彰 (+5p), 銀表彰 (+1p)

  • 仮定

    • 勝率 : 55%

    • 表彰状況 : 平均2.5個獲得し、その70%は金表彰

  • パターン : 5勝2敗

Q1. 5勝2敗のうち、最後の試合で勝つ組み合わせは何通りか?

6戦目まで4勝2敗となる組み合わせ、つまり6戦のうち4勝するタイミングの選び方になるので、

₆C₄ = 15 通り

Q2. 勝率55%のプレイヤーが特定の順番で5勝2敗する確率は?

勝つ確率が55% (0.55)、負ける確率が45% (0.45) で、それぞれ5回・2回ずつなので、

0.55⁵ × 0.45² ≒ 0.01 (1%)

Q3. 勝率55%のプレイヤーが最後の試合で勝って5勝2敗になる確率は?

Q1の15通りのパターンが、それぞれQ2の1% (0.01) の確率で生じるので、

0.01 × 15 = 0.15 (15%)

Q4. 1試合あたりの表彰ポイントは?

  • 金表彰 : 5 × 2.5 × 0.7 ... 5pのものが2.5個中の70%に含まれる

  • 銀表彰 : 1 × 2.5 × 0.3 ... 1pのものが2.5個中の30%に含まれる

= +9.5p

Q5. 5勝2敗したときのウデマエptの収支は?

  • 参加費 -160p

  • 5勝 +300p

  • 表彰ポイント +9.5p × 7試合

= +206.5p

例題まとめ

これで、このパターンが起こる確率とウデマエpt収支が分かった。

  • 確率 15% (Q3)

  • ウデマエpt収支 +206.5p (Q5)

これをすべての勝敗パターンで行い1セット挑戦した時のウデマエptの期待値を計算できる。

期待値 =
パターンAの確率 × パターンAのpt
+ パターンBの確率 × パターンBのpt
+ ...

勝率とウデマエpt期待値の関係

この計算方法で、勝率ウデマエpt期待値 (1セット) のグラフを作ってみた。

  • グラフ1 : 勝率5%から95%まで、5%刻みでプロットしたグラフ

  • グラフ2 : 勝率35%から60%まで、細かくプロットしたグラフ
    (とくに収支がプラスマイナスゼロになる勝率42%付近は1%刻み)

グラフ1 : 勝率5%-95%
グラフ2 : 勝率35%-60%
  • 勝率40%ちょっとあれば、ウデマエptの収支プラスになる
    (= いつか昇格戦に到達できる)

  • 勝率70%ぐらいまでは、ウデマエptの期待値は直線的に増える
    (それ以降は伸びが緩やかになる)

さらに、最も多いであろう勝率50%の場合について詳しく見てみる。

  • 1セットで +40p が期待値 (5.3試合)

  • パターン

    • 1勝3敗 = 2勝3敗 (18%) > 3勝3敗 (15%) > 0勝3敗 (12%) ≧ 5勝2敗 = 4勝3敗 (12%) > 5勝1敗 (8%) > 5勝0敗 (3%)

    • 3敗する確率 (77%) >> 5勝する確率 (23%)

    • 2勝以下の確率50%

つまり、勝率50%前後のS+プレイヤーは、8セットぐらい・40試合ぐらいでウデマエが+1される (+300p) と考えておけば良さそうだ。

(おまけ : 昇格戦の成功率)

ほぼ同じ方法で、勝率と昇格戦の成功率 (昇格確率) のグラフを作ることができる。

グラフ3 : 勝率と昇格確率
  • 勝率50%より低い人は、普段の勝率よりも昇格しにくい

  • 勝率50%より高い人は、普段の勝率よりも昇格しやすい

    • 勝率50%のプレイヤーでも昇格確率は50% (昇格戦の半分は失敗する)

せっかくたどり着いた昇格戦なのだから、80%以上ぐらいの確率で通してほしい気持ちになるが、そうもいかないようだ。

結論

(※冒頭に書いたように、シーズン1時点の結論)

  • 勝率40%ちょっとあれば、ウデマエptは収支プラス

  • 勝率50%なら1セットで+40pが期待値

  • 勝率50%なら昇格戦の成功率は50%

ただし、これはすべての試合が独立している (直前の試合に影響されない) という前提の計算になる。「同じチームで続ける!」という選択がとれるので、現実とは違う。そのせいか、体感では期待値よりも上下に大きくブレる印象がある。勝率30%台の日もあれば、70%台の日もある。

いずれにしても、この計算は不安解消ぐらいにしか役立たない。つまり、ウデマエptの期待値や、昇格成功率を知ったところで、次の試合に勝とうと全力を尽くすのには変わりないからだ。

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