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チームラボボーダーレス 感想

先日、麻布台ヒルズのチームラボボーダーレスに行ってきました。2024年2月に移転オープンしたばかりで、前々から気になっていたのですが、ようやく訪問することができました。

事前にチケットを購入し、9:30に入場。日曜の朝だというのに、それなりに人がいました。
ゆっくり見て、所要時間は4時間でした。
注意としては、中にトイレはあるが2箇所しかなく、場所が分かりにくいこと。ロッカーで荷物を預けて身軽で入場した方がいいこと。
あと、白い服で行った方が没入できるような気がします。なぜなら、白い服に作品が投影されるから。

面白かった作品

個人的ベストは"Light Sculpture in Body Resonance State"シリーズでした。こちらはエントランスから入ってすぐの所にあります。四方八方にあるライトが織りなす作品で、自分が作品の中に入っているかのような没入体験ができます。光を使って空間に「存在」が現れます。中には、生き物のような不気味さを感じさせるものもありました。
シリーズの中でも特に『グリッド:闇の平面 / Grid: Flat Darkness』は光の移動が早く、「きれい」とか「すごい」とか、感想を考えられないくらい作品の中に入り込めました。文字通り吸い込まれる感じ。あと音楽もよかった。宇宙船で遙かなる旅路を航海しているような、そんな情緒にもなりました。
やっぱり最前列で見るのがおすすめ。



他には、『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス:虚空の宇宙 / Crows are Chased and the Chasing Crows are Destined to be Chased as well: Cosmic Void』も好きになりました。

これは、「虚空の宇宙」という場所に『追われるカラス、追うカラスも追われるカラス』が入ってくると始まる作品。多分ここに行かないと何を言っているのかわからないと思いますが、それくらいチームラボボーダーレスの特徴が反映された作品だと思います。
じっくり見ると酔いそうになるけど、酔ってもいいやと思えるくらい目が離せない。音楽との相性も抜群によかった。 

入り口のこの仕掛けも面白かったです。

人間はカメラのように世界を見ていない / People Don’t See the World as through a Camera

写真だと、まるでパワポで文字を貼り付けたように見えるのですが、実際に見ると文字が歪んでいました。これが不思議で、アート作品とカメラ撮影の関係について考えさせられました。
果たしてカメラのレンズを通して見た作品は本物と”同じ”なのだろうか?
もし違うとしたら、何が違うのだろうか?
本物を見ることの価値はなんだろうか?


チームラボプラネッツとの比較

僕は、昨年2023年の5月にチームラボプラネッツに行っています。そのときの記憶を元に簡単に比較します。もちろん作品が違うので、単純に比較できるわけはないので、どちらが僕の好みだったかという話です。

結論だけを言うと、チームラボプラネッツの方が体験として新鮮でした。
もうネタバレしていいと思うのですが、チームラボプラネッツは裸足になって水の中を進む場所があります。それがあまりにも印象的でした。しかも前情報をほとんど仕入れずに行ったので、「え、ここで靴を脱ぐの?!」という困惑からの新鮮な身体体験を通して、これがチームラボかと思い知りました。
チームラボボーダーレスも極上の映像作品に没入することができるのですが、非日常性という点ではチームラボプラネッツの方に軍配が上がります。ボーダーレスの名の通り、作品が他の場所に移動し、同じ場所でも時間によって空間演出が異なるのはやっぱり面白いコンセプトでした。偶然性や相互作用を孕んだ作品は、アートとテクノロジーの掛け合わせによって成り立っているのかもしれないと思いました。

僕個人はアートとサイエンスに興味があるので、その二つの積集合の表現についてチームラボを参考に考えてみたいと思います。

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