「わたしを、閉じ込めるな」と言葉を残して私は「第三のでかいねこ」になった。

何故か導きたがる人ほど、想定外の事態に対応できない気がするんです。

今日はそんな思い出話をします。

マウント殺しがマウントされる仕組みについて

実は、昔、人に興味を持つ基準が

わたしを知らない世界に導いてくれそうか

だったのです。特に異性だとそういう基準で気づいたら好きになっちゃいがち。そうすると必然的に

俺がきみを導いてあげる

みたいな関係性に陥っていくんですね。

ただ、頭の回転があまり早くない男性に厳しい性格は昔からなので（どんだけ容赦ないかというと、仮に「東大生」という肩書であっても、ぬるい発言しかしないやつはマジで空気扱いみたいな、そういうやつ……）、初心者狩りしてマウントしたい勢は1ミリも寄ってきませんでした。だよね、わかる。秒でこんな長文叩き込まれたら普通逃げる。

そういうわけで、私みたいなのに寄ってくる男性っちゅうのは

・なにがしか卓越したもの（かつ、私が魅力的に思うもの）を持っていて
・その点に対して自信を持っていて
・「君は僕のオーディションに合格しました感」が何がしかある

という結構厄介な人類だったわけです。

私が「頑張って彼に追いつこう……！」みたいなマインドの時、どんだけアレだったかというと、アニメが物量的に全然観れない自分に苦しんで睡眠時間削れないか試みてみたり、深夜3時まで説教食らって朝8時に何食わぬ顔で出勤したりと、いやそこまで頑張る必要ないからね？的エピソードが頻出していたんだよ……。

そりゃブラック企業に引っかかるってな。

檻の中の勝者、それはマウント男

しかし、そんな彼らにも弱点はありまして、それは

私のキャリア上の大きな変化に全く対応できない

という1点なのです。例えば過去実際にやったのは

・就活：「ごめん、東京で就職するね」
・昇給：「君より給料上がってしまったわ」
・転職：「ごめん、別の会社行くね」

あたりなんですけど、往々にして奴ら狼狽えるんですよ。なんでそんなに狼狽えるんだってくらい。

仮に、わたしより秀でてるならば、それくらい予想の範囲内だろうし、泰然としていただきたいんですけど、そうじゃない。意味わかんないね？そんなパターンを何回か経て、

いや、そもそも人に導いてもらおうって発想が甘えだったわ

ということに気づいたわけです。彼らは、彼らが定義した問題系の中では勝者かもしれないけれど、私が定義した問題系では勝てないから嫌がるのだなと。

それを理解した瞬間、マウント野郎全体が忌むべきものとなったのです。（これは自分の父親も定義に含まれるので大変アレｗｗｗｗ）

奴ら、奴ら自身が定義した問題系の中でしか私のことを解釈できないからな。私はあんたらの檻の小鳥ではないんだわ。風切羽むしっていい気になってたかもしれないけど、風切羽は生えるんだよ。ざんねん。

理想は放牧。現在は「でかいねこ」に

そうして、「導いて欲しいと思わなくても快適な相手」だったら結婚したいぜ、とうっすら思ってた時に夫さんと仲良くなって、夫さんは上記全てのキャリア関連の変化に「ななちゃんが楽しそうだからおっけー！すごいね！」と間髪おかずに即答するような人だったので、これならば何があっても一生楽しく生きていけるな、と思って結婚し、今に至るのです。入籍して3年経ちましたけれども、その確信は間違ってなかったな。

なお、お気づきかもしれませんが、私が相手に失望するタイミングはいずれも「仕事」に関わる大きな変化のタイミングです。
キャリア上の意思決定に変な顔されるともう「これからも変化あんのにそんくらいで狼狽えるなや」と普通に思って冷めてしまいます。

夫さんが上手なのは、適当に放牧しといてくれることなんですよね。で、成果が出たら喜んでくれる。本当、これだけのシンプルな対応でいいのに、これが心からできる男性はまじで希少。

夫さん的には「なんか気づいたらお金一杯稼いでくるでかいねこ」という認識らしく、最近は私もそういう自己認識になりつつあり、「第三のでかいねこ」と自称することもありますｗ（※我が家にはマイペースに生きる先住猫が2匹おります）

仕事上の悩みも話したりしますけど、「吐き出させると勝手に解決するから楽だよ～」と言われますし、最近は定時後・土日も普通に作業し続けている私を見て「毎日10時間寝ないとダメ！！！！」とお叱りをうけたりしましたのです。あとたまにご飯用意してくれる。うれぴおいぴい。

あと夫さん自身も変化していくから見ていて飽きないんだよねぇ。