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「オフ会全国中継」を確実にこなす技術

ことの始まり

私が所属するオンラインサロン「200サロン」にて忘年会やりたいね、そしてせっかくならオフライン飲み会を中継したいね、という相談を11月上旬にしまづさん( @shimazu26 )から貰ったのがきっかけでした。
おさむし先生( @osamushiwriting )にも声をかけている…とのことだったので3人で相談したら早いのでは?ということで幹事ーズが結成されることと相成りました。
(なお、この時点以前でこの3人が実際に会ったのは、夏に1度だけです)

幹事ーズのパーティー編成はこんな感じです。

しまづ…心優しきナースマン。今回の発起人!
おさむし…管理職経験ありの元ソシャゲ屋。ニコ生経験あり。資材調達ならまかせろ!
とうせ…現役IT屋。リモート参加者がいるミーティングを開きがち!

今回は変則的にとうせが執筆し、お2人にチェックしてもらう流れで書いています。

当日の構成

オンライン組…サロン内slackのグループチャットで誘導・接続サポート
オフライン組との相互ボイスチャット・中継はZOOMで実現
オフライン組…ZOOMチャットルームを立てて、パーティー・飲酒可能なレンタル会議室内でカメラ・無指向性マイクで音声を拾ってZOOMで中継
※テキストslackを拾う係も別途置く(私の役割)

これを図にするとこんな感じです。オレンジがおさむし先生の私物、グレーがとうせの私物(っていうか夫さんから借りてきたVAIO)です。

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http://www.se-support.com/network/kouseizu.html をお借りしつつ、パワポ先生の力を使いました)

…よく考えたらなんだこのエグいセッティング。おさむし先生に足向けて寝られないじゃん!

なぜ「会議室での飲み会実施・中継」にこだわったか


リモート中継自体がとても不安定な代物だからです。

接続環境が整備されている会社でも「今日は全然マイク繋がらないな…?再起動します?」みたいなやり取りが余裕であるので、雑踏とか飲み屋とかでスマホ中継したら、カメラワークは最悪だわノイズしか聞こえないわ、画面の目の前の奴の声しか聞こえないわで、オンライン勢からしたら全くおもしろくなくて、完全にスベります。

それもあって、可能な限り雑音や接続環境の不安要素を排除しておきたかったのです。

なお、カラオケボックスで飲み会実施+中継というアイディアも検討にあがったのですが、

「オンライン中継時にBGMが邪魔になり、中継側にハイエンド機材が必要になる」

というおさむし先生の指摘により却下となりました。
(音の問題がクリアさえできれば、騒音を気にせず話せて食事の準備も楽できる環境でもあり、結構良かったのですが…これは予算の面でも仕方なし

また、リモート中継は接続に失敗している人のフォローも必須で、そのサブシステム(今回はslackチャット)確保も必要なので、会議室の設備の方が総合的にも安全だろうという判断に。

そういうわけで、今回探す貸し会議室に求める条件はこんな感じに落ち着きました↓

・東京都内(関東外から参加する人がいたため)
・椅子あり
・ネット環境あり
・飲食可能
・くつろげそう
・できればプロジェクターor大きなモニタがあると良い(ZOOM確認用)

うん、これ、会議室探す条件じゃないな…?

なぜZOOMを選定したか

ツールのメリットと制約条件を考慮しました。
それぞれのメリ・デメ比較は下記の通り。

チャットツール比較

この比較データはとうせの8年分の業務経験が詰まっており、色んな会社での各チャットツールへの所感が元になっています。

今回は

・200サロンのslackワークスペースでは無料機能の範囲しか使えない
・オンライン参加希望者が軽く20名を超えそうだった

の2点がキーになりました。

なお、slackの有料アカウントが使えるワークスペースならば、今回のケースは「slackチャットでグループ通話」一択です。slackが既に導入済みであれば、習熟コストの面でかなり有利だからです。
(正直、今の段階でmtgツールとしてZOOMを想起できる人はテレカンが多い超多忙な社員か、超ハイスペフリーランスが主体なので、「ZOOM何それ?おいしいの?」といわれる可能性が高かったためです。ZOOMを選んだのは正直、次善の策でした)

あっ、チャットワークやskypeで大規模リモート会議しようとしたら確実に会議にならんのでほんとやめてくださいね…私がその場にいたら羽交い締めして止めます(真顔)
そんなことするくらいならテキストチャットで頑張る方が全然生産性高いわ。

大規模リモート会議において無指向性マイクが必須である理由

指向性マイクだと、「マイクの目の前の音」しか拾えないためです。会議や飲み会のように「多くの人がランダムに喋る会」の場合は無指向性マイク一択でしょう。
(1on1でリモートの時は正直どっちでもいいです)

大人数でマイクをいちいち渡して喋るのは面倒ですし、お酒が入るとマイクに何されるかわからないリスクもあり…w
ただ、高品質な無指向性マイクは中継が大変捗る一方、5桁円からどうぞな代物なので、今回はコンパクトかつ安価なものをおさむし先生に調達いただきました。現場の騒音がなかったこともあり、音もクリアに拾えて、全く問題なかったです!

なぜ会場下見が要るのか

この手のデジタル機器接続を伴うリアル活動は

「なぜかモニタ接続がうまくできない」「なぜかネットが繋がらない」罠

が必ずあるので、安定運営には現地での下見が必須なのです。各種スペースマッチングサイトの記載を絶対に鵜呑みにしてはいけません…。

また、現地に着いて初めて「飲食ダメ」などの細かい条件がわかるとかも普通にありまして…そういう意味でもちゃんと下見が要るのです。
※今回はその「飲食ダメ」トラップに引っかかりました…私が初回に下見候補を選定したときに完全に見落としていたので私のミスです。後世の方が同じミスをしないように書き残します。

下見リベンジ、そしてなぜか永久ハウリング…

諸々の幸運とおさむし先生のリカバーにより、最初の下見の場所から5分程度に良さげな場所が見つかり、同日の下見も可能だったのでことなきを得ました。捨てる神あれば拾う神ありだ…。

モニタはとても巨大で想定以上、テーブルも広めで椅子も多い。これで飲食・飲酒可能だから完璧だぜ!と早速接続テストを試みたところ…永久ハウリングを食らいました。
というのも、同じ空間で

・ホストPC(おさむし)
・クライアントスマホ2台(とうせ・しまづ)

を同時に接続させてしまったために、それぞれのマイクが干渉しあってエグいことになったのです…電子音つき無限やまびこ…うるせぇ…

ただ、結論としては同じ部屋で同時に2台以上ZOOMクライアントを起動しなければ良いのでは?ということになりました。最悪、現場の音が悪い時はスピーカー落としたりを試みたりしつつ、slackチャットに切り替えて会話を拾おう…と決意して当日を迎えることになったわけです。運良く仮説が当たってよかったほんと…

ナイスなスケジュール設計

日程と場所が固まり、場所の特性も下見で把握したので、当日のスケジュールを組みます。
ここでおさむし先生が大活躍。

「到着後に現地組のみ先に会話しておく」
「撤収早める代わりに二次会」

…この観点が私一人では抜けていたのですごく助かりました!秒でOK出すわこんないい仕事…!

それぞれ、下記のような意図で設定されています。

到着後に現地組のみ先に会話しておく→現地組の顔合わせおよび、しゃべりたい欲解消を済ませておくため。これによって、オンライン時にはオンライン組に集中しやすい状況になりました。

撤収早める代わりに二次会→借りた場所の都合で、早めの撤収が必要になってしまった点のリカバーと、ホスト役になる現地組の反省&慰労会目的で設定。しかし、結果として全く反省することがなかったので、二次会は全く別の話題で盛り上がりましたwwwwwwwwやったねwwwwwwwwwwwww

上記を踏まえて、実際に現地組に共有されたタイムスケジュールはこんな感じになりました。

■タイムスケジュール
17:00-17:30 現地組集合(時間必着の必要なし)、機材のセッティング、テスト
17:30-19:00 現地組で一次会(軽い打ち合わせ兼ねる)
19:00-20:30 オンライン組交えた本番(オンライン・オフラインメンバーともに出入り自由)
20:30-21:00 撤収準備(※厳守です!)
21:00- 有志で二次会(渋谷駅前にお店いっぱいあります)

借りた場所で飲食が可能なプランを設定していたのが17:00-21:00の4時間のみだったので、21時には完全撤収できるようにスケジュールを組み、事前に周知しています。

そして当日のタイムスケジュールが決まってからも続々とファインプレーが。

現地組の苦手なものヒアリング→アンケート取り

この点の連携も良かったです。
実は、食べ物を何も考えずに頼んでしまうと「これ嫌いだった…全然食べられない…」という幹事が超ダメージを受けるご意見を後から頂戴することがあるので、事前にそのリスクを潰したく、現地組には私から先にヒアリングしておきました。
(より厳密に言うと、私が目立った食べ物の好き嫌いがなく、珍しい物も好きなので、私の気分で選ぶと迷惑をかけるケースがあるのです…)

その情報だけ洗い出したのちは、最終アンケートおよび実際の手配はしまづさんにお任せしました。結果、食べ物もちょうど良い量が早めに手配されていました!やや少なめナイス!
(現地組は飲み物のみ持ち込む変則ポットラックだったため、持ち込み分や二次会も考慮されていたと推察します)

事前にお知らせして、チャット窓を用意したぞ

オンライン参加については、1つ面倒なハードルがあり、それが「事前にZOOMクライアントをダウンロードしてもらう」ことでした。
これについては下記のようなきめ細やかな文面をおさむし先生に用意していただいたので、当日は結構スムーズに進行しました。

<<<< 2019年200サロン オン&オフライン忘年会のお知らせ >>>>
大変お待たせいたしました!
200サロン オン&オフライン忘年会のスケジュールについてお知らせいたします。
■日時
(中略)

■オンライン会場への参加方法
オンラインミーティングツール「Zoom」を使用します。
▼導入ざっくりガイド
・PC/スマホともに、あらかじめクライアントをダウンロードしておいて下さい。
 【PC】https://zoom.us/download
 【iOS】https://apps.apple.com/jp/app/zoom-cloud-meetings/id546505307
 【Android】https://play.google.com/store/apps/details?id=us.zoom.videomeetings&hl=ja
・当日、忘年会会場への招待URL(https://zoom.us/j/1234567890 みたいな感じ。当日生成します)をサロン内に共有します。
 そちらをクリック・タップするとZoomクライアントが立ち上がり、ミーティングルーム(忘年会会場)に入ることができます。
 参加者のZoomアカウント作成は不要です。
※詳細な導入マニュアルはこちら https://zoomy.info/manuals/sanka/
■備考
・ルームの入退室は自由です。ご都合のいい時間にご参加下さい。
・以前実施しましたアンケートの結果で開催日を決めさせていただきましたが、その当時に別の日程に投票した方、参加表明していなかった方の参加も大歓迎です!
・【追記】Zoomはビデオチャットできるツールですが、顔出し・声出しは自由です!
 顔は出したくない、ボイスチャットは苦手という方も安心してご参加下さい。
 当日は専用のチャットルームも手配いたしますので、そちらもご活用いただければと思います。
・参加者は開催日当日に200サロンに所属している方に限定させていただきますので、外部への招待URL公開はお控えください。
当日皆様のご参加を心よりお待ちしております!

チャット窓も早い段階で開けていたので、オンライン組の期待感もリアルタイムに伝わってきてよかったです。

当日対応もすごいぞ!

ZOOM繋ぐ人…おさむし先生
slackチャット拾う人+タイムキーパー…とうせ

の2人体制で場を回していました。
案の定、ZOOMのルームに入れるリンクの所在をよくわかっていない人がslackチャット内に登場するので、チャットを確認しつつ、サポートしていきます。
(これはslackが日本人…というかIT屋以外に全くに優しくないUIであるせいもあります。それもよくわかっていたので、私の強い希望で200サロン本体に忘年会用グループチャットを置かせていただきました。慣れているツールでの方が絶対参加しやすいので…)
このフォローの仕組みが上手く行ったようで、途中でZOOMから落ちた人も、グループslackでは復活できたりして、ZOOMで離脱されまくるという寂しい展開にならずに済みました…!

後半、カメラの位置を状況によってチェンジしたのは私の所業です。取り回ししやすい軽いカメラでよかった…。

そしてタイムキーパーとうせは撤収も見越して、時間を見ながら地味に

・ケーキを投入
・オンライン飲み会を閉じるための締めトーク投入(来年の抱負発表)

の各イベントを入れて進行していました(一人でドヤしてみる)

結果、撤収も時間オーバーにならず、きちんとポイント押さえて完了させられました。カメラ越しでもわかるくらい酔っ払ってたけどな私。

なお、撤収開始をかなりシビアに見積もって、たたみ気味の進行をしていたのには理由があって、退出時間オーバーがペナルティ扱いになるからです。

実は意外とイベント運営の盲点になる+参加者は全然知らないことが多いのですが、幹事の「早めに出て!」という叫びは大体本音からの叫びです。そういうわけで、その叫びを聞いたら、迷わず速やかに会場外に出るようにしてほしいです…。幹事はその後が仕事の本番説もあります。何卒お願いします…。

ちなみに、200サロンの飲み会現地組のみなさまはその点の理解がずば抜けて早く、オンライン飲み会が終わった後も、めちゃくちゃテキパキと片付けを手伝っていただき、速やかに退出してくださいました。こんな速やかな撤収、他に知らないぜ…。ありがてぇ…ありがてぇ…。

反省点

・マイクつながる人にもっと話を振っていければ良かった

・オンライン参加組に振る話題を事前にしっかり準備しておきたかった。記事を事前に読むとかして…。

・案外短く感じたので、時間枠は長めでもいいかも

・ビデオ・音声チャットを録画しておいて後から見れるようにしておく…?

・ノウハウが暗黙知すぎて、今後人にお願いしにくい!!!!!ニーズあるなら代行業者になろうかな…?

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