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コントラバス基礎練習 ハイポジション編

こんにちは。スケキヨです。
今回はYouTubeにもアップした「コントラバス基礎練習 ハイポジション編」で一筆。

初心者の頃、僕自身が参考にしたのはやはりシマンドル教本だった。
シマンドル等の優れた教本を読み深めて実践するのが一番だとは思うが、実際にどんな組み合わせでどんなスケールや曲を弾けるのか簡単に紹介することで初心者〜中級者の方がハイポジションにチャレンジしやすいことを目的に本記事を作成してみる。

前章.三種のフォーム

一口にハイポジションと言ってもどこから取り組めば良いか分かりづらい。
本記事ではシマンドル教本で言うところの第7ポジション、G線開放弦1オクターブ上(エレキベースで言えば12フレット)を親指(指番号⓪)で押さえることを基本ポジションとする。

そこから派生する三種のフォームは下記の通り。
1.クロマチックフォーム
2.セミクロマチックフォーム
3.ダイアトニックフォーム

上記フォームを次章から詳しく解説する。

1.クロマチックフォーム


まずはクロマチックフォーム。
G線開放弦1オクターブ上を軽く触れながら弾き、ハーモニクスを確認する。
そのまま親指側面で押弦し、Ab:人差し指、A:中指、Bb:薬指と、半音(クロマチック)ずつ押弦すればクロマチックフォームの出来上がり。

このフォームを各弦に応用すると、主に下記スケールを弾くことができる。
・Fメジャースケール
・B bメジャースケール
・Eマイナースケール
・Aマイナースケール

上記スケールから派生するスケールについてはここでは省くが、一先ずこれらのスケールにチャレンジしてみることをお勧めする。

2.セミクロマチックフォーム


二つ目はセミクロマチックフォーム。
クロマチックフォームと同じく、G線開放弦1オクターブ上を軽く触れながら弾き、ハーモニクスを確認する。
そのまま親指側面で押弦し、A:人差し指、Bb:中指、B:薬指と、人差し指から半音(クロマチック)ずつ押弦すればセミクロマチックフォームだ。

このフォームを各弦に応用すると、主に下記スケールを弾くことができる。
・Eメジャースケール(D#のみ親指⓪)
・Aメジャースケール(G#のみ親指⓪)
・Gメジャースケール

3.ダイアトニックフォーム

最後はダイアトニックフォーム。
これまでのフォームと同じく、G線開放弦1オクターブ上を軽く触れながら弾き、ハーモニクスを確認する。
そのまま親指側面で押弦し、A:人差し指、B:中指、C:薬指で押弦すればダイアトニックフォームだ。

このフォームを各弦に応用すると、主に下記スケールを弾くことができる。
・Cメジャースケール
・Gメジャースケール

練習曲

さて、これまでに述べてきた三種のフォームだが、初めてチャレンジする方は親指側面での押弦が痛くて耐えられない場合が多いと思う。(楽器のセッティングにもよるが、それはまた別の機会に述べたい。)

そんな場合は無理をせず、練習を重ねて指を強くするのが一番の近道なので、頑張ってほしい。

そんな練習の中で、初心者〜中級者でもチャレンジしやすい曲をいくつか挙げたい。

・G線上のアリア(J.S.Bach)
・無伴奏チェロ組曲(J.S.Bach)
・Sous le ciel de Paris
・赤とんぼ

…等々、今までちょっと手が出なかったような曲をスラスラと弾けるようになる。

おわりに

ハイポジションについて解説してきたが、僕自身は教本頼りのほぼ独学のため、ハイポジションの練習を始めた時は完全に手探りだった。

最初は親指の痛みに苦悶しながら練習を重ねていたが、日に日に弾ける範囲が広がっていく感覚が楽しかったことを覚えている。
学生時代に音楽活動の場としていた吹奏楽部やオーケストラのお手伝いの際に表現の幅も広がり、学外で活動していたジャズでのアドリブの引き出しが増えていくのも充実感があった。

慣れないうちは何かと苦労するかも知れないが、是非ともチャレンジして欲しい。

すべてのコントラバス弾きに幸あらんことを。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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