舵九
細いと使いやすい けれど鋭くて傷つけやすい 太さがあると扱いにくい けれど食込まなくて傷つけにくい 細い時には気づかなくて 太い時にはよく見える 鋭利に傷つけていても その時はわからない
心と体の時間の流れが違うのはなんでだろう 心は不安と焦りで急いでいるのに 体はこの小さな椅子にすっぽりハマってじっとしている 指先を見つめながら ものすごい速さで入れ替わる心の内を 外側から眺めている そしてたまにペンを掴んで 心でも体でもない所からだしたをモノを書き、 またじっと壁の方を見つめ 今のもまた、 心とも体とも違うスピードだったなと 更に外側から私を眺める 待っていればいいのか追いつけばいいのか どのスピードに合わせれば 私は分離せずに