見出し画像

台湾男子も「兵役」、ただ週末は帰宅OK

このまえ「友人の友人の友人の旦那の友人」とランチしたことを書いたけれど、その「友人の友人の友人の旦那の友人」に別の友人を紹介してもらい、夕食に行ってきた。

高校のころ沖縄に1年間、大学時代にも1年4カ月ほど大阪に留学経験があるというこの男性。おもしろかったのは「再来週から軍隊に行く」と話していたこと。中国語では「當兵dāngbīng」。そうか、韓国だけじゃないんだ。

調べてみると、台湾もかつては徴兵制を敷いていた。が、中国との緊張緩和が進んだ国民党政権時代の2011年以降、財政負担の大きさなどを理由に入隊については志願制に移行。浮いた人件費は最新型の兵器などハード面にまわすようになり、「人間」の強化は4カ月間の軍事訓練への参加義務だけが残るのみに。

本当は18歳になるときに義務が生じるルールだが、23歳? 24歳? のこの男性は、大学進学を理由に、これまでは参加していなかった。それがよやく、今年秋から参加することになったとのこと。

この男性はわりと痩せ型で、少なくとも筋肉隆々系男子には見えなかった。

それでも軍事訓練はそこまでハードじゃないらしく、そんなに嫌がっている様子はなかった。4カ月のうちの最初の1カ月こそハードだが、宿舎では(時間制限がありつつも)携帯電話は使えるし、2〜4カ月目に至っては土日になると自宅に帰って来るのもOKらしい。

「僕が参加するのは台南からクルマで45分くらいのところだから、たぶん10月以降は毎週末帰ってくると思う」とのこと。

この記事なんかを読むと「入隊」までいくと、さすがにみんな人気がないようだ。たしかに、いまどきの戦争って人間対人間で戦うものではないだろうし、素人が1〜2年訓練したところで……っていう側面はありそう。

今後はどうなるのか。ロシアのウクライナ侵攻だったり、ペロシ訪台後の緊張だったり、どちらかというと世界はきな臭い方向に動いている。アメリカの一部政府高官からは台湾は徴兵制を復活せよ、という声も出ているらしい。

この男性が一時帰宅してくる10月や11月の週末、今度はこのあたりをどう考えているのかも聞いてみたい。


【2022/09/07の日記】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?