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7/21/’24「熊谷悠一アワー」(渋谷のラジオ) No.328 プレイリスト



【Tracklist】

  1. 高中正義 “ようこそ、夏の王国へ”『夏・全・開』(1984)

  2. Grupo Sierra Maestra “Desde Aqui”『Desde Aqui』(1988)

  3. Joy Kills Sorrow “Reservations”『This Unknown Science』(2011)

  4. Rainy Eyes “Idaho”『Lonesome Highway』(2024)

  5. Jake Xerxes Fussell “Gone To Hilo”『When I’m Called』(2024)

  6. Cassandra Lewis “So Bad”『Lost in a Dream』(2024)

  7. Duffy “Distant Dreamer”『Rockferry』(2008)

  8. SML “Industry”『Small Medium Large』(2024)

  9. Matthew Halsall “Changing Earth”『Changing Earth』(2022)

エンディング曲
Matthew Halsall “Yogic Flying”『Changing Earth』(2022)






※2曲目のGrupo Sierra Maestra “Desde Aqui”はストリーミングされていないようです。



放送後記

今月のリクエスト・テーマ「夏」は次週が最終回。たくさんリクエストいただいたおかげで、何とか1ヶ月もちそうです。来月のテーマも、来週の番組内で発表します。引き続き、通常リクエストや他テーマも同時募集していますのでいつでもどうぞ。


今週は出たばかりの新譜を4枚取り上げました。それぞれ簡単な紹介と、映像版で1曲貼っておくので気になったミュージシャンがいたら覗いてみてください。


まずRainy Eyes (レイニー・アイズ)という名義で活動しているカントリー寄りのシンガー・ソングライター。現在はアメリカ南部のルイジアナ州に拠点を置いているけど生まれはノルウェーで、公式サイトの来歴を読むといろんな紆余曲折を経ているよう。古き良きアメリカのルーツ音楽を吸収していて、様々なタイプの曲が書ける。全体的に好内容なので、もう少し歌に重みが加わればさらに伸びるだろう。

Rainy Eyes - Lonesome Highway (Official Music Video)



続いてのJake Xerxes Fussell (ジェイク・ザクシーズ・ファソー)、この人は安定感がある。前作『Good and Green Again』(2022)から知った人で、朴訥としていながら心に響く歌と演奏だったので年間ベスト10枚に入れた。基本的に「traditional」と呼ばれる伝統的に歌い継がれてきた古い曲を再現している人(あるいは「詠み人知らず」というか、口承で伝えられていく中でそもそも誰が最初に作ったのか特定できないぐらい時代を経てきた歌、とも言えるかも)。そのような時に磨かれてきた楽曲を精選しているだけあって、まず曲がとても良いし、その素材を活かすゆったりとした編曲も効果的。ヒットチャートを騒がすとかそういう種類の音楽ではないけど、すごく好きな歌手。アルバムとしては5枚目、過去作も遡って聴きたい。タイトル曲の生演奏版があったのでどうぞ。

Jake Xerxes Fussell - "When I'm Called" (live on eTown)



3人目は、これまた初めて知った人で、Cassandra Lewis (カサンドラ・ルイス)という歌手。個人的には今週一かな。一応カントリーという枠組みで紹介されているみたいだけど、力を込めた歌い方も含めてソウル・ミュージックにしか聴こえない。まぁ「カントリー・ソウル」なんて言い方もあるぐらいだから、要するにアメリカ南部の音楽ですね、やはり。その迫力ある歌声が好きになれば、かなりお気に入りになるでしょう。もう名プロデューサーと言っていいDave Cobbが手がけている。2作目で、何人か名の知れた音楽家も共作などで後押ししている。公式ページでは新作からの3曲をギター伴奏のみで演奏していて、どれも素晴らしいけどひとまずこちらをどうぞ。

Cassandra Lewis - Hold The Door (Live From The Parking Garage)



最後の4枚目はジャズなのか何なのか、ジャンル分け不能な5人組。SMLという素っ気ないグループ名とアルバムタイトルだけど、私が注目しているのはベースを弾くAnna Butterss (アナ・バタース、かな?)で、ゴリゴリと曲を推進していく様がカッコ良い。どうやら小さめの会場でライヴ録音したようで、一筆書きのように全体が連なっている。実験的な音像も多く、実は心地良く聴ける楽曲は限られてくるけど、そのうちの一つと思えるものをどうぞ。

SML - "Three Over Steel"



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