日曜11時

日曜なのに、大学に来ている。
さすがに日曜に研究室に来る人はいない。
卒論に追われているから、私は来た。
ひとりで部屋を占領するのも悪くない。

完全に現実逃避だが、卒業後の人生設計について最近よく考える。
就活が終わった後に地元に帰省したとき、あるきっかけがあって私が最近はもう忘れてしまっていた海外への興味や憧れが猛烈に再燃してきた。
在学中は学業や資金がネックになって、休学して海外に行く選択をすることができなかった。私が在籍する過程では、休学を選択することが難しいと思っていた。

おそらく、勢いだけで過去の私が海外に飛び出しても、得られるものは少なかったのではないかと思う。たぶん、ただ海外に行った若者になる。
今の自分はさすがにそれよりは大人になって、視野が広がった。それでも未熟だが、他人と関わる方法も昔よりは心得ていると思う。
だから、今以降の自分が行くことに意味があると思っている。

でも、あと少しで学生の特権が使えなくなってしまうこと、学生に与えられている特権がいかに多様で素晴らしいか、今の今まで気付かなかったことに今非常に後悔している。
奨学金とか、インターンとか、長期の休みとか、、、
少しのリスクを取ってできたことはたくさんあった。
でもいつも、友人の誘いがあるからとか、バイトにそんなに穴を開けるわけにいかないからとか、実習があるからとか、研究室にも顔を出すべきだとか、強制されたわけではないけどこうすべきだろうと察して、そのルールに従ってきた。
今考えたら、そんなのすべて未熟な学生の「すみません!!」で済ませられる。

見えない同調圧力から自分を解放し始めた、と最近の自分についてよく考える。それができたのは就活中にたくさんの初めての環境に飛び込んでみて、自分が初対面の他人からどう見られるか考えたり感じたりしたことや、授業が減って友人たちと物理的かつ精神的に距離が開いたことの影響が大きい。だから、結局就活を終えてからじゃないと、気づけなかった。

総じて、学生時代に少し後悔はある。他人の目なんて全く気にせず、自由に生きればよかった。だけどそうまでしてやりたい経験はあったか?と考え始めると、正直思いつかない。本当に、行きたいインターンとか思いつかない。色々考えると、やっぱり仕方なかったか。私にはこんな学生生活で十分だったよな、と納得してくる。でも一つだけ思いついた。ギターともっとかっこいい自転車は買えばよかった。音楽とか、映像作りとかはやっておけばよかった。それも、来年すべて叶える。

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