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陶芸作家とプログラマ

昨日、三年ぶりに、益子の陶器市に出かけた。3回目なので、どこに誰が出店しているか、ある程度わかる。もちろん、器の美しさなど私に縁遠い世界である。最初に行ったのは、かみさんの運転手として、時間潰しに本でも読んでいようと思っていた。でも、一緒に歩いていると、思いがけない出会いがあった。かみさんが茶碗を買った作家の店舗に、すごく気になるビールの器があった。ぐるぐる廻って、いろいろ見たが、同じように惹かれるものは無かった。最後まで、気になったので、帰りがけに、買いに戻った。これは、私が陶器を買った初めての品で、底が少し欠けたが今でも愛用している。

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2回目に行った時は、内側が黄色のマグカップに出会った。これも、愛用している。かみさんも欲しいと思ったらしく、今回買おうとしたが、初日に売り切れていた。(下の写真だが、マグカップはない)

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今回も、いくつも出会いがあった。耐熱で焼肉ができる皿とか

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家に帰って、早速焼き肉をした。すごい、煙がでない。同じ肉でも味がちがう。素晴らしいテクノロージーだ!

素晴らしい出会いの場

陶器市の表通りを歩いていても、決して、こんな素晴らしい出会いはない。路地裏や公園や知る人ぞ知るエリアに行く必要がある。そういう場所で、作った本人がお客との出会いを待っている。人気がでれば、整理券を配るような繁栄、いまいちならば、がらがらの店舗、ざっと見て無言で立ち去る人々。リアルに「スキ」ボタンが押された時の、作家さんの嬉しそうな表情は見ていて幸せになる。

プログラマの陶器市


私のやっているプログラマの世界では、自分のホームページやアプリケーションの配布サイトからダウンロードできるようする方法がある。使った人の評価も、配布サイトやSNSなどの電子的手段でしか伝わらない。リアルに、この機能は、いいですねとは言われない。去年アメリカの展示会に行った時、自分で作ったソフトを自分で説明するコーナーがあった。面白いソフトのデモを見て、その場で「いいね」と言ってあげた時の作者の笑顔は、陶器市に通じるものがあった。

職業プログラマの悲劇

企業でプログラムを作っている人には、使っている人からの「スキ」とか「いいね」という声が伝わることはほとんどない。問題があった時の不満だけは、沢山伝わってくる。そして、会社の中では、プログラムをわからない人たちが大騒ぎ始める。なんだか、悪いことをしているような気がしてくる。いつの間にか、わくわくするように使いやすい機能を考えるのではなく、問題の起きないようにすることばかり考えるようになる。
でも、最近は、何も問題の問合せがない時は、どこかで、誰かが、「スキ」と言っているだと思うことにしている。





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