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「予想は当てになりません」2020シーズンJ1リーグ 順位予想大会まとめ

 こんにちはちくわです!

 先日より私主催で、「2020シーズンJ1リーグの順位予想大会」なる企画を開催させていただいておりました。

 (※すでに回答期限は終了しています)

 昨年は身内で順位予想大会をやっていたのですがなかなかに楽しく、どうせならいろんな人巻き込んでやったらもっと楽しくなるんじゃ?と思って企画してみた次第です。

 さまざまな方に拡散のご協力をいただき、なんと86名の有効回答をいただきました。ありがとうございますー!こんなんなんぼあってもいいですからね。

 皆様から集まった順位予想の集計および分析を、先日開催いたしました「順位予想キャス」での話題うろ覚えにまじえつつまとめていく、というのが本記事の目的となります。J1の見どころをさくっと確認しておきたい方にも役に立つ記事になっていると思います!

 キャスもかなーり盛り上がりましたので、合わせてどうぞ!

順位予想アンケート全体集計

 もったいぶらずに早速結果をどーん!

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 1位は横浜F・マリノス(平均2.42)。2位以下に平均順位で2ポイント近い差をつけての圧倒的な1位です。昨期終盤は圧倒的な強さを見せつけての優勝。オフシーズンもその勢いは止まることなく、オナイウ阿道・水沼宏太といったJ1の実力者や仙頭啓矢・山本義道・前貴之などのJ2成長株もきっちりと抑え、文字通り「2チーム分の戦力」を備えたところが評価されているようです。

 一方、キャス出演のマリサポヒロ氏はネガティブ要因として「コーチ陣の流出」を挙げていました。昨年の優勝チームということで、各チームが対策を打ってくることが予想されるマリノス。マリノスの戦術構築に多大な貢献をしていたとみられるヘッドコーチが抜けたことで、「対策の対策」を素早く打てるのか?が課題となりそうです。

 2位は川崎フロンターレ(平均4.35)。スカッドのスリム化を行いつつもウィークポイントとなっていた右SBは手厚く補強。すでにアンダー代表で実力は折り紙付きの旗手やイサカ・ゼインなどの大卒有望株を確保し層の厚さを実現しています。キャンプニュースで漏れ聞こえてくる4-3-3へのチャレンジが吉と出るか凶と出るか。

 3位は鹿島アントラーズ(平均5.10)。新監督を招聘し新たなチャレンジを始めた鹿島。ザーゴ体制初戦のACLプレーオフは敗退が決まり厳しい船出となりましたが、順位予想的には過密日程を避けられてポジティブな側面も。何せ今年の鹿島は補強が豪華です。和泉・奈良・広瀬・永戸・杉岡など市場に出てきたJ1クラスの選手はあらかた鹿島が攫っていった印象があります。おなじみのブラジルルート補強もありリーグトップクラスの層の厚さ。チャレンジをしつつ勝ちを重ねていけるかどうか。

 4位はFC東京(平均5.29)。昨期前半は久保建英が活躍し首位を走るも、移籍後の後半は失速しマリノスの逆転優勝を許してしまいました。雪辱を期す今期はアダイウトン・レアンドロといった高速アタッカーを補強し4-3-3という新たなシステムへのチャレンジを進めているようです。ACLを踏まえるとすこし守備陣の層に不安があるのが予想順位が前年順位を下回っている要因でしょうか。

 5位はセレッソ大阪(平均5.84)。昨シーズンはロティーナ監督が志向するサッカーが浸透。J1最小の25失点と鉄壁の守備を誇る一方で得点数も39点とやや寂しい数字。キャスでは「優勝争いに飛び込んでいくには個として絶対的なストライカーが得点数を上積みしないと難しいのでは?」という意見もある一方で、大コケはなさそうなので混戦の場合は抜きんでる可能性も。

 6位は柏レイソル(平均6.33)。昇格組らしからぬ高い順位となっています。2018年の時点から何故落ちるのかわからない選手層と言われていた中、昨期のJ2を席巻したオルンガ・呉屋といった点取り屋が加わり侮れない戦力を見込まれての順位予想でしょう。スカッドがやや厚すぎる部分が、メンバー固定しがちなイメージのあるネルシーニョ監督の采配とどう作用するか。

 7位はヴィッセル神戸(平均6.72)。天皇杯で鹿島を破りクラブ初のタイトルを手にしたことで今シーズンへの期待が高まりますが意外にも中位の順位予想。要因はやはりACLを戦う上でのスカッドの薄さでしょうか。ドウグラスという間違いない補強を行いスタメン11人の最大出力は疑いようもなくリーグトップクラスですが、ベテランも多く酷使はできないため、長いシーズンを乗り切るにはやや不安要素の方が大きいか。

 8位にようやくガンバ大阪(平均7.31)。オフシーズン主力の離脱はほぼなく、小野裕二や新里を確保しスカッドの底上げに成功。しかしなんと言ってもこの冬一番のビッグネーム移籍と言っても過言ではない昌子源の獲得は大きかったようで、昌子の獲得発表以降、ガンバの予想順位がみるみる上がっていったのが印象的でした。ガンバについては別記事で詳しく触れさせていただきたいと思います!

 9位は北海道コンサドーレ札幌(平均8.85)。こちらもオフシーズンは主力全員に契約延長のオファーを出すなど昨年のチームはほぼ継続。一方で目立った補強は大卒新人の田中駿汰のみと、上積みがないのがこの順位にとどまっている理由かもしれません。今年は多くのチームが新たなチャレンジを指向する中、継続性のメリットが出れば大きく順位を伸ばすこともあるのでは?という意見も出ました。

 10位はサンフレッチェ広島(平均9.72)。キャスでも広島のサッカーについては測りかねている意見が多く大体のメンバーが消極的な中位予想、といった趣。その中でも昨年より大きく順位を落としているのは、活躍を見せた稲垣を名古屋に引き抜かれた一方でその穴を埋める補強が無い、という編成面の不安かもしれません。若手の台頭に定評のある広島。新たなメンバーが頭角を現してくるかどうかが鍵になりそうです。

 11位は名古屋グランパス(平均10.56)。残留争いに巻き込まれた昨年より少し上の中位予想。やはり、阿部浩之や稲垣祥、山﨑凌吾など、主力の流出を補って余りある実力者の補強が予想を押し上げたとみられます。スカッドは確実にJ1上位クラスですが、昨シーズン途中就任ながらなかなか形を見せられなかったフィッカデンティ監督の采配がチームを好転させられるかどうか。

 12位は大分トリニータ(平均10.72)。昨年前半は旋風を巻き起こしたものの、エースの藤本を引き抜かれた後半戦は不調。渡や知念などのJ1経験がある選手の補強に動いたものの、キャスにおいては昨シーズン直面した「最後の質」についての課題は積み残しなのでは?という厳しい意見も。柏より岩瀬氏を迎え入れてさらに厚みを増したコーチ陣が、「質」問題を覆い隠すあらたなソリューションを作れるでしょうか。

 13位は浦和レッズ(平均12.38)。フロントを刷新し3年計画での再起を図るものの、新戦力はJ1で未知数の選手ばかり。とかく他サポのおもちゃにされやすい話題を次々提供していたのがオフシーズンのレッズでした。新たなシステムへのチャレンジが報じられていますが、ミシャ式に最適化してきたスカッドで運用が成り立つのか、キャスでも疑問が先行。大槻監督がどうレッズを立て直していくのかに注目です。

 14位はベガルタ仙台(平均12.70)。アシスト王の永戸の流出は手痛いですが、今期一番のびっくり移籍となったクエンカや赤崎など実績のあるメンバーの補強に成功し、昨期からの上積みはできていそうな雰囲気。一方で、目玉補強のゲデス・長沢が負傷離脱。木山新監督もJ1での采配が未知数ということでネガティブ要因が先行し予想順位を押し下げる結果に。

 15位は清水エスパルス(平均14.57)。ベガルタとの平均順位差は2と大きく、ここからが残留争いの本命と目されるチームに入ってきます。新監督としてマリノスからクラモフスキーヘッドコーチを引き抜き栄光の再現を目指しますが、モンバエルツで下地を整えてから満を持してアタッキングフットボールに舵を切ったマリノスと異なり、やや拙速が否めないのも事実。ドウグラスや松原といった柱を失った苦しい状況下で「我慢の年」に耐えきることができるでしょうか。

 16位はサガン鳥栖(平均15.23)。胸スポンサーの確保に苦しみユニフォームの発表が遅れるなどフロント面での不振が予想順位を押し下げる結果に繋がっていそうです。キャスでは「スカッドの質は保てている」という意見が主でしたが、とかく選手の出入りが多かったオフシーズン。初めて開幕からシーズンを戦う金明輝監督が素早く形をつかむことができるかにかかっていそうです。

 17位は湘南ベルマーレ(平均16.37)。前年はパワハラ問題という大きな苦難を経験しながら、プレーオフで辛くも残留を決めました。主力の流出が相次ぎ去年とはほぼ別のチームに。良くも悪くも、スカッドの質に頼るようなサッカーはしていないのがこれまでの湘南だったと思いますが、昨年の傷は深いと考えての順位予想となっていそうです。

 18位は横浜FC(平均16.53)。オフシーズンはJ2で鳴らした選手の補強が多く、J1実績のある下平監督ということで昨シーズンの大分旋風の再現に向けた条件は十分にそろっていますが、キングカズのみならず、スカッドの平均年齢の高さはインテンシティが高いJ1では致命的との評価でしょうか。


 一口コメント入れまくってたらなんか某ダイジェスト雑誌っぽくなってしまいました。雑な部分も多いですが私の知識の薄さとキャスでの空気っぷりによるところが大きいです。許してください。


順位予想難しい!ランキング

 ただ平均順位を計算するだけでは芸がないよなーってことで、みなさんから集めたデータをもとにいくつか分析をしてみてます。一つが「標準偏差(値のばらつき)」を利用した「順位予想の難しさ」の可視化

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 ガンバの標準偏差が突出して大きいのは、全体解答の1/4近くを占めていたガンバサポとガンバサポ以外の予想順位の差が大きかったことが原因とみられます。。笑 同じく回答の多かったFC東京は大してばらついてないのにね!ふしぎ!

 また、順位の幅が決まっているので上位と下位の標準偏差が小さくなる傾向があることにも注意が要りそうです。

 そうした傾向の中で、上位でばらつきが大きかったのが鹿島とセレッソ。鹿島は新監督を招いて新たに取り組むサッカーがどう出るか、セレッソは前年のロティーナサッカーをどう評価したかでばらつきが大きくなっていそうです。

 逆に中位で標準偏差が小さかった≒みんなが中位予想だった広島が目立ちます。先ほど申し上げた通りネガティブ要素もポジティブ要素も読みにくく「消極的な中位予想」に選ぶ人が多いのが要因ではないでしょうか。札幌にも同様の傾向がありそう。

ポジ/ネガ指数ランキング

 もう一つ面白そうな指標として「ポジ/ネガ指数ランキング」というものも計算してみました。サポの順位予想と他サポの順位予想を比較して、どのぐらい乖離があるかというものを調べたもの。オフシーズンにどれだけサポーターに夢を見せられているかの指標とも言えそうです。笑

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 こちらも、計算方法の都合上、「上がる余地のない上位は高くなりにくく、下位ほど高くなりやすい」という性質がある指標だということを念頭に置いて見ていってください。あと、単純にサンプル数が少ないので、1人のサポーターに影響される度合いが大きくなってしまっているという面もあります。

 ギャップが大きいのはやはりガンバ。最終盤のサッカーにポジティブな印象を抱いているサポーターが多いことが要因でしょう。かくいう私もその一人です。笑 あと浦和がここまで大きくなっているのはどういった要因があるんでしょうか(煽りなのか煽りじゃないのか区別に困るコメント)。

 逆にネガティブで目立っているのが神戸。他サポの予想とほぼ差がありません。ACLを戦うにあたってのスカッドの薄さが気になっているからこその数値でしょうか。

編集後記

 個人的にデータ集計超面白かったので不測の事態が起きない限り来年もやります!ゆくゆくはtkqさんのスローガンレビューと並んでオフシーズンの風物詩的な役回りを目指していければ(大言壮語)

 単純にサンプル数が少なく回答チームにも偏りが出てしまったのが少し心残りな部分。「戦術分析ブロガーによる予想」と、やや回答者の層を絞ってしまったのが凶と出たかも。

 来期は各サポに1人ずつ順位予想アンバサダーを立てて広報にご協力いただきつつ、偏りを限りなく減らせるようにできたら良いなぁ……そのためには僕がコミュ力を発揮して他サポと交流を深めていく必要があるわけだが。厳しいわけだが。

 中間振り返りや最終振り返りなどもやっていきたいと思いますので、皆様引き続きよろしくお願いいたします。

 予想が当てにならないのがJリーグの風物詩!皆様今年も一喜一憂しながら傷をなめ合いながら一年頑張りましょうね~。



 優勝はガンバ大阪!



蛇足

 私の順位予想はこんな感じでした。コメントはキャス見てね。

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@ckwisb

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