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『2gether』第8話レビュー:何とかTineをお持ち帰りしたくて駄々をこねるSarawatにロマンティックが止まらない!


世界中を涙と胸キュンの沼に落とし込んだタイ発のドラマ「2gether」。最終話までの全話レビュー連載です! 書き手は、ご自身もタイドラマ沼に落ちた、ライターの横川良明氏。プロの書き手として冷静と情熱の間を彷徨いながら、横川氏が「2gether」と共に毎週金曜を駆け抜けます!


文/横川良明

よこがわ・よしあき●演劇とテレビドラマを得意とするライター。初のインタビュー本『役者たちの現在地』(KADOKAWA)が発売中! 電子書籍『俳優の原点』(ライブドアニュース編集部)も発売中。


9月16日、タイ沼におそろしい爆弾が投下されました。

あの少女漫画の金字塔『花より男子』がみんな大好きGMMTVでドラマ化。しかもF4にはBright&Winの名が。日本の大富豪がタイに賄賂でも送ったんじゃないかと思うようなジャパニーズファンにはたまらない企画。まずはこのティザーをご覧ください。

ビジュアル良すぎひん??

Brightくんの「ARE YOU READY?」だけ抜き出して永遠にループ再生しながら眠りに就きたい。Winくんのメガネ姿も新鮮で、全身から品がにじみ出ています。

役名こそ明かされているものの、まだ誰がどの役かということは明確にされていません。が、Brightくん=道明寺であることはほぼ間違いないでしょう。誰だ2作連続でDT役って言った人は。

気になるのはWinくんです。並びで言えば西門さんに見えなくもないのですが、BrightWinが揃っているなら、やっぱりWinくんには花沢類をやってほしい〜。非常階段でWinくんに髪を切ってほしい〜。

正直、Winくんにどの役をやってほしいかと言えば牧野つくしなんですけど、まあそういうわけにはいかないので、これはこれで新しいふたりの関係性に萌えましょう。なんたって幼なじみですからね!

そんなおふたり。今週も美しさは絶好調。

ルイ・ヴィトンを、Brightくんはセクシーに、Winくんは清潔感たっぷりに着こなしてくれています。

世界のハイブランドさえ恋するふたり。まだまだ当分BrightWin沼からは抜けさせてくれそうにありません。


と、いつもに増してテンションが上がったところで、第8話のレビューをはじめます。このレビューでは物語の内容にガンガンふれていきますので、ネタバレを避けたい方はすみやかに避難してください。


友達以上恋人未満の関係って、いいですよね……

<第8話 あらすじ>
Sarawat(Vachirawit Chiva-aree/通称Bright)に対する気持ちが恋なのかどうかわからないTine(Metawin OPAS-iamkajorn/通称Win)。Fong(Thanawat Rattanakitpaisan/通称Khaotung)たちはTineがSarawatに落ちるのを防ごうと、あえてSarawatからTineを遠ざけようとする。
そんな中、Man(Chinnarat Siriphongchawalit/通称Mike)が「次の試合で勝ったら、誰かさんが友達に愛の告白を投稿する」という挑発めいたメッセージをInstagramに投稿。それを見たFongは「試合に負けたら、もうTineに関わらないでくれ」と交換条件を焚きつける。

8話の見どころは、「好き」がオープンになったことによって、Sarawatの攻めがこれまで以上に大胆になったこと。今までのように彼氏のふりをしているというテイがいらなくなった分、口説きの方法も本気モード。しかもそれがむちゃくちゃ可愛いのです。

たとえば、冒頭。なぜかトイレでギターを弾いているSarawat。

これもTineを口説くためなんですが、個室から出てきた意中の人にラブソングを聴かせるなんてアプローチ法、いったいどうやったら思いつくん??? 絶対『POPEYE』にも『東京カレンダー』にも載っていないと思うんですけど、Sarawatはどこから口説きのテクニックを仕入れているのか普通に知りたい。

冷静に考えて、トイレでスッキリしたと思ったらいきなりこんな流しがいたらドン引きなんですけど、まんざらでもない顔のTine。

恋は人の判断能力を狂わせるってほんまなんですね。おそろしい…。

ゼロ距離で「落ちそうとか?」と迫るSarawat。近い〜〜〜そのままチュウしろ〜〜〜〜(本音)。

ストレートな愛の台詞にドキドキしつつTineは強がってかわします。この、お互い気持ちは完全に通じ合っているのに、あえてまだ付き合わない焦らしプレイ、最高に好き。これぐらいの関係性が、観ているこちらも安心してキュンキュンできるから、とっても楽しい。

幸せなシーンはまだまだ続きます。アンケートに記入するのに、Tineの背中を机代わりにするSarawat。Tineの背中は俺のものっていうやつですね。何気ないシーンなんですけど、いい感じに男子学生感があってほのぼのするし、「背中に好きって書く」お約束プレイのオマージュのようで、僕が絵師なら絶対このシーンを描いてピクシブに投稿してた。


突然赤ちゃん状態になるSarawatの火力が強すぎて新しい性癖に目覚めそう


さらに最高級に甘々なシーンがこのあとに登場。

あまりの人気から嫉妬を買い、見知らぬ暴漢に襲われるSarawat。駆けつけたTineに手当をされます。

余計な心配をかけたくなかったから黙っていたと言うSarawatに「これからは何かあったら言えよ」「いいな?」と念を押すTine。いつもは攻められる側のTineがここではちょっと優位に立っている感じが新鮮です。そして無意識のうちに自分は何があってもSarawatの味方であると言っちゃってるようなもの。

そんな男らしいTineに甘えて、堂々と肩にもたれかかるSarawat。そして、こそっと彼の体にタッチ。

やったー! ついにSarawatがゴールを決めたー! 2006 FIFAワールドカップで日本がブラジル相手に先制点を決めたときと同じぐらいの歓喜に僕の日本列島が包まれています。

勢いに乗ったSarawatはTineに「俺の部屋で一緒に寝よう」と猛アタック。さすがにそこはTineも「泊まる準備もしてないし」と乙女みたいな言い訳でガードします。すねたように再びTineの肩に体を預けるSarawat。

え? Sarawatってこんな母性本能くすぐりキャラでしたっけ? 裏社会で生きる孤高のアサシンみたいな顔してるSarawatが、このシーンだけ赤ちゃん状態なの、寒暖差がありすぎて風邪ひきそう。この発熱は、間違いなくSarawatとTine のせいです。

そんなSarawatに「ほら行くぞ」と促すTine。ここの膝ポンポンって2回叩くところとか、むっちゃよくないですか? てか、僕、このシーンだけで、どんだけ語り続けるんですか? もうそろそろ次のシーンに行かなきゃいけないのに、まだまだ話したいことがいっぱいあるから、語り尽くせない想いをぶつけるために、とりあえずSarawatの裸体を貼っておきますね。

さっきの赤ちゃんみたいな男の子と、このえろい男の子、同一人物って本当ですか…?


もはやふたりは息を吸うようにイヤフォンを半分こします


悲しいシーンの多かった前回の分までこってり甘々シーンを連発してくる第8話。その締めくくりは『2gether』らしいキュートなシーンでした。

この試合に勝ったらTineがSarawatに愛の告白をする。だけど負けたら、もうSarawatからTineには近づかない。そんな約束を懸けて行われた工学部との校内戦。同点のゴールを決めたかと思いきや、その前のラフプレイが反則ととられ無効に。Sarawat率いる政治学部は工学部に敗れ去ります。

これでもうSarawatに振り回されることはないぞと喜ぶTineの悪友たち。けれど、Tineの心は晴れず、友人に嘘をついて、Sarawatのもとへと駆けつけます。

「落ち込んでるときはScrubbの曲を聴く」と、もはや息を吸うようにイヤフォン半分っこをするふたり。落ち込むSarawatに、Tineはあのファウルは審判のミスジャッジだからこの試合は無効だと告げます。

本当はSarawatと離れることが嫌なくせに、そんなの直接口にはできないから、わざとこんなふうにカッコつけた感じで言っちゃうこの素直じゃない言い回し、ラブコメとして良すぎる。高橋留美子とあだち充を足して2で割らずに10乗したレベル。

そんなTineをSarawatはいとおしそうに「この水牛(バカ)」と呼んで頭を撫でます。

止まらない。もうロマンティックが止まらないわ。心の笠浩二がドラムを叩きまくるわ。

そして帰りは、わざとらしく「めまいがする」と演技をして家まで送ってもらおうとするSarawat。もはや隙あらば何とかTineをお持ち帰りしようとしてる。『家、ついて行ってイイですか?』のスタッフぐらい粘り強い。

でも素直に気持ちを表現するSarawatを見て、ずっとこんなふうに甘えたかったんだなと思うと、やっとこうして愛を伝えられるようになったふたりの関係に、私は胸がいっぱいになるのでした。

偽の恋人同士というターンが終わり、本物の恋人同士まであと一歩というTineとSarawat。だけど、Tine自身、まだ自分の胸に疼く感情を恋と呼んでいいのか戸惑いがあるようです。

もうタイまで行って、Tineの辞書の彼氏の項目に「Sarawat」と書き足してやりたいところですが、こんなふうに友達以上恋人未満の関係を楽しめるのも今このときだからこそ。

とりあえず8話ラストまで観終わったら、またSarawatがTineの肩にもたれて甘えているシーンに戻りましょう。気づけば駄々をこねている男の子は可愛いという性癖を開花させられるはず!

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