見出し画像

構造デザインの講義【トピック3:古代の石と木による構造】第6講:出雲大社=すばらしき日本の古代木造技術1

驚異の高層木造建築、出雲大社

東京理科大学・工学部建築学科、講義「建築構造デザイン」の教材(一部)です



出雲大社

1774年に造営された出雲大社は、本殿の高さは約24m、大屋根の面積は約300m2という破格のスケールです。
しかし、古代の本殿は、高さ48m、あるいは96mの高層木造との説もあります。

2000年4月、境内の発掘調査より、巨大な木柱が発見されました。
出雲国造千家に伝わる「金輪御造営差図」において、直径1.2m以上の3本の巨大な杉を鉄の輪で束ね、直径3m超の柱とした棟持ち柱(宇豆柱)であることが判明しました。

高さ48m・96mの伝説は、それを裏付ける構造の遺構と、伝記により裏付けられる

さらに、同年10月、同じ構造の心御柱などが発見されました。
これにより、出雲大社の当時の復元イメージが、様々に考案されました。

言い伝えや伝説は、発見された部材によって、その存在が裏付けられる

木造による巨大な建造物の古の技術。
今日、世界中で、木造建築の高層化が加速し、実用化されています。
日本では、耐火性などから実現に向けたハードルは低くありませんが、耐震技術などの面では、しっかりとした技術が確立されつつあります。

<<前の記事 | 次の記事 >>


研究室のSNS

鉄骨構造の教材(電子書籍)

東京理科大学・鉄骨構造の授業で使用している電子書籍です。
どなたでもご利用いただけます。 →説明のページ
(リンク先のページ中段のpdfアイコンをクリックしてください)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?