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【読書メモ】さみしい夜にはペンを持て

なんだか最近、もやもやするから何か書きたい…
でも日記って苦手なんだよな〜
うっかり読み返しちゃった時に、すごく嫌な気持ちになるし…
書いたからって、別にスッキリしないし。
でも、なんか、何かを書きたいんだよね。

そんな気持ちの時に、この本に出会った。
作者も古賀史健さんということで、信頼できるし、
ほぼ日で始まった対談も、面白いし。

ということで、読み始めたのだが…
日記を書く意味、みたいなものが、とてもよくわかってよかった。
「未来の自分を読み手として書いていく」
「ネガティブなことや気持ちは、書かないか、
 書くとしても第三者的な視点を入れる」などは、納得できて、
「それなら、書いてみよう」と思えた。

「書くことが好き」というのは、はっきりしている。
今学んでいるフランス語でも、書く課題は、とても好き。
話す練習でも、自分が言いたいことをフランス語でどういえばいいのか
考えたり調べたりして、書き起こすのが、とても好き。
書き終えた後、ものすごくスッキリするのだ。

でも、その一方で、日本語で書くのは、ものすごく億劫になっている。
日本語を読むのも、かなり面倒。

仕事の性質上、情報を仕入れるために読まなきゃいけないことも多いんだけれど、
そういう時は、ほとんど流し読みをしている。
小説なんて、とても読めない。読む気になれない。
気になる人のエッセイくらいがギリギリといったところ。

ここまで書いてみて、ハッとした。
私、文章と向き合わないようにしているんだ。
何から逃げているのかはわからないけれど、逃げている。
流し読みをして、想起されたことも、すぐに消え失せている。

今までは、息をするのと同じように小説を読んでいた。
でも今、その時間は、ラジオやテレビ、Netflixといった
耳から入るものに完全に置き換わった。
かろうじて、漫画だけは読んでいるくらい。

仕事がものすごく忙しくなったせいで、
「ながら視聴できるもの」に置き換わったせいかもしれない。
一日の終わりには心も体も消耗していて、物語を取りにいく余裕がないということもある。

でも、どの場合も、あまり濃厚な「物語」は必要としていない気がする。
ラジオは人の話を聴いているし、
映像で見るものは、対談番組や、ドキュメンタリーが多い。
ドラマも、だいたいフランス語の勉強として、フランス語で観ている。
日本語のドラマも、ほとんど「ながら視聴」で、それだけを観ることはない。

小説は、文章と向き合って読まなくてはいけないから、それがしんどいのかも。
今、かつて読んだ小説を読み返すことを想像しただけで、しんどい。
読んでいた頃は、同じ小説を何回も読み返すタイプだったのだけれども。

…ふと我に返ったけれど、これ、本の感想文というか、
読書メモとして書き始めたんだった。

でもこれが、この本で提示された、ちょっとした日記かなと思っている。
そしてさっそく、日本語で文章を書いている。
そういう行動をかき立てる本でした。
面白かった!おすすめです。




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