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「黒く霞む刻」明日から後半~作品の事②~

会場風景7

gallery hydrangea企画公募展「黒く霞む刻」

火・水とお休みで、明日12日の13時から後半が始まります。

月曜日に在廊までは出来ませんでしたが、展示を見てきました。ギャラリーの不思議な感じと作品が相まって非現実的な空間になっていて今ある現実から少し逃避できたように思います。

テーマの「白昼夢」は非現実的な空間、という事で二点を制作して出展しました。〈囁く夢〉と〈境界マイム〉

〈囁く夢〉は前の記事でも書きましたが夢に逃避する感じで描きました。

もう一枚の〈境界マイム〉は境を見失った時を描きました。

境を見失う・・?と思うでしょうが・・曖昧な感じ・・とでもいうのでしょうか・・そうでもないか・・そんな感じでは無かったので・・

例えが個人的になってしまいますが、結構そう言う事があったので。。

若い頃にストレスで三日三晩も食事や水や果てはブドウ糖の点滴さえ拒否して大変だった時があって、あとは頭痛もちなので眼精疲労や偏頭痛で朦朧とした時に不思議な事があって未だにその感覚を思い出すのです。

余りの苦痛に気が遠くなる時というのは、不思議と浮遊感漂う感覚に陥るものでした。うなされて、苦しさでのたうち回っているのに不意に感覚が浮くような・・ああ苦痛は治ったのだな・・と思い安堵したら苦痛の波が押し寄せてくる。

異様な浮遊感

画像2

「境界マイム」2020年

273×160㎜ インク・紅茶・アクリル・ケント紙・木製パネル

黒い水平線の彼方

ゆれる

痛みと陶酔の狭間

眼球がひび割れ 蝶が舞い

痛みに縛られ 神経が破裂する

痛みと陶酔 生と死の間

ゆれる ゆれる

視界が揺れる

麻痺した脳の残像に

身体が溶ける夢を見た

   *作品によせて卯月螢

昨年の個展で発表したのですが、加筆して今回出展しました。

耐えられない苦しさや痛みは生きていれば訪れる事もあるかもしれません。でも人間はそれをかき消す機能・・良い言葉で言えば「力がある」それを刻んだ作品です。立ちはだかる壁に乗り越えられないと絶望する事が多々ありますが〈越えられない壁は無い〉

でも、苦しかったら逃げていい人間だもの

この作品を見ると逃げる事を知らなかった自分を思い出します。

【黒く霞む刻】

2020年11月5日(木)~11月15日(日)休廊:火・水

13:00~18:30(最終日17:00まで)

(曳舟)gallery hydrangea


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