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【やさしい】排卵障害について【不妊症ガイド】

たなかゆうすけです。

今回は排卵障害のお話です。

この続きです。


排卵障害の定義

排卵障害の定義について、厳密な定義は(おそらく)ありません。日本生殖医学会では、『月経周期が25日~38日型で、基礎体温が二相性の場合は心配ないが、これにあてはまらない方(月経不順)は、排卵障害の可能性が有る』としており、日本産婦人科医会では『変動は6日以内』としています。

私はこれらから、

・月経周期が25~38日型以外または変動が7日以上
・本人の申告では整だが、周期通りに排卵しないことが多い場合

に当てはまるパターンを排卵障害と考えています。基本的に月経周期から推定が可能ですので、自分で疑うことが比較的簡単です。


排卵障害はなぜ問題になるのか

排卵障害は、排卵が起こりにくかったり、排卵する時期がバラバラだったりすると言うことです。例えば2か月に1回しか排卵が起こらないとすると、1か月に1回排卵する人と比べると受精のタイミングが合う回数が少なくなります。また、排卵する時期が月経の10日目だったり20日目だったり30日目だったりとバラバラな場合は、規則正しく14日目に排卵する場合と比べて受精のタイミングは合いにくくなります。

このように、排卵障害があると受精のタイミングが合わないことがあり、それが妊娠しない原因となることがあります。


排卵障害の原因

排卵に問題が起こるのは、次のいずれかになります。

・排卵するものがない
・排卵するものはあるが、排卵させる力が足りなくて排卵させられない
・排卵するものも排卵させる力もあるが、排卵しない

ここでいう『排卵するもの』とは卵子のことです。そして、『排卵させる力』とは、卵胞刺激ホルモン(follicle stimulating hormone;FSH)と黄体化ホルモン(luteinizing hormone;LH)になります。

卵巣に卵子が残っていないため排卵に問題が起こるものを、『卵巣性』と言います。

卵巣に卵子が残っているが、FSHとLHの分泌量が足りないために排卵に問題が起こるものを『中枢性』と言います。中枢とは脳のことで、FSHとLHは脳の一部である間脳視床下部-下垂体から分泌されます。中枢からのホルモン分泌量が問題になっているため、中枢性です。視床下部からの指令が低下した結果下垂体からの分泌が低下している場合と、視床下部からの指令はしっかり出ているけれど下垂体からの分泌が低下している場合の2パターンがあります。

卵巣に卵子が残っておりFSHとLHの分泌量も足りているけれども、排卵に問題が起こるものもあります。これは体質的に排卵が起こりにくい、とざっくり考えてもらって良いでしょう。これを『その他』としておきましょう。


今回はこのくらいにしておいて、次で排卵障害の見分け方や対策についてお話します。


妊娠を希望される皆様が、幸せな結末へたどり着けますように…

たなかゆうすけでした。

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