第1345回 2022/11/24〜28の歴史ニュース

1、道の歴史

今週は土曜日に地域の歴史講座にお呼ばれしてちょっとお話しをしてきました。

松尾芭蕉も通ったであろう古道を歩いて話をしてくれ、と言われたのですが

芭蕉についてあまり語れないので

「街道の歴史」みたいな感じで

古代の東山道、中世の奥大道、近世の奥州街道とどこまでわかっているか、みたいな話にしてしまいました。

直前まで粘ったおかげで持ち時間いっぱい話に尽きることはありませんでしたが、もうちょっと地元に根ざした話ができたらよかったかな、とも思います。

さて本日も気を取り直して、今回もヘッドラインの後ろのRはコメントをつけてリツイートした際にいただいた、いいねとリツイートの件数、Cはコメントがついたことを示しています。

ちなみに前回はこちら。

2、ニュースヘッドライン

①京都市仁和寺の御所庭園で発掘調査成果の見学会 R4

②三重県松坂市の松坂城跡で金箔瓦が出土 R7

③佐賀県吉野ヶ里町の吉野ヶ里遺跡で奈良時代のおもりが出土 R9

④北海道遠軽町の白滝遺跡群出土品が国宝指定へ R12 C

⑤中国湖南省長沙市の長沙博物館で特別展「長沙70年の考古学成果巡礼」を開催 R4

⑥岡山県矢掛町の毎戸遺跡で奈良時代の瓦が大量出土 R9

⑦中国陝西省志丹県の金代壁画墓の修復中に白居易らの詩文が記されていることを発見 R4

⑧岩手県釜石市の太田林遺跡で発掘調査現地説明会 R8 C

⑨兵庫県赤穂市の赤穂大石神社に赤穂四十七士が邸討ち入りの際、やりの柄に付けていた短歌の短冊などを寄贈 R8

⑩埼玉県鴻巣市の円通寺観音堂が安土桃山時代まで遡るとの指摘 R15

3、文字の話題

いかがだったでしょうか。

みなさまの気になるニュースもありましたでしょうか。

個人的には⑤⑦と二つも中国の詩文の話題があったのが印象的でした。

まだまだ文書としては失われてしまった漢詩が、出土遺物に記されていたり、壁に書かれていたりして見つかることがあるかもしれませんよね。

そして④の話題。

4件の国宝、47件の重要文化財が新たに指定され、109件の登録文化財も加わりました。

その中でも特に目を引いたのは「最古の国宝」。

これまで旧石器時代の重要文化財はあっても国宝はまだなかったんですね。

また今回は多賀城跡出土木簡も重要文化財指定を受けており、

木簡には、人の名前が書かれた戸籍の抜き書きや米などの物資を運ぶ際の荷札、それに役人が文字の練習に使っていたとみられるものなどがあるということです。

とのことで、陸奥国府たる面目躍如、と言ったところでしょうか。

それ以外にもバラエティに富んだ内容となっており、いずれ『月刊文化財』で紹介されるのが楽しみですね。

本日も最後までお付き合いくださり、ありがとうございました。

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