第44回資料整理で思う

1、導入

最近職場のPCで図面ばかり描いています。

といってもCADとか使える訳ではないので、もっぱらAdobeのイラストレーター。

手描きの土器の図面を、デジタルトレースする、というなんだかハイテクなんだかローテクなんだかわからない作業。

ソフトはバージョンアップしたけれど、学生時代から同じ仕組みで作業しているからかれこれ15年くらいでしょうか。ちょっと愕然としますね。

もちろん学生の頃はトレーシングペーパーにロトリングでやってた最期の頃なので、ある意味進化はしています。

技術的には3Dスキャンとかフォトスキャンとかでもっと効率よくできるんですが、予算がないというか、最先端の技術を使える仕組みが組織にないとか、そんな理由で漫然と同じ方法をやっていました。

2、いまやっている事の意味

同時並行で縄文土器と古代の須恵器と近世の五輪塔を整理していると、なんだかおかしな感覚になります。

8000年前の人が塩作りに使った土器の写真を撮り、1000年前の人の水甕に付いている製作時の痕跡を記録して、300年前の人が供養碑に墨で書いた文字が何だったのか推測していました。

同僚と話した中で気付いたのですが、

このような調査をした記録となる報告書は結構間違えてても意外と誰も指摘してくれないのです。

後世の歴史家がこの報告書をどう見るでしょうか。

しっかりと資料批判して間違いを指摘してくれるでしょうか。

そう考えると、今を生きる私達が資料を出来るだけ正しく理解しようとすることは、当時の人々の思い活かす事でもあるんですよね。

と言い訳して後世の人に期待せず、まずは自分が出来ることをしなくては、ですね。

#コラム


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やったー!\‪( ˙꒳​˙ \三/ ˙꒳​˙)/‬
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中世考古学が専門の行政内研究者。夢は晴耕雨読。歴史文化の価値が高まる社会の実現を目指す。仕事ポートフォリオ:自治体学芸員として【松島町歴史文化基本構想】考古学者として 【2018「中世」『宮城考古学』20】
コメント (1)
私も学生の頃、歴史科の手伝いで超アナログのトレース作業をしていました。
今のデジタルトレースより、何というか資料と触れ合ってる感があって好きでした。
あのようにじかに触れるからこそ感じるものもあるんじゃないかな…と、デジタル全盛の今になって思います(古いよ!と言われそうですが(笑))。
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