ツナ缶食べたい(伝書鳩P)

映画・アニメ・特撮の感想文を提出します。赤点にならないよう頑張ります。

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はじめましての方向けの #あいさつ代わりのnoteベスト5 (2023年版)

 ドーモ。オレだ。ツナ缶食べたい(伝書鳩P)だ。いきなり余談だが、インターネットで名乗る名前は時に本名以上に知名度が高くなってしまう場合があるので、みんなは真剣に考えた方がいい。誓っても「家に食料がなんもなくて、一番最初に食べたいと浮かんだものをアカウント名にする」などという愚行は、しないでくれ。お兄さんとの約束だ。  以前、初めてこのアカウントにたどり着いた人向けの「お通し」を自前で用意したのだが、なにせあれから3年が経過しており、そろそろ自己紹介をアップデートしなければ

    • かくも愚かしき人という生き物。『オッペンハイマー』

       『オッペンハイマー』を観た。観てしまった、という気持ちで頭がいっぱいになってしまっている。日本での公開が遅れた理由も、本編を観た今ならわかるというか、配給事情について無責任な心情を抱いてしまったことに反省するばかりである。  『オッペンハイマー』、センシティブな題材ゆえにこの言葉を当てはめるのが正しいかは今なお悩ましいけれど、一個人の身勝手な感想としては非常に面白かった。伝記モノかつ三時間の長尺という事前のハードルの高さに反して、物語の大きな縦軸はオッペンハイマー本人とル

      • 【蓮ノ空感想文】ルリちゃんは「楽しい」の天才

         3月が終わって、4月になった。  この世に生を受けて何度も繰り返してきた、年度が変わって仕事が忙しくなるだけのルーティンに特別な意味が足されたのは、『ラブライブ!蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』を知ってしまったからだと思う。親戚でもなんでもない、会ったこともない女の子たちの卒業式を見て、まだその余韻が抜けないでいる。  前回の記事によれば、『Link! Like! ラブライブ!』をインストールした日は2/18とある。ということは、わずか一か月半の期間で、蓮ノ空女学院

        • TCG未経験だけど、TVアニメ『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』を全部観る(ドーマ編)

           ご無沙汰しております。あまりに進捗の報告がないため、最初のnoteを投稿してからフォローいただいた遊戯王関連のX(Twitter)アカウントからのフォローが外されていましたが、ずっと水面下で観てたんですよ。ホントに。  これまでの『遊☆戯☆王デュエルモンスターズ』といえば、原作漫画でも屈指の人気を誇る「バトルシティ編」の途中にアニオリを挟み、一企業の重役5名が徒党を組んで自社の社長にダル絡みしてきた挙げ句、アニメから生えてきた海馬の弟が出てくる大混乱ぶりで、いくらアニオリ

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        はじめましての方向けの #あいさつ代わりのnoteベスト5 (2023年版)

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        • 2024年劇場鑑賞録
          6本
        • 電子の海で会いましょう
          71本
        • アニメ語り
          141本
        • コンテンツ語りじゃないやつ
          27本
        • おおきなおともだちの本棚
          83本
        • 2023年劇場鑑賞録
          29本

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          過剰な親切はやる気を削ぐ。『超探偵事件簿 レインコード』

           2023年のnoteでの活動記録を振り返ると、最も読まれたのは『ニューダンガンロンパV3』の感想記事であった。  2022年に書き上げたものが、こうして長く読まれ続けているのは、『ダンガンロンパ』のネームバリューによるものが大きいと思う。一作目の配信可能箇所がエンディングまで解放されたことをきっかけに今なお新規層を開拓し、その背徳的なコンセプトが触れる者を魅了して止まないダンガンロンパ。その最終章にして賛否両論を巻き起こした『V3』について思いの丈を綴った、自分にとっても

          過剰な親切はやる気を削ぐ。『超探偵事件簿 レインコード』

          「インクが乾かないと領収書が出せません」

           いま一番憎いものと言えば、汚職を繰り返す政治家よりも有名人の結婚相手をしつこく付け回す輩よりも、なんといっても「インボイス」である。なんなんだコイツ。言葉の響きは嫌いではないのに、中身を知るとグツグツと怒りが煮えたぎってくる。  幸いなことに個人事業主ではないので、僕自身は事業を畳むといった局面に追い詰められてはいないが、一会社員としても面倒ばっかりなのである。働き方改革を推し進める一方で、インボイスの対応で残業が増えたことによる「何なんだ感」は、今なお納得のいく落としど

          「インクが乾かないと領収書が出せません」

          こいつはどえらい時間泥棒『ユニコーンオーバーロード』、その理由を書き記す。

           寝不足である。  0時頃には寝よう寝ようと思いつつ、気づいたら深夜2時や3時を越してしまい、翌朝に痛い目に遭う。時折スマホで時間を確認しているのに、あと一戦、あと一クエストが止められないし、編成画面を開いてしまったがもう最後、あっという間に時間が吸い寄せられていってしまう。  開発期間10年、ヴァニラウェア謹製の作り込まれたゲームシステムと暖かな色調のグラフィックに魅入られ、最高の軍師体験をする代わりに、私は睡眠時間を手放した。このテキストに辿り着いた皆さんの中にまだこ

          こいつはどえらい時間泥棒『ユニコーンオーバーロード』、その理由を書き記す。

          映画『ゴールド・ボーイ』嗚呼過ぎ去りし黄金の刻よ。

           一人の怪獣少年として、金子修介監督には勝手に恩を感じている。なので、『ゴールド・ボーイ』の前売り券を買った。あらすじも調べず、予告編すらも観ず、完全に信用取引のみで観に行った。以下、感想をつらつらと。  まず、ネタバレにならない触りの部分として、岡田将生が素晴らしかった。彼のパブリックイメージであるところの清廉で優しい印象を表では振りまきつつ、その裏では他者を踏み台にし、殺すことも厭わないサイコパスを表現。そのサイコパス像にやや型通りを感じなくもないが、日本一のスパダリ俳

          映画『ゴールド・ボーイ』嗚呼過ぎ去りし黄金の刻よ。

          良いことをしているつもりだったんだ

           今でもたまに映画を観に行ったり、酒を酌み交わす大学時代の友人がいるのだけれど、彼がいいなぁと思うのは、「とりあえず払っておくね」をサラリとやれるところである。  たとえば今いるお店が混み合ってきた頃合いで、さぁそろそろ出ますかとなって、レジまで行って「支払いは別々で」と言うのは、どうしても気が引ける。ただでさえお店が忙しい時に、一人の店員さんを会計に長々と付き合わせることが、自分の中では申し訳無さが勝るのだ。  その点彼は気が利く人で、スマホなり財布を取り出してとりあえ

          良いことをしているつもりだったんだ

          新機軸と原点回帰のハイブリッド『ウルトラマンブレーザー』と、『大怪獣首都激突』が放つミニチュア特撮の輝き

           ウルトラマンブレーザー。初報の段階からこれまでの作品とは異なる雰囲気と風格をまとって我々の前に姿を現した巨人は、長きに渡るシリーズの中でもかなりの挑戦作であったことに、異論はないはずだ。  劇場作品の出自ながら度々作品を跨いで登場し、後輩ヒーローのまとめ役を努めたゼロ。新たなTVシリーズの嚆矢として始まった『ギンガ』からバトンを繋ぎ、10年の大台を突破したニュージェネシリーズ。その歴史の中で、後年『ブレーザー』はどのような位置づけをされるのだろう。少なくとも、ここまで野心

          新機軸と原点回帰のハイブリッド『ウルトラマンブレーザー』と、『大怪獣首都激突』が放つミニチュア特撮の輝き

          マスクをしているだけで褒められた。

           お客様に一人、マダムがいらっしゃる  「マダム」というのは自分の中で勝手に呼んでいるだけなのだけれど、お召し物が上品で話し方にも気品があり、聞いたことのない名店のお菓子を時折差し入れてくださる、ご婦人のことである。  ちゃんと本名も存じ上げているのに、姿が見えると「マダムがいらしたわ……!」となぜかこちらも口調が麗しくなってしまう、そんなお方。  仕事の話10分、雑談20分の、程よい緊張と緩和の時間が過ぎてゆく。  「いつもありがとうね」と、勿体なきお言葉をくださるこ

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          唸れ必殺の“黙秘拳”『犯罪都市 NO WAY OUT』

           前作の感想を“2年に一本くらいのペースで新作が観てぇなぁ!!!!”とか“来日が実現するといいな”で〆たら本当にそうなったし、まさかマジで青木崇高と國村隼が出るとは思わなかった。そんな『犯罪都市』シリーズ最新作、楽しませていただきました。同じ劇場で観たのに明らかにマ・ドンソクの打撃音が前作よりも爆音になっていたので、次回作は耳栓必須になると思います。  腕っぷしの強さでピカイチの検挙率を誇るマ・ソクト刑事は、ソウル広域捜査隊に異動し、今日も街のいざこざを(拳で)解決しながら

          唸れ必殺の“黙秘拳”『犯罪都市 NO WAY OUT』

          アイカツ!コラボで蓮ノ空を始めた人もいるよ、というご報告

           2024年2月18日、それは「退路」が断たれた日だった。『蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブ』が、『アイカツ!』とコラボすることが発表された。これ以上可処分時間を奪われることから逃げ続けてきた私も、ついに観念して『Link! Like! ラブライブ!』をインストールした。で、今、毎日蓮のことを考えている。  『蓮ノ空』のことは以前から勧められていた関係で、どういう試みであるかはわかっていたつもりなのだけれど、百聞は一見に如かず、実際に触れてみてわかったのは、これを追うのは

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          ビデオゲームであることが感情をドライブさせる傑作ワイヤーアクション『SANABI』

           おれはアクションゲームを愛しているが、決してゲームは上手くはない。買ったはいいもののエンディングまで辿り着けなかったタイトルは両の指では足らないし、今後も増えていくだろう。  もう一つネガティブなことを言うのなら、おれは自分が好きなゲームを発掘するアンテナがとにかく貧弱だ。タイトルやあらすじ、動画やスクリーンショットから、自分に刺さるであろうタイトルを見つけることが、どうにも苦手らしい。今回紹介するタイトルも、日ごろお世話になっているゲーマーから名指しで教わるまで、ありが

          ビデオゲームであることが感情をドライブさせる傑作ワイヤーアクション『SANABI』

          冬の時代の救世主『GODZILLA(2014)』が繋いでくれた「今」を、俺たちは生きている。

           先日、またしてもスペースで“冬の時代”の話をしてしまった。かれこれ数回同じ話をしていて、フォロワー各位も「おじいちゃんがまたいつもの話してる〜」と童話の冒頭の子どものような感想を抱いただろうが、ひとしきり話し終えたら満足して昼寝するおじいちゃんなので、どうかこれからも我慢して聞いてあげてほしい。  20代後半以降の怪獣映画ファンであれば実体験として思い出深い?であろう怪獣映画冬の時代。今でこそウルトラシリーズは2クールの新作+劇場作品が毎年確約され、ゴジラシリーズはアニメ

          冬の時代の救世主『GODZILLA(2014)』が繋いでくれた「今」を、俺たちは生きている。

          『戦姫絶唱シンフォギアXV』支配を超えて辿り着く、神様も知らない未来。

           2024年2月10日、TVアニメ『戦姫絶唱シンフォギア』シリーズを完走した。かれこれ数年間は見て見ぬふりをしてきたコンテンツなのに、一度触れてしまえば一ヶ月で修めてしまうなど、自分の嗅覚の無さを痛感せずにはいられないが、それはそれとして、楽しい一ヶ月であったことは間違いない。この場を借りて、作品を薦めてくださった方々にお礼を申し上げます。  して、2019年放送の完結作『XV』は、前回の『AXZ』がシリーズとしては珍しいスロースターターであったことの反動か、展開の速さも密

          『戦姫絶唱シンフォギアXV』支配を超えて辿り着く、神様も知らない未来。