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2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』の感想

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タイトルの通りだけど感想のような感想でもないようなそんな感じ。 学術的な話とか難しい話は苦手ですw
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鎌倉殿の13人全話総括/史上最高に面白い大河ドラマ(たぶん)

2022年12月28日の放送で、ついに『鎌倉殿の13人』は最終回を迎えた。 つづけて太郎(北条泰時、演:坂口健太郎)の13人をやってほしいぐらい、名残惜しさで一杯になる作品だった(スピンオフは本当にやってほしい)。 大河ドラマは、この作品ふくめ全61作品ある。 自分がリアルタイムとオンデマンド配信で見たのは、このうち両手で数えられる程度だけど、これ以上の大河ドラマは今までなかったのでは?と確信を持てるぐらい最高に面白い作品。 そんなわけで今回は、『鎌倉殿の13人』という作

鎌倉殿の13人第42回感想/夢枕 立つのは上皇 私だよ

実朝の覚醒は流れを変えるか?父・頼朝(演:大泉洋)が平家打倒に立ち上がったあのときと同じように、上皇様(演:尾上松也)が実朝(演:柿澤勇人)の夢に出てきた。 頼りたいと願うときには夢枕に現れてくれるんだから、上皇様はやっぱり普通の人間とは素性が違うのかもしれない? ちなみに、上皇様が去るときに、なぜウルトラマン帰りをしたのはなぜ? バットマンは大好きらしいけれども。 さて、鎌倉には信用できる人がいないってことで、西の方を頼ることにした実朝くん。 そうはいっても、太郎(北条泰

鎌倉殿の13人第41回感想/大鎌倉殿・源実朝と鎌倉殿・和田義盛の世界線を見たかった

鎌倉随一の忠臣もともとこの時代あたりのことに疎い人間で。 『鎌倉殿の13人』が始まるのを知ってから、関連書籍を読みあさったり過去に放送された『平清盛」を見たり。 時代は少し違うけど『太平記』を見たりなんかもして。 そんな過程を経て、なんとなく平安後期から室町初期の時代をおさらいしたのだけど。 和田義盛(演:横田栄司)という人物は、和田合戦で敗れて散った人という印象しかなくて、あまり注目していなかった。 というのが正直な話。 ところが『鎌倉殿の13人』が始まってから、その

鎌倉殿の13人第40回感想/無数の和田義盛に囲まれ、どうする義村

すでに始まっている後鳥羽上皇vs北条義時「鎌倉殿の13人」最大の見せ場になるだろうと誰もが思っているのが、承久の乱だろう。 後鳥羽上皇(演:尾上松也)に討伐対象とされた小四郎(北条義時、演:小栗旬)が、姉・政子(演:小池栄子)の有名な演説もあって、うまいこと鎌倉武士団をまとめあげ討伐軍を撃退する。 北条義時という人物を語るうえでは欠かせない乱てことになるのかな。 ※「鎌倉殿の13人」始まるまで詳しいことまったく知らなかったけどw この承久の乱のときに、畠山重忠(演:中川大志

鎌倉殿の13人第39回感想/穏やかな一日も、いずれは裂けて砕け散るかも

坂東武者の頂に小四郎(北条義時、演:小栗旬)、なんだかいつの間にか野心の塊になってない? 父・時政(演:坂東彌十郎)ですら、執権の座から引きずり降ろして伊豆に押し込めちゃったのも、すべては『鎌倉のため――』だったはず。 ところが今は『北条が坂東武者の頂にたつ』ことが、何よりも重要になっている。 それは、たしかに兄・三郎(北条宗時、演:片岡愛之助)の夢だったし、亡き兄の想いを引き継いだ小四郎にとっては、実現したい夢なんだろうけどさ。 鎌倉殿(源実朝、演:柿澤勇人)を傀儡化し

鎌倉殿の13人第38回感想/ウグイスと時を継ぐ者たち

執権・北条義時の誕生北条時政(演:坂東彌十郎)とりくさま(演:宮沢りえ)を鎌倉から追放し 執権の座に就いた北条義時(小四郎、演:小栗旬)。 ダーク義時は父を鎌倉から追放することで完成したのだろうか。 今回印象深かったのは、時政が小四郎に話したウグイスの話。 これは、時政自身をウグイスのオスとなぞらえての話だとすれば 『りくの前でちょっと格好つけたかっただけなんだよ。』 みたいなことを小四郎に言いたかったのかもしれなくて 時政らしい、ちょっとホッコリしちゃう言い訳だなと。

鎌倉殿の13人第37回感想/オンベレブンビンバで北条は一つです(トキューサ談

「オンベレブンビンバ」は結局?大河ドラマで過去一謎で印象に残ったサブタイトルといえば? みたいなクイズが出題されたら きっと誰もが『鎌倉殿の13人』の「オンベレブンビンバ」と答えるだろうw そしてその意味はといえば、よくわからない。 ただその正体はわかった。 「オンベレブンビンバ」とは 昔、大姫(演:南沙良)が時政(演:坂東彌十郎)に教えてくれた 元気になる呪文 「オン・タラク・ソワカ」のことだった。 それをちゃんと覚えてなかった時政が 酔った勢いで唱えだしたのが 「

鎌倉殿の13人第36回感想/畠山重忠の最期とオンベレブンビンバの意味

「武士の鑑」の最期今回の主役は、坂東武士の鑑と謳われた畠山重忠(演:中川大志)。 北条時政(演:坂東彌十郎)とりくさま(演:宮沢りえ)に謀られ 小四郎(北条義時、演:小栗旬)にも少数で武蔵から誘い出される形に。 小四郎自身には畠山重忠を貶めるつもりは1ミリもなかったし 戦を避けようと必死になっていたんだけど 結果的には、はめたような形になってしまった。 ちなみに、基本的にこのドラマでは いまのところ小四郎の思惑通りにならないことが多い。 なぜなら歴史は既に決まっているし

鎌倉殿の13人第35回感想/北条政範の死因と畠山重忠討伐

女子の本心は読めない小四郎小四郎(北条義時、演:小栗旬)は のえ(演:菊地凛子)に惚れてるらしい。 『きのこ大好き!』な発言で、すっかり騙されてしまったようだ。 早く目を覚ましてほしい。 一刻も早く!! のえの本性を知っている泰時(演:坂口健太郎)がのえの裏の顔を話しても、信用するかどうか怪しい。 ここはやはり、三浦義村(演:山本耕史)の出番だな! と思ったら、さっそくのえの嘘つきっぷりを見抜いてくれました。 これがきっかけで、のえに対する見方が変わるのかといえば……

鎌倉殿の13人第34回感想/畠山重忠が惣検校職にこだわる理由とキノコの話

すっかり人が変ってしまった北条時政執権別当になってすっかり気分よくしちゃってるのが、北条時政(演:坂東彌十郎)。 りくさま(演:宮沢りえ)の言いなりかと思いきや、本人も実は権力の座に味をしめ始めているという、だいぶ残念な結果。 しかも畠山重忠(演:中川大志)と一戦交えるつもりなのか、三浦義村(演:山本耕史)にどちらの味方に付くか聞いていた。 これは息子の政範(演:中川翼)の急死が関係している? それとも、そもそも武蔵を手に入れるために、早くからりくさまが時政に入れ知恵をして

鎌倉殿の13人第33回感想/トウを救った時からすでに善児は死んでいた

鎌倉は北条の世になった比企一族が滅亡し 二代目の鎌倉殿だった頼家(演:金子大地)は修善寺で幽閉状態― だったけど今回その頼家にも遂に北条の刃が。 目の上のたんコブ的なものはすっかりなくなって 鎌倉は晴れてりくさま(演:宮沢りえ)の思うがまま? 執権別当の時政(演:坂東彌十郎)は りくさまの言われた通りに動くだけのロボットみたいなもの。 2人のやりたい放題はいつまで続くのか。 三浦義村(演:山本耕史)の言うように いつか思わぬしっぺ返しを食らわなければいいけれど。 武蔵守の件

鎌倉殿の13人第32回感想/善児の真の役割は人殺しではなかった

小四郎のあの言葉、どう受け止めた?『頼家様が息を吹き返す前に戻す』 小四郎(北条義時、演:小栗旬)のこの言葉 あの場にいた一同は 一体どういう意味でとらえていたんだろう。 この小四郎の言葉は、考えようによってはとんでもなく恐ろしい言葉だ。 小四郎の言う『息を吹き返す前』とは まず簡単に思いつくのは「寝たきり」の状態。 父である源頼朝(演:大泉洋)の死に際がそうであったように 頼家(演:金子大地)も同じく倒れてから寝たきりの状態が続いていた。 頼家の意識がなく寝たきりの状態に

鎌倉殿の13人第31回感想/なぜ比企能員は北条に敗れたのか

北条vs比企、遂に決着の時鎌倉の二大勢力、北条と比企の戦いも遂に決着。 北条時政(演:坂東彌十郎)と比企能員(演:佐藤二朗) 2人のいがみ合いも今回で見納め。 でも最後の二人の話し合いの会話、あれはちょっとエモかった。 それぞれがそれぞれの立場を守るために これまでに鎌倉で積み重ねてきた二人の歴史の流れを感じ取れるような そんな空気感が漂っていた。 最後まで二人が主張を譲り合うことはなかったし お互いがお互いを嫌い合ってはいたんだろうけど それぞれが認め合ってる部分もあるの

鎌倉殿の13人第30回感想/トキューサ誕生と悪禅師の最期、そして小四郎は……

トキューサとは北条トキューサ。 鎌倉美男子蹴鞠部の一員。 そして小四郎(北条義時、演:小栗旬)の弟だ。 トキューサは本名ではない。 登録名だ。 サッカー選手のピカチューみたいなやつだ。 本名は北条時房(演:瀬戸康史)。 読みは「ときふさ」だが、父・時政(坂東弥十郎)も母・りく(演:宮沢りえ)も新しい名を教えた時から「トキューサ」と呼んだ。 「ときふさ」は呼び辛いのかもしれない。 確かに何度も早口で「ときふさ」言ってみると11回目ぐらいから「トキューサ」になるしね。 トキュー