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UI/UXデザイン系美大生の就活体験談〜就活秘伝の書〜

お久しぶりです!みなさんGWはいかがお過ごしでしたか?私は4月からTakramでのインターンが始まり、毎日バタバタだったのでGWは日々の疲れからずっと寝ていました…。

今回の記事は、就活のご報告と振り返り用に就活体験談について書き残していきたいなと思っております。私自身が就活していてUI/UXデザイン、サービスデザイン系の求人がすごく増えていて、「自分に合う会社ってどこだろう?」って悩んでいました。デザイナーの領域が広がったことで、自分と向き合う時間がしっかりないと会社選びは困っちゃうなと思いました。

なので、今回はこちらの記事を通して23卒などの後輩向けに、就活の準備体操だったり、今後の「軸探し」の参考になれたらと思います。

どんな就活だったの?

結論からいうと就活はめちゃめちゃ楽しめた人なので、人によっては「は?なんなん」と思われそうですね…。本格的に就活自体を始めたのは今年の2月(3年の春休み前)、そして4月上旬(4年の進級時)に複数企業から内定をいただいて自分自身納得のいく選択ができたので無事に就活を終えました。

個人的に大学4年は卒制やインターン、卒業制作展示の代表なのでバタバタしそうだなと思い、春休みには終わらせよう!と意気込んでいました。

本格的な就活期間としては2ヶ月間でしたが、「就活始める前にどんなことやってました?」と後輩から多く質問されたので、今回は準備段階からお話しできたらなと。過去の記事にも色々書いてあるので、気になった方は過去記事をお読みくださいね😊

大学1年生春休み前:UI/UXデザイン系の長期インターン開始(今でも継続)
大学2年生夏休み中:サイバーエージェント UI DESIGN ACADEMY(3day)
大学3年生夏休み中:DeNA UI/UXデザイナー職 サマーインターン(2day)
大学3年生冬(1月):就活用ポートフォリオ制作開始、エントリー登録
大学3年生春休み(2月):エントリー課題や面接開始
大学3年生春休み(3月):複数企業さんとの面接
大学4年生春:内定承諾

就活準備①大学4年になるまでにインターンには行っておこう!

「インターンってなんでいくんですか?」ってよく質問されますが、私としては「腕試しの場」「現場のデザインからスキル習得の場だからだと思っています。私はワークショップのような短期間のインターンと長期インターンを経験しているので、個人的な意見でいうとそれぞれのインターンの「○メリット」「△デメリット」をまとめると…

ワークショップ系のような短期間インターン
ex:サマーインターン、ウィンターインターンなどの数日〜数週間
⭕️短期間で作品を作り上げる力を得られる
⭕️他の学生と切磋琢磨しながら作り上げていく体験、友達ができる
⭕️現場のデザイナーさんが定義したデザインプロセスを学べる
🔺短期間で吸収することが多く復習がしづらい
🔺企画段階から0〜完成系まで自分でデザインできるが、ディティールを詰める時間が足りない
🔺現場の「いろは」を習得できない(データの作り方など…?)
=短期間で作品を作り上げる「腕試しの場」として
アルバイトような長期インターン
ex:アルバイト、長期インターンなどの半年以上〜1年間
⭕️現場の「いろは」がわかる(実装するためのデータ作りなど)
⭕️実際に運用されている既存サービスのデザイン改善に携われる
⭕️現場のビジネス視点デザインを学べる
🔺企画段階から関わることは少ない
🔺他の学生と繋がれない(その分デザイナーさんと繋がれる)
🔺長期なので飽きてしまう場合もある
=ビジネス視点を学びながら「現場のデザインからスキル習得の場」として

などなど、色々なメリットとデメリットがあります。

個人的にはどちらにもメリットとデメリットがありますし、その両方をうまく経験できるとすごくバランスよくスキルが伸びるかと思います。加えて、経験をこなすことで自分に合ったデザインプロセスやりたいこと、それに合う会社や場所がわかります。自分のやりたいことがわからない…という人ほど、とにかくいろんな場所に行って色々知ることが大事ですね!

就活準備②ポートフォリオ作り、プレゼンは慣れておく!

デザイナー就活はほとんどの企業、業界においてもポートフォリオが必要になります。そしてポートフォリオ制作には必要な知識(グリッドシステムやレイアウト、フォント等)はたくさんあるので、就活までに私は何回も作り直しました。とにかく手を動かすことが大事なので、本番で初めてのポートフォリオにならないように日頃から作品をまとめていくようにしていくと良さそう。そしてポートフォリオは完成したら、しっかりフィードバックをもらうのが大事◎

就活用ポートフォリオ制作日記

ポートフォリオの作り方日記

あとはプレゼンテーション。

数をこなして、慣れるしかないので難しいですが、ポートフォリオを作る時にも関係するコツとしては「しゃべる前提でポートフォリオを作ること」です。自分がそのポートフォリオを持ってプレゼンする、というのを念頭におきながらページや文章構成すると一気にプレゼンがしやすくなると思います。(いいプレゼン資料などは口頭説明がなくてもスッと情報が入ってくるものだと思ってます…)

企業さんの会社説明の資料などはすごくきれいに整えられててみやすいのでそれを参考にしてました。

加えて「プレゼンのときいつも原稿作ってますか?」とよく聞かれます。私は原稿考えるといってもプレゼン5分前に要点とざっとした内容を書き出して、あとはプレゼンの中で聴く側のリアクションに合わせて、ざっくり要点のみ原稿に沿って内容はアドリブでしゃべっていきます。リアクションが薄いなと思ったら、ペースを早めたり。逆にリアクションがいい時は、関係がないネタを挟んで笑いをとるなど。

コミュニケーションと考えれば普段の会話とあまり変わらないので、肩の力を抜いて楽しんで行くしかないですね!

ここまでが長期的な就活準備として、心構えしながら過ごしておくといいこと。

就活ToDo①企業探しはSNSと就活サービスで情報収集!

ここからは「そろそろ就活はじめようかな…」「これからやるぞ!」って思ってる人向けのToDoです。

就活をはじめよう!って思って、最初に「どこから就活情報得ればいいの?」という壁にぶち当たる人が多いと思います。個人的には方法が3つあるかなと思っています。

①ツイッターなどのSNSで企業や業界関係者をフォローしまくる
⭕️リアルタイムで情報が得られる(募集などは締め切りがあるのでおすすめ)
⭕️その業界の関連情報もRTで見れる
⭕️就活情報以外の情報から、その会社のことを知れる
🔺SNSを不定期で見るひとにはなかなか見逃しちゃう(ツイ廃向けの方法)
🔺誰をフォローすればいいのかわからないで迷う(就活生のフォロー欄経由するのおすすめです)
②デザイナー就活サービスを利用&しっかり投稿を充実させる活動するex:VIVIVIT、ReDesigner for Studentなど
⭕️企業とマッチングするシステムなので自分に合う企業が探しやすい
⭕️スカウトシステムで声かけてもらえるので、自分が知らない業界を知るきっかけになる
⭕️新卒採用やインターン採用などいろんな枠組みでの募集フォームがある
🔺プロフィールで魅力的に自分を表現できないとなかなか声をかけてもらえない
🔺作品を継続的に投稿する必要があり、利用するハードルが高い
③大学の学生就職支援
ex:大学内のインターンや新卒募集、学生支援制度の活用など
⭕️面接練習やエントリーシートの添削、マナー講座などしっかりとした支援
⭕️その大学から採用する人数の枠が確保されてる場合がある
⭕️希望企業に就職した先輩のエントリーシートやポートフォリオ参考がある
🔺面接練習などの支援は予約が必要だったりするのでスピード感が遅い可能性あり
🔺リアルタイムとの情報にズレがある可能性がある(前年度の就活報告を元にしている場合があるので)

というふうな方法があるかなと思います。

私は①SNS>②就活サービス>>>>>>>③学生就職支援(利用してない)で、就職を行ってました。なので、それぞれのメリットデメリットから自分に合った情報収集の方法でできると良さそうかなと。

就活ToDo②自己流UX5段階モデル表で自己+企業分析方法!

次にUI/UX系デザイナーを目指していく上での自己分析と企業分析の方法について。世の中には様々なやり方があります。ですが、自分に合うものを探すのがめんどくさかったので自分なりにやってきた方法を紹介したいと思います。(完全主観なのでご了承ください)

そもそもUI/UX系デザイナーって?サービスデザイナーってどう事業に関わるのか?というデザインプロセス理解をしましょう。

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Goodpatchさんのこちらの記事がすごくわかりやすかったです。まずこのUXにおける5段階モデルの理解をしてから、この図を元に自己と企業分析の表を用意しました。

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①UXにおける5段階モデルでやりたい&特化したい層を決める
②フィールド軸を定義する(Ex:国内なのか海外なのか?)
③やっていきたい事業ドメイン軸を定義する(EX:B向けなのかC向けなのか?)
コツ:②と③のような軸は自分のやりたいことに合わせて定義してよい○

そしてそれぞれの企業について、面談したりいろんな情報収集をしながらその会社で「デザイナーがどの領域にどれぐらい関われるのか?」を層を掘っていくイメージで分布していきます。例に私自身が就活を通して感じた事業、制作、コンサル系会社の違いを図解していきました。(※完全主観です)

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前提としてX軸(紫色)とY軸(赤色)、機動の定義について…

X軸(紫色):その層における専門性の幅
その層における専門性の幅として定義しました。なので制作会社のようないろんな業界を跨いで、たくさんアウトプットしていくような機会があると、ここの幅が広がるのではないかと思います。
判断ポイント=プロジェクトに関わるスパンが短くアウトプットサイクルが早い、クライアントワーク中心
X軸を伸ばしていきたい場合は、制作会社>事業会社の制作系部署>コンサル系というところが適しているような気がします。(どの層なのかでも違ってきます)
Y軸(赤色):その事業における専門性の深度
その事業ドメインにおける専門性の深度として定義しました。この軸が1番習得が難しいというふうに思います。というのも、デザイナーが上流工程から事業作りに関われなければY軸の習得はなかなか難しいです。(会社の部署ごとで違いがあることも)
判断ポイント=プロジェクトに関わるスパンが長い、自社サービスのインハウスデザイナー
Y軸を伸ばしていきたい場合は、事業会社の事業系部署>コンサル系>制作会社というところが適しているような気がします。
機動力:X軸とY軸の掛け合わせ
「各層の専門性の幅」×「深度」でその事業と深度に専門的に強くなれると「機動力」が付いてくると思っています。機動力があると、今後の挑戦するフットワークにつながる力だと感じました。そしてこの機動力がデザイナーとして必要になる力で、デザイナーとしての伸ばし方はいろんな道があるなと感じました。なので、自分がどう成長していきたいかに合わせて、適している環境を長期的な視点で選んでいくよう意識しました。

こういうふうな軸の定義をしながら、なるべく多くのデザイナーさんと会話して「その会社でどうデザイナーとして関われるのか?」をたくさん質問しながら企業分析をして、自分が感じた感覚をこういうふうな目に見えるビジュアルとしてまとめていきましょう。

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そしてこの企業分析をしながら自分がどの層で、どの事業、をやりたいのか?と思い描きながら「自分がデザインを通してどんな世界、どんな価値を届けていきたいのか?」とデザインにおける自己分析をしていきます。

そのときに「過去、現在、未来軸」+WHY思考(なんで?なんで?と深堀していく考え方)でして「点」を探す作業をしていきましょう。深堀したら、その点を線で繋いでいって「自分だけのストーリー」としてお話しできるようにすると良さそうかなと思います。

自己分析例
●現在軸
・なぜデザインを勉強するのか?デザインでどんなことやってるのか?
・最近興味あるデザインは?デザイナーは?なんでそう思ったのか?
・なんで就活するのか?デザイナーになるために何をしてるのか?
●過去軸
・デザインを学び始めたきっかけは?なんで学ぼうと思ったの?
・過去の自分の挫折経験、価値観が変わった経験は?なんでそう思ったの?
・過去の経験で一番影響をうけたモノコトは?
●未来軸
・現在軸と過去軸を踏まえて将来どんなデザイナーになりたいのか?なんでなのか?どういうルートでその目標を叶えたいのか?
・デザインを通して、どんな価値を世の中に届けたいのか?なんでそう思うのか?どうやってその目標を叶えようと思っているのか?

就活ToDo③「面談したい!」学生の特権最大限活用

「面接や面談緊張しちゃう…」という学生が結構います。そのために、自己分析や企業分析を徹底的にしている学生も多く、すごいなあと思います。

私は自己分析を1人でやるのが苦手なので、「面談したい!」と企業さんやデザイナーさんにわがままを言い、とにかく場数をこなしていこうというタイプでした。

とにかく人と話すことで見えてくること、気づくこともたくさんあります。例えば自分の顔は自分で見れないように、鏡だったり人を通じて自己を知っていくやり方もすごくいいんです。自分では短所だと思ってたところでも、相手から長所だと思われるのでたくさん人と話すことはすごくおすすめです。

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そして、デザインについて、キャリアについては1人で考えるには解像度が低くなってしまうのでなるべく大人の皆さんと会話して、視座をあげていくようにしましょう。

「面談したいです!」と言えるのは学生のうちで、大人になると気軽に企業見学や面談の機会なんていただけません。そこは学生の特権を最大活用し、自分のキャリアを見つけていく機会として利用していきましょう。

最後に

長い文章になってしまいましたが、読んでいただきありがとうございました。
今回の体験談はすごく自分流のやり方なので、ビジュアル化した資料などはオンライン面接のメリットを最大限活用するために画面共有などしながら自分のことをプレゼンしてました。なので、就活のやり方は無限大で「旅」と思いながら自分に合ったやり方で、自分に適している企業や場所を探せるとすごく楽しいと思います。

カオスなFigmaの就活用作業ファイル↓

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就活準備は早め早めにやるべし!

追記:就活を通して携わった企業の採用担当様、関係者のみなさん、ご多忙の中お時間を頂戴し誠にありがとうございました。そして就活を通して本気で向き合っていただき、すごく学びになりました。引き続き頑張っていきます!



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