土偶

土偶と古代文明

「なんにもない なんにもない まったくなんにもない 生まれた 生まれた なにが生まれた 星がひとつ暗い宇宙に生まれた (中略) なんにもない大地に ただ風が吹いていた♪」
日本の縄文時代に勾玉、櫛などの石器と一緒に出土してきたと言われる神秘的な土偶の不思議な姿を観ていると子供の頃によくテレビで観ていた「はじめ人間ギャートルズ」のエンディングテーマが頭の中を駆け巡ってくる。土偶は古代の文献では生命の再生、神像、護符、五穀豊穣の祈願のために造られたのではないかと言われている。

私が学生時代の頃、メソポタミア文明(紀元前3500年前)、エジプト文明、インダス文明、黄河文明の4大文明が世界最古の文明と学校で教わった記憶があります。
近年では世界遺産に登録されたトルコのギョベクリ・テペが人類最古の遺跡で、1万1500年前のものだと判明しています。メソポタミア文明よりも、かなり古い文明が存在し、石造の宗教建築(神殿)も発見されています。また、遺跡に刻まれた象形文字も発見されて、人類で最古の文字で情報を伝達された場所であることが判明しています。


山には神々が宿り、富士山や白山などを霊峰霊山として崇拝してきた山岳信仰の修験道を天啓によって開いたのが役小角です。
中国・青龍寺の密教第7祖・恵果阿闍梨から数千人の弟子のなかで弘法大師空海が第8祖を受け継ぎ、真言密教が日本で広まりました。

密教の開祖である龍猛は師匠がおらず、天啓により体系化したシャーマンであったと言われています。


トーマス・エジソンの電気、グラハム・ベルの電話、スチーブンソンの蒸気機関車、グーテンベルグの印刷技術などの発明によって現代の便利な世の中になりました。
「はじめ人間ギャートルズ」のような原始時代のように自然を崇拝し、大宇宙に無限に広がる星に祈りを込めて、目に見えない偉大な存在に感謝する純粋な心に還る時が再びやってきたのかもしれません。(拙著「利他力」より抜粋)

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