中條 美咲

紡ぎ、継ぐ 見えないものをみつめてみよう。

中條 美咲

紡ぎ、継ぐ 見えないものをみつめてみよう。

記事一覧

The Catcher in the Rye, 鮮明で尊い、"ときめき"に溢れているとき。

「ライ麦畑の反逆児」というタイトルの映画をみた。ご存知の方もあるかもしれない。それは、とても有名な小説。でも、わたしは読み終えることなく挫折したまま、もうかれこ…

中條 美咲
5年前
5

春は張る

春。確実に、ハルが来た。 春は張る。 芽吹き、目覚め、蠢く、春。 気持ちももぞもぞ。 これも春? あれもこれも。きっとハル。 インナーを一枚、タイツ一枚減らしてスー…

中條 美咲
8年前
7

生を全うすることは。

出し惜しみなく生きられたらいいのにな。 そんなことを考えた。 たまに咲かない蕾もあるけれど、花は生を全うしている。花だけじゃなく、蟻も蝉もあらゆる動植物は、その…

中條 美咲
9年前
4

いばらきのポテンシャル

先日、陶芸巡りの旅で益子から水戸、笠間のあたりを車でブーンとドライブしてきた。 茨城といえば水戸納豆や、巨大イオン、下妻物語のようなヤンキー的な文化をほんのりと…

中條 美咲
9年前
10

5月に寄せて。

習慣が少しづつ変化して、一生懸命時間をかけていたことが疎かになって、なんだかなぁと、もやもやした気持ちでいると相手にも八つ当たりと言う名の被害をぶちまける。 「…

中條 美咲
9年前
3

ウエイプルーフ。

エイプリルフール的なウエイプルーフ。そんな言葉がポンッと浮かんだ。 宙に舞うように。軽い。 軽いのが理想だが、そればかりではいられない。 揺れる、ゆれる。 触れ…

中條 美咲
9年前
1

わたしのなまえ。

彼女の名前はフリチラリア。 フリチラリア。 呪文みたいなフリチラリア。 光と影を一挙に背負って。 俯く姿に目が止まる。 光を受けて影を生み出し、そして俯き終えて…

中條 美咲
9年前
1

出発は"あわい"から

両耳にぶら下がったイヤリングは、揺れ動く存在だ。 からだの中心を貫く中枢と、東西の隅っこで揺れ動く両耳。 大地に根を張って動かぬことを誓った彼らのような存在があ…

中條 美咲
9年前
+2

春ですよー。

中條 美咲
9年前
2

神々に触れる旅。

旅に出た。一泊二日の弾丸で。 去年、樹木希林さんの映画「神宮 希林 わたしの神様」でみた伊勢神宮と、土門拳の写真で印象的な室生寺の十一面観音さまに出会う旅。 法隆…

中條 美咲
9年前

出会う為に旅に出る

旅をする人に心が惹かれる。 きっと自分にはあれほどに徹底した旅はできないことも知っている。 でもそれはそれでいいのだとも思う。 誰もが彼らと同じように旅に出てしま…

中條 美咲
9年前
3

目と目の間に膨れるたんこぶ

おやおや、そこの君。 なんだか気持ちがずいぶん前のめりになっていないかい? 目の前の小宇宙。螺旋のように途切れることのない情報の海に今にも溺れそうになっているじ…

中條 美咲
9年前

沈黙は金なり、魅力なり。

わたしは思ってしまいました。 せっかく年頃の、美しくきらきらしている同世代女子二人組が不特定多数の人々が乗り合わせる電車内において。 職場での生生しい不平や不満…

中條 美咲
9年前
2

バッハ

最近気に入ったカフェができ、そこで流れていた軽快なクラシックがとても気に入り、店主に聞いてみたところ、バッハの曲でグレングールドという方のピアノ演奏ということを…

中條 美咲
9年前
3

今日は満月だろうか。
まっすぐ立って確認しようとおもったが、わたしの目はぐるぐるまわるばかり。

きっと満月も近い。

中條 美咲
10年前
1
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秋のひかり

中條 美咲
10年前
7
The Catcher in the Rye, 鮮明で尊い、"ときめき"に溢れているとき。

The Catcher in the Rye, 鮮明で尊い、"ときめき"に溢れているとき。

「ライ麦畑の反逆児」というタイトルの映画をみた。ご存知の方もあるかもしれない。それは、とても有名な小説。でも、わたしは読み終えることなく挫折したまま、もうかれこれ10年くらいになるだろうか、本棚の奥へとしまい込んでしまった物語。

発表から68年。世界中での発行部数は6500万部を超え、30カ国語に翻訳され、現在も毎年25万部ずつ売れ続けている。20世紀を代表する青春小説「ライ麦畑でつかまえて (

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春は張る

春は張る

春。確実に、ハルが来た。
春は張る。
芽吹き、目覚め、蠢く、春。

気持ちももぞもぞ。
これも春?

あれもこれも。きっとハル。
インナーを一枚、タイツ一枚減らしてスースー。
いつもより心細くて、これもはる。

気持ちも張る春。
なにかがはじまる。はるがきた。

生を全うすることは。

生を全うすることは。

出し惜しみなく生きられたらいいのにな。
そんなことを考えた。

たまに咲かない蕾もあるけれど、花は生を全うしている。花だけじゃなく、蟻も蝉もあらゆる動植物は、その生を全うし、他の生物たちの肥やしとなって、死んでいく。

それに比べると私どもは、ちっぽけな宝箱を小脇に抱え出し惜しみばかり。

その恥じらいはどちらに向いている?

もちろんすぐには変われないけれど、出し惜しみをしない花のような人になり

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いばらきのポテンシャル

いばらきのポテンシャル

先日、陶芸巡りの旅で益子から水戸、笠間のあたりを車でブーンとドライブしてきた。

茨城といえば水戸納豆や、巨大イオン、下妻物語のようなヤンキー的な文化をほんのりと思い描くばかりでそれ程に、これといった印象を持っていなかった。

そして、実際茨城のイオンは巨大な複合的総合施設であまりにも立派に鎮座していたのでたまげた。
残念ながら魅力のある県ランキングでは毎回下から数えた方が早いらしく東京にほど近い

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5月に寄せて。

5月に寄せて。

習慣が少しづつ変化して、一生懸命時間をかけていたことが疎かになって、なんだかなぁと、もやもやした気持ちでいると相手にも八つ当たりと言う名の被害をぶちまける。

「丁寧に」に憧れはするけれど、そのためには色々な牽制と制約と、律する気持ちが必要になる。
あれもこれもじゃ、もともと不器用なわたしは散らかしてぶちまけて、八つ当たりと言う名の迷惑行為に走るような小さなか弱き利己主義者にすぎないことを痛切に感

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ウエイプルーフ。

ウエイプルーフ。

エイプリルフール的なウエイプルーフ。そんな言葉がポンッと浮かんだ。

宙に舞うように。軽い。

軽いのが理想だが、そればかりではいられない。

揺れる、ゆれる。

触れるように揺れ動く。

うごめいてぎゅぎゅっとうまれる。

ウエイプルーフはそんな現象。

揺れ動き、変わるのが春。

わたしのなまえ。

わたしのなまえ。

彼女の名前はフリチラリア。

フリチラリア。

呪文みたいなフリチラリア。
光と影を一挙に背負って。

俯く姿に目が止まる。

光を受けて影を生み出し、そして俯き終えていく。

出発は"あわい"から

出発は"あわい"から

両耳にぶら下がったイヤリングは、揺れ動く存在だ。

からだの中心を貫く中枢と、東西の隅っこで揺れ動く両耳。

大地に根を張って動かぬことを誓った彼らのような存在がある一方で、いつまでも揺れている存在もあり続ける。

そのどちらが優れているかって?
そんな話がしたいんじゃなくて。

揺れ動くものと、深く深く根を張ったもの。

その中間に位置するわたし。

そのどちらも受け入れながら、存在を知りながら

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神々に触れる旅。

神々に触れる旅。

旅に出た。一泊二日の弾丸で。
去年、樹木希林さんの映画「神宮 希林 わたしの神様」でみた伊勢神宮と、土門拳の写真で印象的な室生寺の十一面観音さまに出会う旅。

法隆寺のアルカイックスマイルの釈迦三尊像さまや百済観音さまにも会ってきた。

伊勢から室生寺に向けて、車で走る山中に、「ようこそ、神去村へ!」という看板があってギョッとした。

神去村・・・・・。

インターネットで検索したらどうやら映画「

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出会う為に旅に出る

出会う為に旅に出る

旅をする人に心が惹かれる。
きっと自分にはあれほどに徹底した旅はできないことも知っている。
でもそれはそれでいいのだとも思う。
誰もが彼らと同じように旅に出てしまったら、世界はずいぶんちぐはぐになってしまうだろうし。

人は誰でも旅をしたがる。
わたしもまた然り。

それと同時に思うのは、
旅をするように思い切って、会って話をしてみたい人に会いに行けたらいいということ。

なかなか難しいと知りなが

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目と目の間に膨れるたんこぶ

目と目の間に膨れるたんこぶ

おやおや、そこの君。

なんだか気持ちがずいぶん前のめりになっていないかい?

目の前の小宇宙。螺旋のように途切れることのない情報の海に今にも溺れそうになっているじゃないか!・・・

そんなんじゃだめだよ。

さぁ画面から離れて。

腰をあげるんだ。重たい腰を。

頭だけが自分じゃないぞ。

こころとからだもくっついている。

からだを使え、からだを。

寒さや暑さ、くたくたになるまで動き回って、

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沈黙は金なり、魅力なり。

沈黙は金なり、魅力なり。

わたしは思ってしまいました。

せっかく年頃の、美しくきらきらしている同世代女子二人組が不特定多数の人々が乗り合わせる電車内において。

職場での生生しい不平や不満・現状について熱心に小一時間も語りあっている姿。とてももったいないし恥ずかしいと。

仕事に熱心に励み、友人と悩みを分かち合うのは良いストレス解消でしょうが、居酒屋でもないのにとなりに居合わせてしまったばかりに延々とその子たちの職場での

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バッハ

最近気に入ったカフェができ、そこで流れていた軽快なクラシックがとても気に入り、店主に聞いてみたところ、バッハの曲でグレングールドという方のピアノ演奏ということを知った。

クラシックなどとても柄ではないのだけれど、それをきっかけにグレングールドとキースジャレットが弾くバッハのアルバムを数枚借りた。

歌詞もなく繰り広げられる音楽は、解き放たれていて、軽妙で、とても心地が良い。

音楽や詩は普遍で、

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今日は満月だろうか。
まっすぐ立って確認しようとおもったが、わたしの目はぐるぐるまわるばかり。

きっと満月も近い。