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【cinema】キャロル

見て1日経ってからの感想になりますが、何だろう、まだ変に胸が高まる自分がいます。別にね、今までにも女性同士の恋愛をとりあげた映画は幾度も見てきてるんです。2年前に見た「アデル ブルーは熱い色」とも比べながら見てしまったのだけど…

舞台が1950年代のアメリカで、同性愛について大っぴらに語られることのなかった時代、テレーズとキャロルは出会うべくして出会った。

この映画では窓越しのシーンが多用されていて、それはまるで2人の届きそうで届かぬ想いが表されているよう。(成就しないとかそういうのではなく、その場面の時点での彼女たちの想いがさりげなく描かれていると思う)
どちらかというと、テレーズの方がキャロルに憧れている部分が強くて、キャロルは「女」として、テレーズを愛しているんだろうなと思ったんですが、どうでしょう…

とにかくキャロル役のケイト・ブランシェットが綺麗。もう、彼女の全てがいい。あんなに気高く、気品があって、色気がある女性はそうはいないです。大柄だけど決して男っぽくはなく、線はどことなく細い。男性が好きな女性と言うより女性が好きになる女性の代表格だと思います。
また、相手となるテレーズ役のルーニー・マーラは可愛い。若かりし頃のオードリー・ヘップバーンのような雰囲気を少し持っていると思います。でもそこに子どものような無邪気さや純粋さはなく、意志の強さは見てとれて、かわいいだけの女ではないんですな。

って、私が2人に惚れてしまってるやないのー。この映画に出てくる男性陣はとことん魅力的でない。いや、世間一般では格好いい部類だと思うんですが、キャロルとテレーズが際立ちすぎて、霞んで見える。

それと、タイトルについて。
やっぱりこの映画の目線はテレーズからのもので、「キャロル」でないとダメだったんだな。「キャロル&テレーズ」ではダメだったし、単に「テレーズ」でもダメだった。

最後に。私はこれのラストがとても好きです。あの何とも言えない笑みで、テレーズは救われたと思う。去年見た「アクトレス 女たちの舞台」のラストを見たときの感覚を少し思い出してしまいました。あの瞬間主人公は解き放たれた、と思ったんだよね。涙が出そうになった。

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