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スポーツを哲学する TOYO SPORTS VISION

さて、本日は12月11日に行われた『スポーツを哲学する TOYO SPORTS VISION』というシンポジウムのレポです。私、すべてが1週間遅れで進行しております。

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こちらのシンポジウム、どうやら「全学総合」という、白山キャンパスでやる授業を朝霞や川越など他のキャンパスに中継して行う授業の一環でもあったようです。

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暑熱対策をテーマに「食品企業」としての大会貢献策について

(株)明治・伊東さんのお話です。近年の夏は本当に暑いですよね。明治では、食品の側面から暑熱対策に貢献できるよう取り組んでいるようです。
東京2020大会では、それまで禁止されていたペットボトルの持ち込みが、750mlまでOKになります。そのため、会場周辺で購入できるお店を整備したり、ボランティアにも飲み物や塩タブレット、アイスクリームを提供するそうです。(明治のアイスクリーム!いいな!)

COOLINGプロジェクトでは明治を含むパートナー企業24社が、それぞれの強みを活かした取り組みをしています。選手には、快適なアスリートラウンジやアイスバスなどを提供したり。ウォーターモト(自転車などロード競技で、給水を積んだバイクが走る)や馬術用のクーリングステーションもあることにはびっくりしました。そりゃ、馬も暑いよね…。
観客には、飲み物が飲める環境作りのほかにも、うちわ、クールネックタオル、ヒヤロンが配布されたり、暑さ指数などの情報を発信していくことで、熱中症対策をしてもらおうという取り組みがあります。

明治の取り組みのひとつに、「盛りすぎアイス屋さん」というアイスの移動販売車があるそう。「スーパーカップ」に「おいしい牛乳」で作ったカキ氷を乗せて、小さい頃から馴染みのお菓子「きのこの山」「たけのこの里」「アポロチョコ」「マーブル
チョコ」などをトッピング。夢のようです(笑)
もちろん明治だけでなく、各社の取り組みが組み合わさって、相乗効果で暑熱対策になるとのこと。なるほどなぁと思いました。

スポーツ選手のメンタルヘルス

川越キャンパス・加藤教授のお話。「メンタルトレーニング」というのはよく聞きますが、スポーツ「カウンセリング」に関するお話で、時間の関係ですごく端折っていたのですが、ゆっくり聞いてみたかったです。

心理検査には箱庭や描画(風景構成法)が用いられるそう。中学生のときに、学校のカウンセリングルームに遊びに行ってはシルバニア感覚で箱庭を作っていたのですが、当時のカウンセラーの方にはどう映っていたのか気になります…(笑)
風景構成法は、選手に絵を書いてもらって、それを分析する方法。右が未来で、左が過去を表すそう。絵の上手い下手ではなく、家やモノが宙に浮いているかどうか、絵の力強さ、余白などを見て診断するそうです。実際の事例を見せていただいて、選手の気持ちの変化を解説していただいて面白かったです。学生アスリートは気を遣う子が多いというのも、選手に関わることがある身としては留意しておきたいと思いました。

オリンピック会場の安全性とアクセスビリティを支える試み

朝霞キャンパス・水村教授のお話。最初はタイトルだけ見て、難しそうだなーと思っていたのですが、オリンピックに関して知りえなかった、新しい視点を教えていただいたなぁと、結果的には一番記憶に残るお話でした。

まず、新国立競技場のデザイン、東洋大学赤羽台キャンパスと同じ、隈研吾氏のデザイン。知らなかったです!
最寄り駅から会場までの経路など、混雑が予想される道路は「マウントアップ形式」にするのだそう。マウントアップ形式というのは、車道に対して歩道が15cm以上高くなっている道路のことで、
こうすることで車が誤って歩道に上がることがなく安全性が高まるのだそうです。他にも、会場が住宅街の場合、道路や電車の混雑を検証したり、通学路や病院周りの安全性の確保、災害対策もされているそうです。

こういった「環境影響評価」をやっているのは、IOC主体ではなく、東京都独自。東京2020大会はもちろん、それをきっかけに、東京を「持続可能な都市へ」発展させる意義があるようです。
オリンピックというと、どうしても選手や施設・会場そのものに目が向いてしまいますが、こういったところにも専門家の努力があると分かるとありがたみを感じるし、会場周辺を歩くのも楽しくなるなぁと思いました。

アスリートと食事の関わり

板倉キャンパス・太田准教授のお話。白山キャンパスしか知らない私にとって、板倉キャンパスって本当に存在するの…?!くらい幻のキャンパスなんですよね(笑)。一応、体育会女子の拠点になってますね。

まず、BMIと心肺機能の相関を紹介。BMIが健康的であれば、心肺機能も高まります。しかし、アスリートにおいては、身長や体重だけでは測れない部分があります。
たとえば、長距離の選手はだいたいBMI17〜18、体脂肪率は9〜12%。一方柔道の選手はBMI35、体脂肪率35%ほどであるなど。競技の特性によって、必要な体作りは変わってきます。
私の周りは長距離をやっている人が多いと思うので、内臓疲労で全然食欲が出ないという経験をしている人も多いと思いますが、エネルギーバランスが大切。たくさんの運動量とたくさんの食事が、掛け合わさって筋肉がつくということで、食事に気をつける必要があるそう。

代謝マップというのを見て驚きました。体の中でこんなに複雑なことが行われているのかと…。そのため、その経路改善や、代謝を潤滑にするための栄養管理が大事だそうです。選手の場合、戦術や技術は監督やコーチが、身体能力はトレーナーが管理・指示しますが、健康面やコンディショニングは自己管理なことも多い。選手にとっても、正しい知識が必要ですね。

スポーツインテグリティ

白山キャンパス・谷塚助教授のお話。スポーツインテグリティというのは、スポーツに関する不正の防止のことだそう。特にここ最近は、ずっと何かしらパワハラ問題が起こっていますね。

オリンピック・レガシーというのは聞いたことがあると思いますが、日本語にすれば遺産で、オリンピックが終わった時に何を残すか(何が残されたか)です。それは、ポジティブかネガティブか、有形か無形か、計画的か偶発的か、その時々によるようですが…。1964年の東京五輪では『スポーツ施設の整備・街づくり』でした。様々なスポーツをする環境がまだ整っていなかった時代なんですね。
しかし今は、削減の時代。今では何とも言えませんが、東京2020大会も最初はそんなようなコンセプトがあった気がします。今の時代に求められるのは『ガバナンス・コンプライアンス・インテグリティの意識向上』で、日本のスポーツ団体の意識改革を、東京2020大会で残す、世界に発信することができたら、ということでした。レガシーとしては無形で目には見えませんが、口だけのアスリートファーストはもうやめ。成功してほしいなぁと願うばかりです。

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八王子高→東洋大/メディア研究会 TOYO Press 編集部 代表/編集者・ライター/⚠️noteの内容は私見です⚠️

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