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有名なクソ作品の失敗点、いまだ語られる面白さを見つけ出す

【この記事は2020年1月1日に投稿された動画を元にしたモノになります】


■前回は初心者が4強の『GAFA(ガーファ)』を真似ても仕方が無いと語りましたが・・・
ではなく、『Fate』シリーズでしたね。

ただ、作家になりたい人は大抵、大作主義というべきか、大作を作りたいという欲求があるとは/思います。
作家はどうであれ商業作品を作り続けて、お金を稼ぐ存在です。大作を作ることは多くのリスクしか存在しません。リスクを承知して、覚悟した所で成功も絶対ではありません。
(有名な話でありますが、同人時代の『TYPE-MOON』もオタグッズすら売却して製作費にしたほど。それほどに)

そのため、前回語った通り、初心者がまず何を参考にすべきかを説明します。

それは有名なクソ映画、クソ漫画、クソゲーなどの失敗点を把握して、いまだ語られる面白さを見つけ出すことです。

いや、大作から学んだ方がいいという人もいるでしょう。それは間違いではありません。
だけども、大作は難解に作られ、成功した点を読み解くのは凡人には難しく、また真似ができるとも限りません。そして、莫大なお金や時間を掛けて、企業秘密、特許なども存在します。だから、大作から成功例を見つけ出しても出来ない場合が多いのです。

逆にクソ作品の場合、知名度だけなら大作にも負けていません。いまだ多くの人に語られ、その失敗点、愛される点もはっきりとしています。それだけに分かりやすい解説がネット上に存在しています。また、技術的にも真似しやすいものです。
つまり、ゼロから分析する必要は無いのです。時間や費用を抑える点でも絶好な参考書なのです。

そして、作品の失敗点だけでも改善できれば、一定水準は維持できます。
先にも述べた通り、作家として活動していく際に/求められるのは高い技量ではなく、一定水準を作り上げていく速度が重要になります。そのためには/幅広い作品を多く触れていることが有利になります。

下手に真似の出来ない大作よりも、愛される多くの凡作の方が参考にするには手っ取り早いのです。

■少し、実例になるかは分かりませんが、例をあげて見ましょう。

『タカヤ -閃武学園激闘伝-』坂本裕次郎
『大泥棒ポルタ』北嶋一喜
『ツギハギ漂流作家』西公平
『斬』杉田尚

これらはジャンプの打ち切りマンガですが、皆さんも一度はタイトルだけは聞いた事があることでしょう。


なら、問題です。
貴方が、熱心にマンガ雑誌を読んでいた時、連載していた漫画作品を数多く挙げてください。


この問題は瞬時に5作程度なら、答えられるとは思います。しかし、10作以上掲載されているマンガ雑誌の作品、全ては覚えていないでしょう。

よく、好きの反対は無関心という言葉がある通り、作品における面白いの反対もつまらないではなく、無関心なのです。そして、つまらないは感情として刻まれている以上、面白いと同義であり、対極でもあります。
作品にとって、一番の駄作とは感情、記憶に残らないモノなのです。

つまり、先に挙げた打ち切りマンガには今日まで語り続けられるだけの魅力が存在しているのです。
この魅力を分析して取り入れるのは、作品を売るのに大きな武器となります。

ただ、ここまで語った内容なら/なろう系の方が適しているノではないかという声も出てくるでしょう。

それはそうですが、なろう系の本質はテンプレです。たとえていえば、RPGツクールです。誰もが一定水準の作品を作れますが、真の意味で商業作品を超えるモノにするにはゼロベースで作る必要になってきます。
また、今はブームですが、今後は分かりません。
しかし、クソ作品は古今東西です。だから、数多くのジャンル、その時々のブームで作りだしたモノがあります。
だからこそ、なろう系ではなく、クソ作品から読み取る方が多様性でも有利なのです。

■2019年のアニメは良くも悪くも話題に上がる作品が多く存在しただけに、その考察に対し、数多くの創作論を参考文献に紐解いたものがありました。
本来、一番賢明な手としては、著名な創作論は一杯あるので、こういった本を読み漁って、自分のモノにするのが正解だと思います。

ただ、作家に憧れる人はそういった知識を抜きにして、走り出します。
確かに勢いは大事です。むしろ、重要です。
でも、こういった本は大作を作り出す際には参考になります。

とにかく、作品作りはなろう系でもテンプレに出来る程度にはマニュアル化された部分があります。それ以上の質となると、まだ抽象的な概念でしかなく、ブームという不特定要素もあります。つまり、確かな正解は/ありません。

そこで作家として売り続けるには、過去の失敗を学び、失敗を出さないことが有効であります。今の時代、どの業種も失敗のリスクをおそれています。
景気的に見ても、この状況は当面続くでしょう。

この先、失敗しない、すべらない作品作りは技量として恐らく大きな武器となるでしょう。
成功よりも失敗にこそ学ぶ点が多いのは、どの業種も同じですから。

そもそも、昔ながらの創作論で、作品を多く見ることで『目で盗め』といった考えもありますが、これは前世代の発想。それを信じる人も前世代です。昔から大学でも創作論が語られ、それは多少なりともネットでも見る事が出来るこの時代。

貴方はどのように作家になるのか。
まずはその心構えから見直す必要があるのかも知れませんね。

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