【#018】家庭保育のメリットと限界
緊急事態宣言が出され、2ヶ月近く保育園に登園できなくなったため、家庭保育をしていました。今日から少しずつ登園できるようになったので、1ヶ月ぶりにnoteを再開します。
家庭保育のメリットとその限界について、一人の父親の目線で感じたことを書きます。
同じ境遇にある人でも、そう出ない人でも、日本の社会で子供を育てることについて一緒に考えていきたいと思います。ぜひ、ご一読ください!
家庭保育の1日の過ごし方
私の住む自治体では、緊急事態宣言の発出を受け、一定の職種以外の家庭については、家庭保育を行うこととされました。結果、娘が通う保育園では、約8割が家庭保育となりました。
周りの人から様子を聞くと、テレワークをしながらなんとか面倒を見ていたり、祖父母に預けて出勤せざるを得ないなど、本当に多くの家庭が苦労されたと思います。
我が家では、長男の誕生をきっかけに、夫婦で育児休暇を取得していたので、大人2人で子供2人の世話をすることが出来たため、「夫婦の育休取得は、想定外の事態に対する保険になる」ということを実感しました。(もちろん、こんな事態を想定していたのではありませんが・・・)
家庭保育の1日の流れは次の通りです。
◎午前
・テレビやYouTubeを見る
・テレビなどが終わったらお絵描きやおもちゃを使った部屋遊び
・たまに、クッキーなどお菓子作り
・昼食前に、娘はママとお買い物(パパは赤ちゃんを寝かしつけ)
◎午後
・娘はパパと近所の公園に行く(3箇所ほどハシゴをして3〜4時間過ごす)
(もちろん、お昼寝はしなくなりました)
・帰宅後、すぐに晩御飯(お風呂までテレビやYouTube)
・パパは赤ちゃんと入浴&寝かしつけ(娘はママと入浴)
・みんなで就寝
いくら「外出自粛」を言われても、3歳の娘が1日中室内で過ごすことは現実的ではなかったので、ひたすら公園周りをして体力を削り、夜は早めに寝かせるようにしました。
都心の公園は、遊具も使用禁止になっているところがありましたが、幸い近所の公園は遊具も自由に使うことが出来たので助かりました。
また、室内で過ごす時間が多くなると、テレビやYouTubeの時間も自然と増えていきます。長時間にならないように区切りをつけるのが難しかったですが、色々工夫して娘もルールを守ることができるようになりました。(その方法は別のnoteで書きます!)
家庭保育のメリット
◎成長を身近で感じる
子供が保育園に通っていると、いつの間にかできることが増えていきます。家庭保育で子供と一緒の時間を過ごせば、毎日できることが少しずつ増えて行く様子がよく分かります。
公園で遊んでいても、昨日はできなかった「ぶら下がり」ができるようになったりと、成長する姿を見ることが出来ました。
◎色々と教えることができる
保育園の集団生活では、保育士さんが考えてくれた遊びを皆で行なっています。ダイナミックに絵の具を使った遊びなどは、家庭では真似できませんが、家庭保育では、子供に対して色々と教えることができます。
今回の登園自粛中、ひらがなやカタカナの本を買ってあげたら、1ヶ月ほどで全て読めるようになりました。数字も大きな数まで数えることができるようになり、この時期の子供は知識の吸収がすごいと実感しました。
◎パパ友、ママ友が増えた
仕事をしながら保育園に通わせていると、送り・迎えは重要なタスクです。そのため、ほかの親御さんとゆっくり話す時間もなく、「いかにスムーズにこなすか」が重要です。
今回の家庭保育の期間でたくさん公園を回ったのですが、同じように行き場を失い公園で遊んでいる親子も多かったです。
子供同士は自然に仲良くなって遊び始めるので、親も様子を伺いながら「お休みで大変ですよね?」などと声をかけて、家庭での過ごし方などを情報交換しました。(もちろんソーシャル・ディスタンスをキープしながら)
◎保護者の健康にもGood!
3歳児と公園でひたすら遊ぶという行為は、有酸素運動を数時間することに匹敵すると思います。特に、登園自粛の4、5月は公園日和の日が多く、いつもはデスクに向き合って仕事をしている運動不足の私にとって、健康面でプラスになったと思います。
ブランコや縄跳びなど、気がつけば小学校以来やっていなかった遊びも、意外と体力を消費するので、「子供の頃は本当に体力が有り余っていたんだなー」と実感しました。
家庭保育の限界
◎友達と遊べないこのストレス
0歳から保育園に通っている娘にとっては、友達と保育士さんに囲まれた生活が「当然の日常」になっていたことを気づかされました。登園自粛期間が長くなると「早く友達と遊びたい」「保育園に行きたい」と言うことも増えてきました。
周りの親御さんに聞いてみたら「うちの子は保育園に行きたがらないので結構楽しんでいます」と言う人もいたので、こればかりは子供の性格によると思います。
ただ、一つ言えることは、「友達と遊びたい」と言う子供のニーズに対して、親がしてあげられることは何もないということ。「大好きなお父さん・お母さんと一緒の時間が増えて良かった」という綺麗事では済ませられないことを実感しました。
◎生活のメリハリがなくなる
毎朝決まった時間に保育園に出かけて行き、16時半ごろに親と一緒に家に帰る。土日は、大好きな動物園とか広い公園に行ってたくさん遊ぶ。
家庭保育を行っていた日々では、こうした時間のメリハリ、曜日の感覚をキープすることがとても難しかったです。
お昼寝を諦めて、毎日午後は公園で遊ぶことで、なんとか就寝時間をキープしていましたが、ご飯を食べない日があったりと影響は大きかったです。
また、一緒に生活する親としても、平日土日関係なく同じリズムで生活を送ることは想像以上に辛かったです。
◎子供のメンタルケア
そのような生活の結果、子供が少しずつ元気が無くなって行きました。以前ほど、行きたい場所や欲しいものも言わなくなったし、家の中でぼーっとしている時間が増えるなど、メンタルケアが心配でした。
なんとか公園で遊ぶことは出来たので、できる限り体を動かす時間を長くして、気を紛らわせようとしましたが、この生活が続けば精神面の影響も大きくなったかもしれません。
まとめ
子供の年齢や性格によって異なりますが、長期間の家庭保育について、我が家の経験からまとめると、子供にとっては負の影響がとても大きいと感じました。
親にとっても、日頃保育園で過ごす子供と四六時中一緒にいるのは大変ですが、子供の成長を感じることができたメリットもあり、同時に集団保育の大切さを知ることが出来ました。
ただ、それはあくまでも親にとって「この期間は大変だったけど、学ぶことも多かったなー」と前向きに捉えることが出来るだけで、娘にとっては、大切な日常が戻ってくるまでの我慢の期間だったと思います。
緊急事態宣言が出た当初は、「こんなに長い時間、娘と一緒に過ごせるのは二度とないかもしれない。貴重な時間を大切にしよう。」と前向きに考えようとしていました。今でもその考えは変わりませんが、娘に対して「こんなに長い時間、パパやママと一緒に過ごせて良かったね。」と思う気持ちにはなりません。
最後に、6月からは少しずつ登園できる日が増えて行き、順調にいけば通常保育が再開されるようです。久しぶりに登園する娘の嬉しそうな顔を見ていたら、この笑顔がずっと守られる社会が戻って欲しいと、切に願いました。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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