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「事業とデザインを繋げるために、今デザイナーに求められていること」を開催して

あっという間に4月ですね。

去る2/6に、TECH PLAYさんをお借りしてデザイントークセッション&座談会イベントをやらせていただいたのですが、あっという間に2ヶ月経ってしまっていて驚愕しています。

だいぶ時間が経ってしまっていますが、六本木デザイナーズコミュニティマガジンを始めるにあたり書いておこうと思います。

開催概要

2019/2/6(水)TECH PLAY 

登壇者
◉春山 有由希さん(@yuki930
楽天株式会社
ラクマ事業部/デザイナー兼マネージャー

◉上田 和真さん(@ueda1023
株式会社クラウドワークス
チーフデザイナー兼プロダクトオーナー

◉長谷川 恭久さん(@yhassy
デザインコンサルタント

スポンサー
◉ボーンデジタル様(デザインシステム本のプレゼント提供)
◉デザイナーズドラフト様(ビールスポンサー)

協力スタッフ
藤本カンジロウさん(InHouseDesigners)、島田さん、細江さん、西根くん、久保田くん(Roppongi Designers

イベント概要ページ


誰のために開催したの?

事業会社の悩めるすべての人のために、というのが一番です。

一言に『悩める』といっても、たとえば会社や上司から求められている役割と、自分ができること・チャレンジしたいことが乖離しているだとか、チームビルドや職種間のコミュニケーションでうまく行かなくて困っている、人材確保や育成について相談相手がいなくて辛い、などいろいろあると思います。

さらに、これから事業会社に転職してみたいと思っているけど、どんな特徴があって、どんなスキルが求められるのか知りたい、というのもあるかと思います。

ちなみにこれらはすべて、時期は違えど私自身が抱えていた悩みです。

一人で悩んでいても解決しないことを、先人の知見を借りながら、みんなで一緒に考える時間があったらいいなと思いました。
そしてそんな悩みを抱えたデザイナーだけでなく、その周りにいるPMやエンジニアにも、一緒に考えてもらえたらいいなと思い参加対象を広げました。

内輪の小さな勉強会でもよかったのですが、イベントにしようと思ったきっかけは、デザインコンサルタントで今回登壇をしていただいた長谷川恭久さんに、podcastに呼んでいただいたことです。
私が数年間Twitterやブログを追いかけていた大先輩とせっかく繋がれたので、こんなチャンスはまたとないだろうと思ったのがきっかけです。


イベント内容

デザインコンサルタントの長谷川恭久さんを中心に、クラウドワークスのチーフデザイナー兼プロダクトオーナーの上田和真さん、フリル時代からサービスを担当し、楽天に移られてラクマの担当を続けられている春山有由希さん(旧姓山口さん、育休から復帰したばかり!)、とご縁がつながり登壇いただき、「事業とデザイン」についてそれぞれの目線でお話しいただきました。

それぞれのセッションで使用したスライドをあげていただいています。

春山さんのセッション

今回のテーマ「事業とデザインを繋ぐために、いまデザイナーに求められていること」とは、なんぞや、というところから春山さんの考えを紹介してくれました。

そこで大切だと考えたら5つの力、

1. 考え抜くこと
2. ユーザー目線で考えること
3. 数値的根拠や効果検証にも意識を傾けること
4. 最も適切な形で表現すること
5. それらを周りを巻き込みながら行えること

またそ組織のフェーズや規模に合わせたデザインチームづくりも、採用・育成、言語化・仕組み化・効率化、オープン化の3つの観点からお話しいただきました。

どの観点も素晴らしく、自分にとってもないものだらけだったのですが、徹底的に私に抜けているところが1つありました。
それは、春山さんやラクマのデザインチームが、「社内でデザインに関して何か相談事があったらなんでもいいので相談して、と言い続けた」という部分です。社内から信頼を得るための努力が方法が垣間みえて感動を覚えました。

登壇スライドはこちらからご覧いただけます。


春山さんには当日のレポートもあげていただきました!
ありがとうございます。

上田さんのセッション

セッションクラウドワークスのデザイン組織の成長として、3年の歩みを3つのフェーズに分けてご紹介いただきました。

啓蒙フェーズはデザイナーのプレゼンスをじわじわ上げ、導入フェーズは上流工程にコミットしてビジネスサイドとの垣根を取り払い、定着フェーズで戦略レイヤーに参加しデザイン戦略を練り始めた、という中で、

「どう作るか」→「何を作るか」→「なぜ作るか」とマインドを変化させるというのが印象的でした。

また導入フェーズで「KPI設計やデータ分析などの知見のインプット」に時間がかかることや、「プロダクト改善がKPIにつながらないこともある」という点は、周囲の理解や学ぶことを諦めない姿勢が感じられました。

登壇スライドはこちらからご覧いただけます。

長谷川さんのセッション

上田さんのセッションでも、「プロダクト改善がKPIに貢献できない場合がある」というお話しがありましたが、「ビジネスとして指標とする数値」と、「顧客満足」は必ずしも比例するとは限らない。ではどういった観点で、「デザインが顧客満足に繋がっているかを測るための指標を作るか」という、「指標をデザインする」お話をしていただきました。

よくない指標としては、

- 様々な解釈ができてしまう
- 改めて分析・調査しないと理解ができない
- ユーザーの姿・行動が見えにくい
- 間違った方向に進んでしまう

ユーザー数、コンバージョン数、など色んな背景に左右される数値だけだと、短期的な数値を追う目標になりがちで、顧客満足をはかろうとすると、その部分だけで判断するのは難しい。

良い指標としては、

- ユーザーゴールに基づいている
- 期間が区切られている
- 数値だけでなく割合、比率が含まれている
- 計測の結果に基づいて、次に何をすべきかが考えやすい

デザイン視点とビジネス視点で考える際には、この4つの質問に答えられるかを確認しながら進めるのが良いのでは、というお話しいただきました。

- 利益を生み出すユーザーのタスクとは何か?
- ユーザージャーニーやチャネルはどうか?
- 組織としてのゴールド戦略は何か?
- プロダクトのロードマップは?

登壇スライドはこちらからご覧いただけます。


登壇者を囲んだ座談会

トークセッション後は、登壇者さんの発表を受けて、参加者のみなさんがよりテーマについて深くディスカッションできるよう、20名程度に別れて登壇者を囲んだ座談会を行いました。

トークセッションから座談会までほぼ登壇者さんが休憩なく喋りっぱなしで、かなり負担が大きかったのと、私が進行のために座談会の内容をあまり聞けなかったので、実際に参加者のみなさんがどんな感想を持って、普段どんな課題があるのかなど、あまりキャッチアップができなかったのが反省点です。。

デザイナードラフト様LT(ビールスポンサー)

美味しいビールのご提供とともに、デザイナーのための転職サービス、「デザイナードラフト」についてご紹介いただきました。
ブラックボックスになりがちなデザイナーの年収ですが、年収提示を見てから選考に進むか選べて、自分の市場価値が分かる「デザイナードラフト」。
企業から自分だけに向けたメッセージが届くので、スキルだけじゃなくカルチャーマッチなども確認しながら転職活動ができるそうです!

ボーンデジタル様LT(デザインシステム本のプレゼントご提供)

ボーンデジタル岡本様(@orange_juno)より、「Design Systems ―デジタルプロダクトのためのデザインシステム実践ガイド」のご紹介と、参加者さんへプレゼント提供をいただきました。
なぜ今デザインシステムが必要なのかということから、デザイン原則の定義からプロセスや事例が丁寧に解説されていて、どんなフェーズであれ実践に役立つことが多く掲載された良本です。

会場提供

登壇者のお話を聞くだけではなくディスカッションをしたい、インタラクティブな会にしたいという思いから、TECH PLAYさんという200名規模の会場を、60名という人数で(たまたま)贅沢に使わせていただき開催することができました。

TECH PLAYのスタッフさん、本当に細やかに対応してくださり、当日もかなり気を回して手厚くサポートしてくださるので感謝しかありません。
確かCXO Nightで坪田さんが「TECH PLAYさんは有志イベントは無料で貸してもらえるし、スタッフさんも親切でおススメ」と仰っているのを聞くまでは、まさか自分がTECH PLAYさんでイベントができるなんてか考えもしなかったので、坪田さん(@tsubotax)にも感謝です。

参加レポート

実際に参加いただいた方から、参加レポートをあげていただきました!


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長くなりましたが、いろんな方にサポートいただき開催することができました。初めての60人規模のイベント開催で、至らない部分も多かったかと思いますが、ブラッシュアップして行きたいと思っているので、フィードバックや開催リクエストなど、お気軽にいただけるとありがたいです。

また今後も六本木デザイナーズでは、サービスやプロダクト作りに関わるデザイナーや、デザイナーと関わる職種とのコラボレーションについて、ディスカッションや情報共有する場の提供を継続して行なって行こうと思っています。

ぜひお気軽にグループに登録して、ご参加ください!

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